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中学三年生、春の頃1
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四月七日。中学三年生のクラス発表。掲示板を見た途端、わたしの心は華やいだ。
「わあっ。三年連続だあっ」
三年五組、わたしの名前のすぐ隣。そこにハルくんの名前があったから。
教室へと入り、席を確認していると、わたしを発見したハルくんが犬のように駆け寄って来る。
「ナツおはよ!お隣スタート三年目だなっ。クラス発表見た瞬間びっくりしたわ」
「わたしもすっごく驚いたっ。三年間一緒のクラスってだけでもすごいのに、まさかの席も隣なんだね!」
ハルくんといるのはドキドキするのに居心地がいい。そんな不思議な感覚に包まれて、今日も早速こう思う。
好きって伝えたい、そして言われたい。
制服の下、小さな胸の中、大きな夢がふくらんでいく。
「今年の始業式、あと三日遅らせられなかったのかなー」
席に着いたハルくんは、椅子を前後にぶらぶらと揺らせながら、そんなことをぼやいていた。
「どうして?」
「だって今日金曜だよ。明日とあさっては土日で休みなんだから、どうせだったらしあさっての月曜から新学期スタートでよくない?」
「あー、たしかに」
今日一日登校して、二日間休みを挟んでまた登校。その二日の間に、わたしはいとこの結婚式へ行く。
「ハルくんは、明日の誕生日なにするの?家族でお祝い?」
「ううん。明日もフツーに昼から部活あるし、両親も仕事だからお祝いなんてしないよ。中学に入ってからそんなの一度もされたことないし」
「そうなんだ」
「ナツんとこは毎年お祝いするんだろ?やっぱ女の子の方が、中学入っても親と仲いいよなー」
悲しげもなく、けろりとそう言うハルくんだけど、わたしは誰にもお祝いされない誕生日なんて寂しいと思った。
「わあっ。三年連続だあっ」
三年五組、わたしの名前のすぐ隣。そこにハルくんの名前があったから。
教室へと入り、席を確認していると、わたしを発見したハルくんが犬のように駆け寄って来る。
「ナツおはよ!お隣スタート三年目だなっ。クラス発表見た瞬間びっくりしたわ」
「わたしもすっごく驚いたっ。三年間一緒のクラスってだけでもすごいのに、まさかの席も隣なんだね!」
ハルくんといるのはドキドキするのに居心地がいい。そんな不思議な感覚に包まれて、今日も早速こう思う。
好きって伝えたい、そして言われたい。
制服の下、小さな胸の中、大きな夢がふくらんでいく。
「今年の始業式、あと三日遅らせられなかったのかなー」
席に着いたハルくんは、椅子を前後にぶらぶらと揺らせながら、そんなことをぼやいていた。
「どうして?」
「だって今日金曜だよ。明日とあさっては土日で休みなんだから、どうせだったらしあさっての月曜から新学期スタートでよくない?」
「あー、たしかに」
今日一日登校して、二日間休みを挟んでまた登校。その二日の間に、わたしはいとこの結婚式へ行く。
「ハルくんは、明日の誕生日なにするの?家族でお祝い?」
「ううん。明日もフツーに昼から部活あるし、両親も仕事だからお祝いなんてしないよ。中学に入ってからそんなの一度もされたことないし」
「そうなんだ」
「ナツんとこは毎年お祝いするんだろ?やっぱ女の子の方が、中学入っても親と仲いいよなー」
悲しげもなく、けろりとそう言うハルくんだけど、わたしは誰にもお祝いされない誕生日なんて寂しいと思った。
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