異世界における職普及

和ノ國

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第五話 カヘーテへ

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長い暗闇を抜けると外に出た。
見渡す限り、草原がいちめんに広がっていた。
その中に点々と家があった。
「それにしても、広いな!」
叫びたくなる様な広さがある。
まずは、パンフレットに書いてあった地図で役場に行かなければならない。
パンフレットを開き、地図を見る。
地図には書いてなかった。

地図にあったのは、黒の点だけ。
地図を閉じ、役場を探した。
この広い中で役場を見つけることは当然のことながら苦労した。
どこかに人もしくは異世界人がいら、聞こうと思ったが、全然、人影も見当たらず。
家にも訪ねては見たが、なにも反応がなかった。
結局、異世界人はいなかった。
見渡す限りの家々を回って。
どれくらいの時間がかかったのかはわからないが、やっと役場を見つけた。
日は夕暮れの時だ。
完全に暗くなりかけていて
各所々の明かりがつき始めた
それを感じながら、役場に入った
もう、役場を閉めようとしていたのか
片付けをしていた。

急いで受付の方に書類を出した。

「はい。カヘーテへようこそ
挨拶をし、にっこりと笑顔をくれた。
申請はすぐに終わった。

「はい。ありがとうございました。それでは、カヘーテでの生活を送りください
と言われ、話しが終わってしまった。
ちょっと待った。

「いや、あの、カヘーテの説明してもらっていいですか?
「あっ、すみません。すっかり、忘れてました。久々、永住の方を見たので

永住をする人はなかなかいないってことなのか。

「説明いたしますと、カヘーテでの通貨はレイと言われるお金になっています。
「カヘーテに住んでいる多くの人たちは、となりの王国ここから、遠くの『コロニヘーヴ』と言われる場所で働いています。
「あまり、ここには働き口がないのが現状でして、パンフレットにもあったように、カヘーテは貿易で成り立っています。
「この役場の方で、時々、販売会をしているのでみに来てください。
淡々と説明され。
あっとゆうまに終わった。

大体が理解できた。
だから、ここには、人影が見えないのだ。

その後、となりの王国への行き方や家の鍵を見せると、家の場所を地図で教えてくれた。
役場を出て、地図に書かれた、自分の家に向かう。
家なんて普通はくれないだろう。
優遇されているのだろうか。
家に到着すると、大きくもなく、小さくもなく、普通の家があった。
1人で暮らすには十分な大きさだ。

鍵を使い扉を開けると、暗く、完全に中が見えない
おそる、おそる、明かりをつける。
天井には蜘蛛の巣が張ってあり、床はホコリが溜まっていた。
ここ何年も手が届いていないようだ。
「はあ…
ため息がでるが仕方ない。
自分で、綺麗にして使えってことか。
他のライフラインの確認をしてみる。
火は自分でつけるしかなさそうだ。
水は、蛇口をひねれば確保できる。
ありがたいことに、井戸もあり、水に関しては困らないで済むようだ。
問題は電気である。
もちろんのこと届いていない。
と言うか、役場もそうだけど、電気がないらしい。
ネットで生きた奴には、辛い環境だろう。
しかし、俺は違う。
基本ネットはしない、基本読書だ。

疲れはあるが、掃除をしないと寝れない。
ほうきで掃き、ぞうきんで拭く。
みるみるうちに綺麗になる。
素晴らしい、掃除っていいな。
時間はかかったが、しっかり片付いた。
随分、綺麗になった。
日が登ってきてはいたが、寝ることにした。
お腹も空いたが、眠さが優先している。
布団がないことを予想して
家にあった寝袋を持ってきていた。
すぐさま、寝袋に入り。
眠りに入った。
あっとゆうまに、爆睡。
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