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第一章  助けて

眠れない日々

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 私は、1人夜中に小声で言った。
「はあーまた眠れない…」
私は由美(ゆみ)時刻は2:30。最近眠れない日々が続いている。まあ、寝る前にスマホをいじったり、最近夜更かしをしているから眠れなくてもしょうがないとは思うが…。
(だって、冬休みじゃん)
そう、今年は小学校生活最後の冬休み。私は、冬休みを満喫しようとはしゃぎすぎて、眠るのは常に0:00過ぎになってしまうのだ。特に一昨日は大晦日だったため、3:30くらいまで起きていた。私は、スリープしていたスマホの電源を入れる。YouTubeの再生ボタンを押すと、静かで気持ちがいい音楽が流れてきた。
『5分で絶対に眠れる音楽!ぜひ聞いてください!」
「そんな簡単に眠れるわけないじゃん」
実際に5分聴いたが、全く眠気は出ず、目はさえるばかりだ。
「こんな時に空手やれたらなあ」
私は空手をやっている。幼馴染がやっていた、という理由で両親を説得させ入った。「誠和会」というグループなのだが、私が住む市のメンバーは数人しかいなかった。でも、個性豊かな仲間は、楽しくて愉快でしょうがなかった。大会後には焼肉を食べに行ったり、記念撮影をしたりと、鮮やかな思い出が蘇ってくる。幼馴染は、清花(さやか)といい、静かだけれど頭が良くて優しい女の子だ。いわゆる優等生で…私とは比べ物にならないくらい才能がある。空手は、18:00~20:00までの2時間で、疲れ切った時には数分で眠れる。でも、全く運動しない休み中は、体が疲れないため眠れないのだ。ここまで考えているうちになんだか少しだけ眠くなってきた。そして私は目を閉じた…。
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