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第1章 闇に潜む
ⅱ
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(これはまずいな……)
今までこうした経験がないからこそ、いざというときに限って、つい、焦ってしまうのだ。
頭で考えながらも、自分の言葉でゆっくりと話し始めた。
「……えっと、す、すまない。その……なんだ……わざとではないんだ。わざとでは……。だから、先に謝っておく。すみません……」
あ、終わった。
何やっているんだ俺は! これは謝って済むものだろうか⁉︎
ああ、だから面倒な事をするんじゃなかった。
「はっ…………」
それを聞いた顔を赤くしている少女は、小さく鼻で笑う。
そして、灯馬の方を改めて見直し、
「いつまで私の胸に手を当てているつもりかぁあああああっ!」
怒鳴った。
「ぐはっ……」
同時に、灯馬の唸り声が上がった。
灯馬に覆いかぶされていた少女が物理的に攻撃してきた。
「す、すみませんでしたぁあああああっ!」
灯馬は慌てて、割った窓から逃走した。
「なんで、面倒ごとに巻き込まれるんだっ!」
叫びながら、灯馬は夜の世界へと飛び出していく。
* * *
「俺に依頼?」
そう、電話越しから連絡があった。
とある街角で電話もとった灯馬が疑問も抱いた。
『なんだ、不満でもあるのか?』
「いいえ、別に……。ただ、久しぶりに連絡が来たから、ビビっただけです」
『そうか。あれから、時間も経ったもんな』
「はい。それでわざわざ俺に仕事をよこすって事は、また、戻って来いと?」
『いいや。それはない。俺、個人の依頼だからな。そこまで危ない仕事ではない。誰にでもできる仕事だ』
今までこうした経験がないからこそ、いざというときに限って、つい、焦ってしまうのだ。
頭で考えながらも、自分の言葉でゆっくりと話し始めた。
「……えっと、す、すまない。その……なんだ……わざとではないんだ。わざとでは……。だから、先に謝っておく。すみません……」
あ、終わった。
何やっているんだ俺は! これは謝って済むものだろうか⁉︎
ああ、だから面倒な事をするんじゃなかった。
「はっ…………」
それを聞いた顔を赤くしている少女は、小さく鼻で笑う。
そして、灯馬の方を改めて見直し、
「いつまで私の胸に手を当てているつもりかぁあああああっ!」
怒鳴った。
「ぐはっ……」
同時に、灯馬の唸り声が上がった。
灯馬に覆いかぶされていた少女が物理的に攻撃してきた。
「す、すみませんでしたぁあああああっ!」
灯馬は慌てて、割った窓から逃走した。
「なんで、面倒ごとに巻き込まれるんだっ!」
叫びながら、灯馬は夜の世界へと飛び出していく。
* * *
「俺に依頼?」
そう、電話越しから連絡があった。
とある街角で電話もとった灯馬が疑問も抱いた。
『なんだ、不満でもあるのか?』
「いいえ、別に……。ただ、久しぶりに連絡が来たから、ビビっただけです」
『そうか。あれから、時間も経ったもんな』
「はい。それでわざわざ俺に仕事をよこすって事は、また、戻って来いと?」
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