37 / 107
第三章 商業ギルドに気をつけろ!
第37話 マナ温泉
しおりを挟む
エモラ村での商売は二時間で終了した。
大きな利益は出ないけれど、村人たちはみんな笑顔で『ありがとう!』と俺たちに感謝をしてくれた。
(ああ、なんか商売の原点があるよね!)
俺は店を片付けながら充実感に浸った。
シスターエレナも村人たちの慰問を終え戻ってきたので、そろそろ出発というところに村長さんがやって来た。
「いや~ありがとう! リョージさんとソフィーちゃんのおかげで塩が届いたし、酒もあるのでみんな満足してるよ! シスターエレナもありがとうございました!」
「そうですか! 喜んでもらえて嬉しいです!」
「ソフィー、また、来るね!」
「精霊様のお導きです」
村長さんの言葉に、俺たちも笑顔になる。
「あんたら時間はあるかい? よかったら温泉に入っていかないか?」
「えっ!? 温泉があるんですか!?」
村長さんの言葉に、俺はガッツリ食いついた。
温泉!? マジで!?
俺のがっつきぶりにシスターエレナとソフィーが驚いている。
だが、温泉と聞けば日本人の血が騒ぐ。
異世界で温泉に出会えたとなれば、平静でいられるわけもない。
「村長さん! 本当ですか!? 温泉があるんですか!?」
俺の勢いに村長さんが顔を引きつらせてあとずさった。
「お……おう。あるよ~温泉。そこまっすぐ行って、右に曲がってダーッと行くと大きな建物があるから。そこが温泉だ。ゆっくり入ってけよ」
「ありがとうございます! お言葉に甘えて、温泉にたっぷりつからせていただきます!」
俺はビシッと気をつけをして、気合いを入れて頭を下げた。
シャンプー、ボディーシャンプー、バスタオルなどお風呂セットを買い物カゴに入れて温泉へゴー!
ソフィーが俺を見てニコッと笑う。
「リョージが張り切ってる!」
「張り切るよ! 温泉だからね!」
「温泉てなに?」
「温泉は自然にお湯が湧き出るお風呂だよ」
「お風呂?」
ソフィーは風呂を知らないらしい。
キョトンとしている。
「お風呂というのは、お湯で体をきれいにするところだよ」
「クリーンじゃだめなの?」
「チ! チ! チ! クリーンとはひと味もふた味も違うんだ。温かいお風呂に入ると、リラックスして幸せな気持ちになるんだよ」
「?」
ソフィーは俺から温泉の説明を聞いたがピンとこないらしい。
まあ、入ってみればわかる!
「ふふ、リョージさんは、よほど温泉がお好きなんですね!」
シスターエレナが、好意的に笑う。
「ええ。そりゃもう。私の国では温泉が沢山あって、みんな温泉に入るために旅をするのです」
「まあ! そうなんですか! それでは開拓村を巡るのは楽しみですね。他の開拓村にも温泉があると思いますよ」
「本当ですか!?」
これは嬉しいニュースだ。
シスターエレナによれば、温泉は魔の森の地中にあるマナが産み出しているそうだ。
だから、魔の森に隣接する開拓村では、温泉が湧いていることが多いらしい。
「何と素晴らしい!」
開拓村を訪問しながら温泉巡り!
楽しみが増えたぞ!
温泉は簡素な木造の建物で、石を積んだ浴槽に、丸太を積んだ壁があるだけの野趣のある施設だった。
温泉につかると、自然に声が漏れる。
「うあ……ああ……あ~!」
しみるなぁ~。
湯は白く濁った湯だ。
登別温泉や別府温泉と同じだな。
丁度良い湯加減で、本当に気持ちが良い。
クリーンだけでは落ちない心身の疲れが湯に溶けてゆく。
「はあ……」
俺は頭を空っぽにして温泉を堪能した。
隣の女湯からソフィーとシスターエレナの声が聞こえてくる。
「シスターエレナのおっぱい大きい!」
「ソフィーちゃん。おっぱいを触ってはいけませんよ」
ああ。温泉は良い。
大きな利益は出ないけれど、村人たちはみんな笑顔で『ありがとう!』と俺たちに感謝をしてくれた。
(ああ、なんか商売の原点があるよね!)
俺は店を片付けながら充実感に浸った。
シスターエレナも村人たちの慰問を終え戻ってきたので、そろそろ出発というところに村長さんがやって来た。
「いや~ありがとう! リョージさんとソフィーちゃんのおかげで塩が届いたし、酒もあるのでみんな満足してるよ! シスターエレナもありがとうございました!」
「そうですか! 喜んでもらえて嬉しいです!」
「ソフィー、また、来るね!」
「精霊様のお導きです」
村長さんの言葉に、俺たちも笑顔になる。
「あんたら時間はあるかい? よかったら温泉に入っていかないか?」
「えっ!? 温泉があるんですか!?」
村長さんの言葉に、俺はガッツリ食いついた。
温泉!? マジで!?
俺のがっつきぶりにシスターエレナとソフィーが驚いている。
だが、温泉と聞けば日本人の血が騒ぐ。
異世界で温泉に出会えたとなれば、平静でいられるわけもない。
「村長さん! 本当ですか!? 温泉があるんですか!?」
俺の勢いに村長さんが顔を引きつらせてあとずさった。
「お……おう。あるよ~温泉。そこまっすぐ行って、右に曲がってダーッと行くと大きな建物があるから。そこが温泉だ。ゆっくり入ってけよ」
「ありがとうございます! お言葉に甘えて、温泉にたっぷりつからせていただきます!」
俺はビシッと気をつけをして、気合いを入れて頭を下げた。
シャンプー、ボディーシャンプー、バスタオルなどお風呂セットを買い物カゴに入れて温泉へゴー!
ソフィーが俺を見てニコッと笑う。
「リョージが張り切ってる!」
「張り切るよ! 温泉だからね!」
「温泉てなに?」
「温泉は自然にお湯が湧き出るお風呂だよ」
「お風呂?」
ソフィーは風呂を知らないらしい。
キョトンとしている。
「お風呂というのは、お湯で体をきれいにするところだよ」
「クリーンじゃだめなの?」
「チ! チ! チ! クリーンとはひと味もふた味も違うんだ。温かいお風呂に入ると、リラックスして幸せな気持ちになるんだよ」
「?」
ソフィーは俺から温泉の説明を聞いたがピンとこないらしい。
まあ、入ってみればわかる!
「ふふ、リョージさんは、よほど温泉がお好きなんですね!」
シスターエレナが、好意的に笑う。
「ええ。そりゃもう。私の国では温泉が沢山あって、みんな温泉に入るために旅をするのです」
「まあ! そうなんですか! それでは開拓村を巡るのは楽しみですね。他の開拓村にも温泉があると思いますよ」
「本当ですか!?」
これは嬉しいニュースだ。
シスターエレナによれば、温泉は魔の森の地中にあるマナが産み出しているそうだ。
だから、魔の森に隣接する開拓村では、温泉が湧いていることが多いらしい。
「何と素晴らしい!」
開拓村を訪問しながら温泉巡り!
楽しみが増えたぞ!
温泉は簡素な木造の建物で、石を積んだ浴槽に、丸太を積んだ壁があるだけの野趣のある施設だった。
温泉につかると、自然に声が漏れる。
「うあ……ああ……あ~!」
しみるなぁ~。
湯は白く濁った湯だ。
登別温泉や別府温泉と同じだな。
丁度良い湯加減で、本当に気持ちが良い。
クリーンだけでは落ちない心身の疲れが湯に溶けてゆく。
「はあ……」
俺は頭を空っぽにして温泉を堪能した。
隣の女湯からソフィーとシスターエレナの声が聞こえてくる。
「シスターエレナのおっぱい大きい!」
「ソフィーちゃん。おっぱいを触ってはいけませんよ」
ああ。温泉は良い。
1,344
あなたにおすすめの小説
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
小さな貴族は色々最強!?
谷 優
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。
本来存在しない世界の異物を排除しようと見えざる者の手が働き、不運にも9歳という若さで息を引き取った。
神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。
その結果、異世界の貴族、侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。
転生先は優しい両親と、ちょっぴり愛の強い兄のいるとっても幸せな家庭であった。
魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。
ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
平凡な村人だと思われていた俺、実は神々が恐れる最強存在でした〜追放されたけど、無自覚チートで気づけば世界の頂点〜
uzura
ファンタジー
平凡な村人・レオンは、勇者パーティの荷物持ちとして蔑まれ、ある日「役立たず」として追放される。
だが、彼の正体は神々が恐れ、世界の理を超越する“創世の加護”を持つ唯一の存在だった。
本人はまったくの無自覚——それでも歩くたび、出会うたび、彼によって救われ、惹かれていく者たちが増えていく。
裏切った勇者たちは衰退し、彼を捨てた者たちは後悔に沈む。
やがて世界は、レオン中心に回り始める。
これは、最弱を装う最強が、知らぬ間に神々を超える物語。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた
黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆
毎日朝7時更新!
「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」
過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。
絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!?
伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!?
追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる