息子は恋人

zebra

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ナプキン

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 トイレから出てきた息子が聞いてきた。

 「あの隅にある蓋が付いた入れ物、何が入っているの?」

 そうか、話していなかったな。性教育をするにあたっては当然教えておくべきものなのに。

 「赤ちゃん育つ子宮にはね、ある一定年齢以上で卵巣が元気な女性なら一定周期で卵が降りてくるの。そこで男の人のおちんちんが入れられて精子が来るのを待っているのだけど、いつまでも待っていられるわけではなくて精子と一緒になれなかった卵は血が混じった状態で降りてきちゃうわけ。そのままにしておくとパンツが真っ赤に汚れてしまうから、小さなおしめみたいなものを貼り付けておくのだけど、貼り付けたままだとおしっこやうんちができないから、トイレに行く度に交換するわけ。外したものはトイレに流すと詰まってしまうから、女性トイレには必ず入れておくための物が置いてあるの。それ以外にも子宮や膣からはいろいろなものが降りてくることがあるからそれを受け止めるものを使った時もそこに入れるわけ」

 「つけるものはなんて言うの?」

 「ナプキンというわ。降りてくるものを受け止めるものはおりものシート」

 「つまり、ぼくの弟か妹になるかもしれなかったんだね。かわいそう」

 「そうね。でもその度にセックスして赤ちゃんとして産んであげるわけにはいかないのよ。子供を産んで育てるにはたくさんのお金もかかるし、女の人の体の負担も大きいから。卵が子宮にいられる期間というのは決まっているから、その間にセックスして受精できれば赤茶にになれる可能性があるのよ。でも、それまでに死んでしまったりすることもあるから受精したからと言って必ず生まれて来れる保証も無いの」

 「女の人って大変なんだね」

 「それから、あなたがママとする時には必ずコンドームをしなくちゃ駄目よ。もし赤ちゃんになってしまったら、あなたにとって弟や妹でもあり、子どもでもあることになってしまうから。その時ママの子宮にいるかもしれない卵には気の毒だけど産んであげることはできないの」
 
 「ママはパパとした時コンドームをつけていなかったから僕が生まれたんだね。ありがとう」

 「どういたしまして。赤ちゃんが欲しい時にする場合はつけないでやるのよ」

 「ママは今日、ナプキンつけているの?」

 「つけてるわよ。今日は外してしまうと周りを汚してしまうから、あなたの相手をしてあげることはできないの。ごめんね」

 「外したところを見てみたい」

 えっ、そんなことを言われるとは思っていなかった。でも、これも立派な性教育。

 「いいわよ。きちんとみておきなさい」

 私は下半身だけ脱ぎ始める。トイレの中でもないところでこんなことをするのは不思議な気持ち。

 下着姿になった。ナプキンが透けて見えている。

 「ごらんなさい。つけているときはこうなっているの。今から脱ぐわね」
 
 パンツを脱いで、ナプキンを外す。

 息子の目が輝き始めた。


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