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邪竜物語に首を突っ込む編
105-鬼が来ました!
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「一体これは!?」
拳を纏うはずの炎は火の魔石のより増幅、凝縮され爪へと集中し燃え盛っている。無駄に散っていなく魔力が色濃いのが一目でわかる。
「木人形に試してみて下さい!」
「そうであったな!」
レンさんはいつも殴っていたのだが爪で切り裂くようにして木人形へと攻撃した。木人形には5本の赤い線が入りバラバラになり崩れ落ちた。数秒後その切り口から炎が吹き出し木人形はただの焚き火となった。
「持続ダメージまで威力が上がっているようだな……それに切り裂くのは何故かしっくりと来る‥…」
レンさんはまた指をワキワキ動かして感触を楽しんでいる。
「もしかしたら爪があることにより凝縮のイメージがしやすくなったのかもしれませんね」
「ふむ……ノチド殿が言っていたのはこういう事だったのか……」
そう言えばこの国のテクニックとレイクランドの旧型の魔法はよく似ている。どちらも共通するのは決まった動きと威力だ。魔力量により多少の増減はあるがファイアーボールは所詮ファイアーボールで超特大の火球になったりはしないように、こちらのテクニックも幅はあるものの下位のテクニックの威力が上位を超えることはないようだ。
「レンさん……私は魔道具の奥義書を貰ったときにゴールではなくこれから”新しい”物を作り上げていってくれと言われました。もしかしたらそれは全てのスキルにも同じことが言えるのでは?」
クロービへ来たばかりの”ここはゲームの世界”と言う思い込みが無くなった私は少し発想が柔軟になっていた。
「そうか……今まで[習得]した技を使うことばかり考えてきた……それなら!」
レンさんはそう言うと木人形の前へと行フーっと息を吐き構えた。
「炎獣爪!」
レンさんの手は今までと違い炎が獅子の手を型取り爪の部分は超高温の青い炎で構成されていた。
勢いよく振るわれた獣爪は木人形をバラバラに吹き飛ばした。飛び散った残骸は火柱を上げ一瞬で炭化した。
「新しい技が……できた?」
「レンさん!すごいですわ!これは歴代の火拳法の使い手を凌駕したということではありませんか?」
私の声にレンさんは固まっているようだ。新しい技を作り出し、しかもそれは既存の技の威力を越えている。
「なんだか壁を越えた気がする……ありがとうマルレ、君のおかげだ」
「お役に立てたようで何よりですわ!」
レンさんはこの後も既存の技の改良をするといっていました。帰り際に「足技でも手甲の効果が!」と叫び声が聞こえてきて私は贈り物が功を奏して良かったと思いながらアリッサのいる広場へと戻った。
「マルレお帰り~」
「ただいま、二人共すごく喜んでくれましたわ」
「そうか良かったね~ところで、両国の技術をあわせた杖とか作れるの?」
「あー、残念ながら杖は木工師の領分なので私は作れません。それに木材をほとんど扱ったことないので物理的な加工もできませんわ」
「そっかー残念だね」
木工師の才能があるのだから自分で作ったらどう?と言おうとしたがアリッサのスキルがカツカツなのを思いだして言葉を引っ込めた。
魔法露天を再開し、狩人さんに新しく覚えた[鬼人化]をおすすめしたりして稼いでいた。
カンカンカン!カンカンカン!警鐘がけたたましい音を鳴らしている。
「住民の皆様は広場に避難してください!繰り返します。住民の皆様は広場に避難してください!」
物見櫓から響く声に反応してエード住民のみなさんが仕事の手を止めて広場へと集ってきた。転移門を操作している衛兵さんがいるので、いざとなったら転移門でツマシュウまで避難させる気なのだとわかった。
「何が起こっているのか気になりますわ」
「そうだね、でも住民を守れるからここに居たほうが良いかな?」
「そうですわね」
しばらくたっても警報は解除されなく住民たちも不安に思い始めた頃だった。焦った様子のソウハシメイさんが広場へと駆け込んできて辺りをキョロキョロ見回していた。レンさんの護衛のような存在である従者の彼女が一人でいる事に不安を感じた。彼女は私達を見つけると急いで駆け寄ってきた。
「鬼が来ました!」
「なんですって?」
「レン様とサキ様が交戦中で現在苦戦しているようです!」
鬼ですって!?加勢したほうが良いのか?しかし住民の方々を放って置くのも良くないです。しかし単独なら私達が行ったほうが被害は少なくなりますよね。
「鬼は一人ですか?それとも複数?」
「鬼は単独で”青鬼”と名乗ってました。お二人のお力をお貸し下さい!」
ふっと肩の力が抜ける。……間違いなくあのバカですね。また話も聞かずに刀を抜いたのかしら?
「わかりました場所を教えて下さい」
「ありがとうございます!こちらです!」
「アリッサいくわよ」
「は~い」
アリッサも気が抜けたようでゆるい返事をした。
メイさんに案内されたのは街と森の境界に近い収穫が終わり何も植わっていない畑でした。そこには予想通りに外道丸さんとレンさんが激しい戦いを繰り広げていて[双斬撃]や[爆砕掌覇]などの怒号が聞こえる。
近くには青龍偃月刀を肩に担いだサキさんが訝しげな目で二人を見つめていた。
「サキさん現在どういった状況ですか?」
「私も戦っていたんだけどあなたに会いに来た友人だと言っていたので……様子を見ることにしました」
「そうですか……実はあの鬼と知り合いでして……」
「そうでしたか殺気もないしそうだと思ったのですがレンがね……」
何かを言い争いながら二人は戦っている様子で声を掛けても一切反応がありません。段々とイライラが募る。
「ちょっと!二人共!戦うのを止めなさい!」
「聞く耳を持たないって感じだね~」
もー!何をしているの!あっ!今二人が確実に私を見ましたね!
「聞こえているのに無視するとはいい度胸ですね……覚悟はできているのでしょうね?」
「サキさんちょっと離れようね……」
「え?あっ、はい」
アリッサがサキさんを連れて少し後ろへ下がるのを確認し戦いを仲裁することにした。
「エンド・オブ・ブラッド!脚壁!」
私は全力で大地を蹴り風より速く動き二人に接近する。
「止めろと言ってるでしょ!」
二人の強さに合わせて力を調節し二人の頭にゲンコツを振り下ろした。
「「ぐぇ!」」
二人の戦いは強制終了された……
格闘スキルが上がって攻撃力が上がっていたようで、ちょっと力の調節を間違ってしまい二人共頭が畑に突き刺さり、おしりを突き出したみっともない格好でピクピクとしている。
「ぷっ、ははははははは、ひぃ~マルレ私を笑い死にさせるつもり!?」
「…………」
大笑いするアリッサ、声も出ないサキさん、お尻を突き出して頭が地面に埋まっている男二人……
私を無視したのだからこうなっても仕方がない!……よね?
拳を纏うはずの炎は火の魔石のより増幅、凝縮され爪へと集中し燃え盛っている。無駄に散っていなく魔力が色濃いのが一目でわかる。
「木人形に試してみて下さい!」
「そうであったな!」
レンさんはいつも殴っていたのだが爪で切り裂くようにして木人形へと攻撃した。木人形には5本の赤い線が入りバラバラになり崩れ落ちた。数秒後その切り口から炎が吹き出し木人形はただの焚き火となった。
「持続ダメージまで威力が上がっているようだな……それに切り裂くのは何故かしっくりと来る‥…」
レンさんはまた指をワキワキ動かして感触を楽しんでいる。
「もしかしたら爪があることにより凝縮のイメージがしやすくなったのかもしれませんね」
「ふむ……ノチド殿が言っていたのはこういう事だったのか……」
そう言えばこの国のテクニックとレイクランドの旧型の魔法はよく似ている。どちらも共通するのは決まった動きと威力だ。魔力量により多少の増減はあるがファイアーボールは所詮ファイアーボールで超特大の火球になったりはしないように、こちらのテクニックも幅はあるものの下位のテクニックの威力が上位を超えることはないようだ。
「レンさん……私は魔道具の奥義書を貰ったときにゴールではなくこれから”新しい”物を作り上げていってくれと言われました。もしかしたらそれは全てのスキルにも同じことが言えるのでは?」
クロービへ来たばかりの”ここはゲームの世界”と言う思い込みが無くなった私は少し発想が柔軟になっていた。
「そうか……今まで[習得]した技を使うことばかり考えてきた……それなら!」
レンさんはそう言うと木人形の前へと行フーっと息を吐き構えた。
「炎獣爪!」
レンさんの手は今までと違い炎が獅子の手を型取り爪の部分は超高温の青い炎で構成されていた。
勢いよく振るわれた獣爪は木人形をバラバラに吹き飛ばした。飛び散った残骸は火柱を上げ一瞬で炭化した。
「新しい技が……できた?」
「レンさん!すごいですわ!これは歴代の火拳法の使い手を凌駕したということではありませんか?」
私の声にレンさんは固まっているようだ。新しい技を作り出し、しかもそれは既存の技の威力を越えている。
「なんだか壁を越えた気がする……ありがとうマルレ、君のおかげだ」
「お役に立てたようで何よりですわ!」
レンさんはこの後も既存の技の改良をするといっていました。帰り際に「足技でも手甲の効果が!」と叫び声が聞こえてきて私は贈り物が功を奏して良かったと思いながらアリッサのいる広場へと戻った。
「マルレお帰り~」
「ただいま、二人共すごく喜んでくれましたわ」
「そうか良かったね~ところで、両国の技術をあわせた杖とか作れるの?」
「あー、残念ながら杖は木工師の領分なので私は作れません。それに木材をほとんど扱ったことないので物理的な加工もできませんわ」
「そっかー残念だね」
木工師の才能があるのだから自分で作ったらどう?と言おうとしたがアリッサのスキルがカツカツなのを思いだして言葉を引っ込めた。
魔法露天を再開し、狩人さんに新しく覚えた[鬼人化]をおすすめしたりして稼いでいた。
カンカンカン!カンカンカン!警鐘がけたたましい音を鳴らしている。
「住民の皆様は広場に避難してください!繰り返します。住民の皆様は広場に避難してください!」
物見櫓から響く声に反応してエード住民のみなさんが仕事の手を止めて広場へと集ってきた。転移門を操作している衛兵さんがいるので、いざとなったら転移門でツマシュウまで避難させる気なのだとわかった。
「何が起こっているのか気になりますわ」
「そうだね、でも住民を守れるからここに居たほうが良いかな?」
「そうですわね」
しばらくたっても警報は解除されなく住民たちも不安に思い始めた頃だった。焦った様子のソウハシメイさんが広場へと駆け込んできて辺りをキョロキョロ見回していた。レンさんの護衛のような存在である従者の彼女が一人でいる事に不安を感じた。彼女は私達を見つけると急いで駆け寄ってきた。
「鬼が来ました!」
「なんですって?」
「レン様とサキ様が交戦中で現在苦戦しているようです!」
鬼ですって!?加勢したほうが良いのか?しかし住民の方々を放って置くのも良くないです。しかし単独なら私達が行ったほうが被害は少なくなりますよね。
「鬼は一人ですか?それとも複数?」
「鬼は単独で”青鬼”と名乗ってました。お二人のお力をお貸し下さい!」
ふっと肩の力が抜ける。……間違いなくあのバカですね。また話も聞かずに刀を抜いたのかしら?
「わかりました場所を教えて下さい」
「ありがとうございます!こちらです!」
「アリッサいくわよ」
「は~い」
アリッサも気が抜けたようでゆるい返事をした。
メイさんに案内されたのは街と森の境界に近い収穫が終わり何も植わっていない畑でした。そこには予想通りに外道丸さんとレンさんが激しい戦いを繰り広げていて[双斬撃]や[爆砕掌覇]などの怒号が聞こえる。
近くには青龍偃月刀を肩に担いだサキさんが訝しげな目で二人を見つめていた。
「サキさん現在どういった状況ですか?」
「私も戦っていたんだけどあなたに会いに来た友人だと言っていたので……様子を見ることにしました」
「そうですか……実はあの鬼と知り合いでして……」
「そうでしたか殺気もないしそうだと思ったのですがレンがね……」
何かを言い争いながら二人は戦っている様子で声を掛けても一切反応がありません。段々とイライラが募る。
「ちょっと!二人共!戦うのを止めなさい!」
「聞く耳を持たないって感じだね~」
もー!何をしているの!あっ!今二人が確実に私を見ましたね!
「聞こえているのに無視するとはいい度胸ですね……覚悟はできているのでしょうね?」
「サキさんちょっと離れようね……」
「え?あっ、はい」
アリッサがサキさんを連れて少し後ろへ下がるのを確認し戦いを仲裁することにした。
「エンド・オブ・ブラッド!脚壁!」
私は全力で大地を蹴り風より速く動き二人に接近する。
「止めろと言ってるでしょ!」
二人の強さに合わせて力を調節し二人の頭にゲンコツを振り下ろした。
「「ぐぇ!」」
二人の戦いは強制終了された……
格闘スキルが上がって攻撃力が上がっていたようで、ちょっと力の調節を間違ってしまい二人共頭が畑に突き刺さり、おしりを突き出したみっともない格好でピクピクとしている。
「ぷっ、ははははははは、ひぃ~マルレ私を笑い死にさせるつもり!?」
「…………」
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