普通のおっさんが女神様にスキルを貰ってスローライフ!?〜異世界と現代を往復してバレずにいい暮らしをするお話〜

tsusa

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第5話 おっさん、レベルが上がる

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金策を考える中で、『鑑定』スキルでできることが大体わかった。

といっても実際はシンプルで『対象の現在の状態、性質、価値を教えてくれる』というものだ。
物によっては弱点や耐性、ヒトならば個人情報を丸裸にできる。

なので当選番号発表前の宝くじを見つけたり、これから高騰する投資商品を見つけるようなことはできなかった。

投資家になって不労所得でウハウハなんてことは出来ないらしい。

せどりや転売とかはできそうだ。やらんけど。

当たるパチンコ台は分かるようだ。
ちゃんと収支つけて納税すればいけそうだが、職業がパチプロになるのか。
いや、本業が会社員だから趣味で稼ぎすぎたので確定申告という形か。
だが、本業の勤務中にやってたら矛盾が出そうだな。
それ以外でアホほど稼いでも不自然だしアリよりのナシだな。

ちなみに鑑定で自分のステータス確認したところこんな感じだった。

【ステータス】
レベル:1
STR:25
VIT:25
AGI:25
INT:25
DEX:25
【スキル】
分身
転移
変幻自在
生活魔法
鑑定
収納
偽装
並列思考
成長速度2倍
健康
不老
異言語理解

この数値がどうなのか知らんが、鑑定先生によると成人男性の平均がだいたいどの項目も20ぐらいらしい。

地球人類の到達限界が100程度らしい。
トップアスリート達が50とかを超えてくるみたいで、例えば100m走五輪金メダリストでAGIが60に届くそうだ。

俺の場合、『健康』スキルで身体能力が20代前半の全盛期になっているおかげで平均より高くなっているってことらしい。

まあ、鑑定でわかったのはそんなところか。


あと『健康』スキルも確認した。
さすがに怪我がどこまで治るのかどうかは確認してないが、45歳の身体に起きていたいろいろながどうなったかを確認していった。

結論から言うと全てのは綺麗サッパリなくなっていた。

挙げていくときりが無いが、乱視+近視+始まっていた老眼がなくなり、裸眼でハッキリ、クッキリ鮮やかな視界となっていたし、そこまで酷くはなかったが腰痛や右膝の関節痛、虫歯、水虫、痔、薄毛(おでこがちょっと広かっただけだぞ)などが改善されていた。

ぽっこり出ていたビールっぱらも無くなり、うっすらシックスパックになっている。

おそらく花粉症も治っているんだろう。

実は転移して意識が覚醒したあたりでなんとなく自覚はあったのだが(特に視力なんかは顕著に)、改めて確認したら素晴らしすぎた。

ちなみに、急に腹が引っ込んだり、薄毛が改善されちゃうと家族に不審がられるので、しっかり変幻自在で45歳の俺(デブ&薄毛オプ付き)に変身している。

家族には薄毛治療とダイエットを始めたことを伝えているので、徐々に見た目も健康体に戻していく予定だ。

『健康』スキルで思いついた金策だが、臓器をいくらでも売れるんじゃね?などと思ったが、臓器を売りさばくルート(おそらく闇)なんて知らないし、そもそもオペで切開した端からどんどん再生されていくことを想像したら無理だった。
実験動物になるのはイヤだ。

あと、実験動物で思いついたのは治験のバイトだ。

おそらく健康被害無しでいくらでも薬を服用出来るだろうが、逆に言えばヤバい副作用が出るはずの薬を安全と判断させてしまいかねないことを考えるとボツにせざるを得なかった。

あと意外といけそうだった金策が、自室に『清浄クリーン』を掛けて異様にキレイにしちゃったことから発想を得た清掃業者だ。

作業(魔法で一瞬だが)の際、顧客に外出してもらう必要が有るが、一部屋まるまる新品同様にきれいにできるのだから、需要はあるはずだ。

値段も10,000円/1平米とかでいける気がする。

一人暮らしのワンルームなら20万程度、3LDKのマンションなら70万前後か。
部屋ごとで分割してもいいし、水回り(キッチンバストイレ)のコースとか作ってもいいかもしれん。

うん、いけそうだ。
だが会社作らんといかんし、あと客がつくまでが長そうだ。ひと部屋無料キャンペーンとかしないと駄目かもな。

怖いのは魔法バレだが、鑑定先生がいれば盗撮対策はできるし大丈夫だろう。
この辺りが一番真っ当な稼ぎ方か。

この場合、俺は社長になるのか。
本業(システム開発)との両立は分身でなんとかなるだろうが本業(いち会社員)と副業(社長)の違和感エグいな。




他にも金策を考えていたのだがその途中で頭にアナウンスが響いた。

「レベルが上がります」

無機質な機械音声みたいだったが、あの女神の声に似ている気がする。
いやそんなことよりレベルアップだ。なぜこのタイミングで?

異世界の分身と同期してみる。
今日は宿を決め、冒険者に必要な装備やアイテムを整えていただけだ。
戦闘経験によるレベルアップではなさそうだ。

ふと時計を見ると会社の定時を少し過ぎたところだ。もしやと思い会社の分身とも同期してみるが丁度定時で退勤したところだ。

「開発業務で経験を得てレベルが上がったのか?」

職業『IT技術者』だからな、あり得そうだ。

ん?「上がります」?これから上がるってことか?

「本日のシステム開発業務経験に加え、過去23年間の開発経験が職業『IT技術者』の経験値として加算されます」

は?

「経験値に『成長速度2倍』が適用されます」

は!?

「知識型の生産系職業の大幅レベルアップにより、脳に負荷が掛かる、いわゆるレベルアップ酔いが想定されます。
安全な場所での休息を推奨します」

はぁっ!?

なんだそりゃ?
いやレベルアップ酔いとか異世界物でよく聞くやつだが。23年分?しかも2倍?
頭痛で失神とかイヤだぞ。

待てよ、前向きに考えるなら素で「うっ、頭がっ・・・!」ができるってことか。

中学生の時に冒された病がまだ完治していないらしい。あれは不治の病だからな。『健康』スキル程度では治らないんだな。
いや、できなくていいわ。痛いのヤダよ。

そもそもレベルアップ自体初めてだから23年分とか2倍とか言われてもピンとこない。

まあ、大量ってんだから大量に上がるんだろうが。

ちょうどホテルのベッドの上だし、今日はここまでかな。

そう思いベッドに横たわるとまたアナウンスが流れた。

「レベルアップを開始します」










――――
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