普通のおっさんが女神様にスキルを貰ってスローライフ!?〜異世界と現代を往復してバレずにいい暮らしをするお話〜

tsusa

文字の大きさ
20 / 94

第19話 おっさん、女神に再会

しおりを挟む
異世界では日々の宿代を稼げるようになり、現代では本アカがAIの投資でウハウハな一方、裏アカで起業して直近の方針が決まり、日々いろんなジャンルの大会に向けて(卑怯なプレーや手加減、舐めプの)練習を始めた頃。

「異世界転移してから1週間経ちましたが」

AIがそんなことをいってきた。

もうそんな経つか。

と、ちょっとだけしみじみ思ったが引き続き、練習を続ける。

「・・・」

ズザー、がっ、ゴロゴロ、「ぐぅああ~、うぅ~」(のたうちまわる)

「大丈夫ですか?マスター」

「ん?ああ、全然大丈夫だ、ただの痛がっているフリだからな」

絶賛、相手のスライディング(安全)を足に食らいに行って、ファールを貰う練習中だ。

断じてプロレスの練習ではない、サッカーの練習だ。

「いえ、それは見ればわかりますが、そうではなく。
そろそろ女神との約束の時期かと」

ん?なんだっけ?約束?
てか女神につけてあげようよ。

「はい、毎週報告に来いとのことでしたが。
呼称はマスターに合わせています」

そうだった。
報告の件も呼称の方もどちらもだ。

報告かぁ。

最後の女神の様子を思い出して、割と本気で行きたくなくなった。

しかし、ずっと行かないってわけにもいかんか。

チート貰っちゃってるしな。

怖いのはいきなりチートを剥奪されることだ。

出来るかどうかは知らんが、そういえば怒らせた時に剥奪って言いかけてたから、出来ると思ってたほうがいいだろう。

ってなると行くしか無いな。

俺は女神と会ったあの真っ白な部屋を思い浮かべ『転移』を発動させる。

そして次の瞬間、俺はあの真っ白な空間に・・・いなかった。

俺は目を疑った。

たしかにそこはあの真っ白だった空間なのだろうが、今は違う。

和室がそこにあった。

少し散らかっているが。

畳が敷かれている。8畳くらいか。

炬燵こたつがある。かごいっぱいのみかんと、剥かれたみかんの皮が乗っている炬燵が。

ストーブがある。黒くて四角い灯油式の昔ながらのストーブが。
中央に灯油が燃焼する筒があって周りは熱を反射する鏡みたいなので囲われているやつ。
シュンシュンと湯気を吐くヤカンが乗せられている。

部屋のそこかしこに積まれたり散乱したりしている漫画本がある。

ここまではまあいい。

日本のどこかの田舎にありそうな和室をそのまま持ってきたような装いだ。

だが炬燵に入って漫画本読んでるこの部屋の主が違和感をばらまいている。

銀に近い美しい金髪。
せっかくの金髪を三つ編みでおさげにしてるぞこいつ。

西洋風の美術品のような顔立ち。
その顔に、全く似合わない黒縁メガネ(伊達か?)。

そして白っぽいモコモコの部屋着(ジェ〇〇〇?)を着た女。

いや、単体ならアリ寄りのアリではあるんだが。
和室との違和感がエグいことになっている。

まあ、私室って言ってたしどうくつろごうが自由なんだけどさ。

てか全然俺に気づかねぇな。
そんな熱心に何読んでんだ?と覗いてみると・・・

『銀と○』ーーーーーーーっ!?

わかってるじゃねぇか。
散らばってる本もよく見てみると同じ作者さんの作品がかなり転がっていた。

無頼伝まであるじゃん。

管理録と外出録も!?

スピンオフまで押さえてるとか。

あ、俺も未だ読んでない巻あるじゃん。

俺はそれを手に取り炬燵に入る。

お茶セットもあったので2人分淹れて1つを女神の前に置く。

「・・・ありがとうございます」

本に目を向けたままだがちゃんと礼が返ってきた。

俺も読み始める。


―シュンシュン―

湯気の音――


―カンッ―

ストーブの金属部が熱されて立てる音――


―ズズッ―

茶を啜る音――


―シッ―

ページをめくる音――


それらの音が不規則に部屋を満たす――


そんなある種の神聖な時間が――


俺が一冊読み終わり――


女神も最後のページを閉じ――


「日本文化を勉強しているだけですから」


女神の残念な言い訳とともに終わりを告げた。

女神が立ち上がり俺に炬燵を出るように身振りで指示する。

あごで『あっちにどいてろ』ってやったぞ、この女。

手をかざし横にスライドさせると和室はきれいに無くなり、真っ白な空間になった。

次の瞬間、女神の服もただ白い布巻きつけただけみたいなあのエロいやつに変わった。

仕切り直すつもりだろうか。

いまさら?
とも思わなくはないが。

・・・まだ三つ編みと眼鏡残ってるよ。









――――
作者のモチベーションになりますのでいいね、お気に入り登録、感想など、よろしくお願いします。
いいねだけ、いいねだけでいいからっ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

処理中です...