9年ぶりに再会した幼馴染に「幸せに暮らしています」と伝えたら、突然怒り出しました

柚木ゆず

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第4話 復讐をする ソリーヌ視点(2)

「お嬢様。大事なお話がございます」

 カウントダウンが始まって、僅か1日後。自室で読書をしながら紅茶を飲んでいたら、ライナスがやって来た。

「あら? どうしたの?」

 有能な彼でも、たった24時間では目星をつけられない。なんなのかしら?

「こちらでは、お伝え出来ない内容でして……。お庭――花壇の前まで御足労願います」
「??? どういうことよ?」

 今は二人きりなのに話せなくって、人がいる外なら話せるだなんて。普通は逆でしょうに。
 意味が分からないわ。

「理由に関しては、現在はお伝え出来ないものとなっておりまして……。お嬢様、お願い致します。御足労願いします」
「………………まぁ、いいでしょう。分かったわ、行きましょう」

 彼がここまで言うのは珍しいし、なにより今日のわたくしは気分が良い。本をテーブルに置いて立ち上がり、ライナスの先導で部屋を出た。
 廊下を進んで階段を降り、玄関を潜って庭に向かい、広々とした花壇――親しい来客が楽しむ目的で作られた場所に着いた。

「ここでいいのよね? はじめて頂戴」
「承知いたしました」

 ごくり、と。なぜか、ライナスは大きく唾を飲み込み――

「昨日(さくじつ)の、アリアン・ファザーナへの攻撃の件で――」
「あああああああああ!! 珍しい形の雲が浮かんでいますわぁああああ!!」

 ――突然信じられないことを口にし始め、わたくしは慌てて大声で声をかき消した。

(声量を落しなさい!! あなたねえっ、自分がやっていることが分かっているの!? 誰かに聞かれてしまったら大変なことになるのよ!?)

 お父様は絶対に協力してくれない人間で、だからこの計画はわたくしとライナスだけで進めている。もし他の者が知ってお父様の耳に入ってしまったら、計画を進められなくなるどころか家族の縁を切られかねない。

(何かあったら責任を取れるの!? 取れないでしょう!? 次にふざけた真似をしたらクビにするわよ!!)
(申し訳ございません。つい声が大きくなってしまいました。今後は決してこのような失態は犯しません)
(……気をつけなさいよ? で、なに? アリアンの件がどうしたのよ)

 いくらなんでもたった1日では見つけられないはずだし、たった1日で見つけられませんと諦めるはずもない。なんなのかしら……?

(本日、協力者を得ることに成功いたしました)
(まぁ!!)

 どうやらわたくし、見くびっていたみたい。彼は予想を良い方に裏切ってくれた。

(素晴らしい!! 素晴らしいわ!! 確かに、大事なお話、ですわね)
(………………)
(? ライナス?)
(………………そうでは、ないのです。大事なお話は、別にございます)

 ?? これ以上に大事な話なんて、ないと思うけど……?
 なんなのかしら……?

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