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プロローグ 破棄
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「リコ・フェリア。お前との婚約は破棄する」
15歳~18歳の王族と貴族の子供が通う由緒正しき学び舎、『フォルマ』。その敷地の中央に位置する、広い集会場。
そんな場所に定時集会への参加という形で集まっていた全生徒の前で、登壇した生徒会長は開口一番こう告げました。
「本来ならばこのような形で明かすべきではないのだが、これが皆(みな)に最も速く認知してもらえる方法。そこで今回特別に時間を設け、伝えさせてもらった」
『こっ、婚約破棄っ!?』
『う、うそ……っ。うそ……!?』
『信じられ、ません……。アルベール王太子様とフェリアさんの間に、何があったのでしょう……!?』
生徒会長ことこの国の王太子アルベール・スティア様が口を閉じる否や、周りがざわつき私に視線が注がれます。
はい。私が話題に上がった、リコ・フェリア。『フェリア家』という所謂下級貴族の一人娘を務めている、17歳の女の子です。
私は3か月前に開かれたアルベール様の誕生日パーティーに末端として参加しており、偶々アルベール様に一目惚れをされて今に至ります。
アルベール様は私を一目見た瞬間に『まるで宝石のようだ』となかなか面白い事を仰られ、それ以降毎日毎日愛の言葉を投げつけてきました。
一例をあげると、
『俺とリコとの邂逅は、運命だったんだ』
『人生で一番の後悔は、これまでリコという存在に気付けなかったこと。17年も同じ国で生きていて、おまけに2年間も同じ学舎に通っていたのに気が付かなかったなんて情けない。けれどこれは、熟成期間だ。この空白があったからこそ、目の前にはバラ色の道が広がっているんだ……!』
『もしも俺とリコの仲を裂こうとする者が現れたら、全身全霊を以て叩き潰そう。それが例え、神であってもね』
こんな感じ、ですね。
アルベール様はなぜか毎回ドヤ顔と共に、こういう風に語りかけてきました。
自分で言うのもなんですが、この方は私に惚れていました。ぞっこん、という状態でした。
それがなぜ、こんな判断に至ってしまったのか?
そこが非常に気になりますので、私はゆっくりと挙手をしました。
「アルベール様。お一つよろしいでしょうか?」
「……今この世でもっとも会話をしたくない相手だが、特別に許可しよう。なんだ?」
「どうして、婚約を破棄されるのでしょうか? 簡潔にお教えください」
「……どうして、だと……?」
アルベール様の肩がぶるぶると震えだし、眉間には皺が深く刻まれました。
これは、困りましたね。無意識的に、逆鱗に触れてしまったようです。
『王太子様が、ここまでお怒りになられるだなんて……。相当、だぞ……』
『だよな……。フェリアは、なにをやらかしたんだ……?』
「…………いいだろう。ならば全生徒の前で、公表してやろう」
怒りに震えていたアルベール様はごくりと唾を飲み込み、一度瞑目。大きく息を吸って吐いた彼は、
「リコ・フェリア。貴様が浮気をしたからだ!!」
こちらを強く指さし大声で、身に覚えがないことを言い放ちました。
15歳~18歳の王族と貴族の子供が通う由緒正しき学び舎、『フォルマ』。その敷地の中央に位置する、広い集会場。
そんな場所に定時集会への参加という形で集まっていた全生徒の前で、登壇した生徒会長は開口一番こう告げました。
「本来ならばこのような形で明かすべきではないのだが、これが皆(みな)に最も速く認知してもらえる方法。そこで今回特別に時間を設け、伝えさせてもらった」
『こっ、婚約破棄っ!?』
『う、うそ……っ。うそ……!?』
『信じられ、ません……。アルベール王太子様とフェリアさんの間に、何があったのでしょう……!?』
生徒会長ことこの国の王太子アルベール・スティア様が口を閉じる否や、周りがざわつき私に視線が注がれます。
はい。私が話題に上がった、リコ・フェリア。『フェリア家』という所謂下級貴族の一人娘を務めている、17歳の女の子です。
私は3か月前に開かれたアルベール様の誕生日パーティーに末端として参加しており、偶々アルベール様に一目惚れをされて今に至ります。
アルベール様は私を一目見た瞬間に『まるで宝石のようだ』となかなか面白い事を仰られ、それ以降毎日毎日愛の言葉を投げつけてきました。
一例をあげると、
『俺とリコとの邂逅は、運命だったんだ』
『人生で一番の後悔は、これまでリコという存在に気付けなかったこと。17年も同じ国で生きていて、おまけに2年間も同じ学舎に通っていたのに気が付かなかったなんて情けない。けれどこれは、熟成期間だ。この空白があったからこそ、目の前にはバラ色の道が広がっているんだ……!』
『もしも俺とリコの仲を裂こうとする者が現れたら、全身全霊を以て叩き潰そう。それが例え、神であってもね』
こんな感じ、ですね。
アルベール様はなぜか毎回ドヤ顔と共に、こういう風に語りかけてきました。
自分で言うのもなんですが、この方は私に惚れていました。ぞっこん、という状態でした。
それがなぜ、こんな判断に至ってしまったのか?
そこが非常に気になりますので、私はゆっくりと挙手をしました。
「アルベール様。お一つよろしいでしょうか?」
「……今この世でもっとも会話をしたくない相手だが、特別に許可しよう。なんだ?」
「どうして、婚約を破棄されるのでしょうか? 簡潔にお教えください」
「……どうして、だと……?」
アルベール様の肩がぶるぶると震えだし、眉間には皺が深く刻まれました。
これは、困りましたね。無意識的に、逆鱗に触れてしまったようです。
『王太子様が、ここまでお怒りになられるだなんて……。相当、だぞ……』
『だよな……。フェリアは、なにをやらかしたんだ……?』
「…………いいだろう。ならば全生徒の前で、公表してやろう」
怒りに震えていたアルベール様はごくりと唾を飲み込み、一度瞑目。大きく息を吸って吐いた彼は、
「リコ・フェリア。貴様が浮気をしたからだ!!」
こちらを強く指さし大声で、身に覚えがないことを言い放ちました。
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