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第4話 危険な策士(1)
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「私は、準備できたわ。そっちはどう?」
「あたしの方も、バッチリだよ。これで今度こそ、アイツは耐え切れなくなって自殺しちゃうよね」
ヘイゼル・ロンドが登校をやめて5日目となる日の、朝。始業2時間前の教室に、3人の女子生徒が集まっていた。
彼女達はアルベールと手を組んだ、リコ・フェリアを自殺させるための工作員。彼女達はあの日以来暗躍し、学内にリコを排除させる雰囲気を作っていた。
言わずもがな教科書を破ったり階段から突き落としたりしたのも、この3人。人間の『誰かがやったのなら自分もやっていい』という心理を生むために、行っていたものの一つだった。
「ウチらの作戦が成功したら、他国の王族が集まるパーティーに混ぜてもらえる。しかもアルベール様が推薦してくれるから」
「ほぼ間違いなく、王族の方々と恋仲になれちゃうっ」
「もっと最高な人生のスタート、だよね」
3人は当然、貴族――裕福なのだが、それでもまだ足りない。数ランク上の生活、そして、王族の妻という肩書を求めていた。
「リコ・フェリアには感謝しないといけないわね。アイツのおかげ、なんだもの」
「そうだよね。自殺に追い込んじゃって、ゴメンナサイ」
「……全然悪びれてないところが、恐ろしいわ。ザ・悪人ね」
「そういうレフィだって、こうして一緒にアレコレしてきた。お互い様でしょ」
目を隠すほどに前髪を伸ばしたレフィ・サネルがワザとらしくのけぞり、ショートカットのアリス・ハルファがプッと噴き出す。そしてそんな様子を見て、茶色の髪を二つ結びにしたライザ・レナルが手を叩いて笑う。
行動だけを見ると微笑ましい光景だが、実態はその真逆。この上なく醜い者達によるやり取りだった。
「『アルベール様のお金が目当てだった!? 消えた財布の中身』っていう見出しがある特製の新聞を、全員の机に入れる。確かにこれって、すごい悪人だよね。私ら、ありもしない話をしてるんだもん」
「んーん、違う違う。『お金が目当てだった!?』で、かもしれないよ~って言ってるんだもん。想像してるだけだから、悪人ではありませーん」
「あー、それもそうよね。じゃあ私達は、全員悪人じゃない。ここにいるのは、可愛い女の子」
「ノンノンノン。現貴族、その後は王族になる、すごく可愛い女の子3人。でしょ?」
彼女達は自画自賛を行い、しばし座り込んで談笑。成功したあとの話で盛り上がり、3人のリーダー的存在であるアリス・ハルファが立ち上がった。
「楽しいおしゃべりはこの辺にして、そろそろ帰ろっか。誰かに出入りしてるところを見られたら、面倒だしね」
「先生が早めに来る可能性は、あるもんね。それがいいよね」
続いてライザ・レナルも立ち上がり、床に敷いていたスカートの後部をパンパンと払った。
「レフィも帰りましょ。さあ立って立って」
「ちょっと待って。その前に、二人に別の話があるのよ」
促されたレフィ・サネルも静かに立ち、教室を出ようとしていた二人を止めた。
「ん? なーに?」
「ちゃちゃっと済ませてよね。話ってなんなの?」
「それはね。ここにいるのはレフィではなく、リコだというお話ですよ」
彼女が長い前髪を上げると――。そこには友人ではなく、2人のターゲットがいた。
「あたしの方も、バッチリだよ。これで今度こそ、アイツは耐え切れなくなって自殺しちゃうよね」
ヘイゼル・ロンドが登校をやめて5日目となる日の、朝。始業2時間前の教室に、3人の女子生徒が集まっていた。
彼女達はアルベールと手を組んだ、リコ・フェリアを自殺させるための工作員。彼女達はあの日以来暗躍し、学内にリコを排除させる雰囲気を作っていた。
言わずもがな教科書を破ったり階段から突き落としたりしたのも、この3人。人間の『誰かがやったのなら自分もやっていい』という心理を生むために、行っていたものの一つだった。
「ウチらの作戦が成功したら、他国の王族が集まるパーティーに混ぜてもらえる。しかもアルベール様が推薦してくれるから」
「ほぼ間違いなく、王族の方々と恋仲になれちゃうっ」
「もっと最高な人生のスタート、だよね」
3人は当然、貴族――裕福なのだが、それでもまだ足りない。数ランク上の生活、そして、王族の妻という肩書を求めていた。
「リコ・フェリアには感謝しないといけないわね。アイツのおかげ、なんだもの」
「そうだよね。自殺に追い込んじゃって、ゴメンナサイ」
「……全然悪びれてないところが、恐ろしいわ。ザ・悪人ね」
「そういうレフィだって、こうして一緒にアレコレしてきた。お互い様でしょ」
目を隠すほどに前髪を伸ばしたレフィ・サネルがワザとらしくのけぞり、ショートカットのアリス・ハルファがプッと噴き出す。そしてそんな様子を見て、茶色の髪を二つ結びにしたライザ・レナルが手を叩いて笑う。
行動だけを見ると微笑ましい光景だが、実態はその真逆。この上なく醜い者達によるやり取りだった。
「『アルベール様のお金が目当てだった!? 消えた財布の中身』っていう見出しがある特製の新聞を、全員の机に入れる。確かにこれって、すごい悪人だよね。私ら、ありもしない話をしてるんだもん」
「んーん、違う違う。『お金が目当てだった!?』で、かもしれないよ~って言ってるんだもん。想像してるだけだから、悪人ではありませーん」
「あー、それもそうよね。じゃあ私達は、全員悪人じゃない。ここにいるのは、可愛い女の子」
「ノンノンノン。現貴族、その後は王族になる、すごく可愛い女の子3人。でしょ?」
彼女達は自画自賛を行い、しばし座り込んで談笑。成功したあとの話で盛り上がり、3人のリーダー的存在であるアリス・ハルファが立ち上がった。
「楽しいおしゃべりはこの辺にして、そろそろ帰ろっか。誰かに出入りしてるところを見られたら、面倒だしね」
「先生が早めに来る可能性は、あるもんね。それがいいよね」
続いてライザ・レナルも立ち上がり、床に敷いていたスカートの後部をパンパンと払った。
「レフィも帰りましょ。さあ立って立って」
「ちょっと待って。その前に、二人に別の話があるのよ」
促されたレフィ・サネルも静かに立ち、教室を出ようとしていた二人を止めた。
「ん? なーに?」
「ちゃちゃっと済ませてよね。話ってなんなの?」
「それはね。ここにいるのはレフィではなく、リコだというお話ですよ」
彼女が長い前髪を上げると――。そこには友人ではなく、2人のターゲットがいた。
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