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「こっ、コイツらは……っ。何者だ……!?」
「フィルマン殿および護衛役の皆さんも、警戒の心配は要りませんよ。この者達は、ジェナに仕えし者達――要するに、僕の部下ですからね」
アクセルさんに頼んでジェナに連絡を取り、すぐさま捜査をできるようにしていたみたい。
ちなみに王家の人間が他国で罪に問われた場合、かつ、その件に対して偽装や隠蔽が明らかになった場合は、本国の人間を使って自由に調べられるそう。そして、そうして見つかった犯人はジェナが周辺国と協議して、ここナイラの意思とは無関係に裁けるみたい。
(フィルマン。その気になれば、服従していた他国の人間だって引き込めるのさ。買収は――権力の利用は、そちらの専売特許ではないんだよ)
「ディオン……貴様……っ! 俺達を……っ。俺を……っっ。ずっと騙していたのか……っっ!」
(お返しを、きっちりしたかったからね。一芝居打って関係者を順番に仕留めていって、最後の一人は一気に転げ落ちて欲しかったのさ)
安心しきって一夜を過ごしたのに、自国民に白眼視されて罪人になる。逃げ切ったと確信していた分、ショックは大きくなるよね。
(自分が証拠としたもののせいで身動きが取れなくなり、お前が切り捨てた者達の証言などによって、近いうちに罪は白日の下に晒される。見事なまでの因果応報だな)
「……………………っっ」
(『王族に対する罪の捏造』や『捜査の妨害』などなど、罪状は盛り沢山だ。冷たく汚い牢屋で、判決の時を楽しみに待っているといい)
「まっ、待ってくれ! 認めよう! 俺は確かに、嘘を吐いていた! しかしそれは、マリーに誘惑されたからなんだ!! アイツと関わらなければ、こんな事をする事もなかったんだよ!!」
厳罰を悟ったフィルマンは手の平を返し、両膝をついて命乞いを始めた。
「誰だって、気の迷いはあるだろうっ!? あの時までは、リーズを愛していたんだ!! 悪いのはあの女っ! 婚約者がいるのに言い寄ってきたマリーだっ!! だからその事実を考慮して――」
「するはずが、ないだろう。どんな理由があれ、決断したのはお前だ」
縋りつこうとするフィルマンを払い、見下ろす。
「全てはお前がその頭で考え、決めた事。よって、温情の可能性などありはしない。自らが選んだ道を、最期まで進め」
「頼むっ! お願いですっ!! リーズっ! お前からも頼んで――」
「見苦しく、聞き苦しい男だ。連れて行ってくれ」
「――やめろっ! 放せっ! 俺は王太子殿下なんだぞ!? おいっ! おいっっ!! 欲しい物はなんでもやるっ! 税金だって優遇してやるからっっ! 誰か俺を助けるんだ!!」
兄様の部下に両脇を拘束されても、誰も応えはしない。
お城の人間は国際法によって手を出せないし、国民は呆れてしまっているから。
「おいっ! おいっっ!! 放せっ!! 助けろっ!! たっ、助けろ――助けて!! お願いしますっっ!! いやだっ!! いやだああああっ!! 死のはいやだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
かつて清く正しい声が響き渡った、建国記念広場。今日はそんな場所で醜い声が響き渡り、王太子フィルマンは壇上から引きずり降ろされたのでした。
「フィルマン殿および護衛役の皆さんも、警戒の心配は要りませんよ。この者達は、ジェナに仕えし者達――要するに、僕の部下ですからね」
アクセルさんに頼んでジェナに連絡を取り、すぐさま捜査をできるようにしていたみたい。
ちなみに王家の人間が他国で罪に問われた場合、かつ、その件に対して偽装や隠蔽が明らかになった場合は、本国の人間を使って自由に調べられるそう。そして、そうして見つかった犯人はジェナが周辺国と協議して、ここナイラの意思とは無関係に裁けるみたい。
(フィルマン。その気になれば、服従していた他国の人間だって引き込めるのさ。買収は――権力の利用は、そちらの専売特許ではないんだよ)
「ディオン……貴様……っ! 俺達を……っ。俺を……っっ。ずっと騙していたのか……っっ!」
(お返しを、きっちりしたかったからね。一芝居打って関係者を順番に仕留めていって、最後の一人は一気に転げ落ちて欲しかったのさ)
安心しきって一夜を過ごしたのに、自国民に白眼視されて罪人になる。逃げ切ったと確信していた分、ショックは大きくなるよね。
(自分が証拠としたもののせいで身動きが取れなくなり、お前が切り捨てた者達の証言などによって、近いうちに罪は白日の下に晒される。見事なまでの因果応報だな)
「……………………っっ」
(『王族に対する罪の捏造』や『捜査の妨害』などなど、罪状は盛り沢山だ。冷たく汚い牢屋で、判決の時を楽しみに待っているといい)
「まっ、待ってくれ! 認めよう! 俺は確かに、嘘を吐いていた! しかしそれは、マリーに誘惑されたからなんだ!! アイツと関わらなければ、こんな事をする事もなかったんだよ!!」
厳罰を悟ったフィルマンは手の平を返し、両膝をついて命乞いを始めた。
「誰だって、気の迷いはあるだろうっ!? あの時までは、リーズを愛していたんだ!! 悪いのはあの女っ! 婚約者がいるのに言い寄ってきたマリーだっ!! だからその事実を考慮して――」
「するはずが、ないだろう。どんな理由があれ、決断したのはお前だ」
縋りつこうとするフィルマンを払い、見下ろす。
「全てはお前がその頭で考え、決めた事。よって、温情の可能性などありはしない。自らが選んだ道を、最期まで進め」
「頼むっ! お願いですっ!! リーズっ! お前からも頼んで――」
「見苦しく、聞き苦しい男だ。連れて行ってくれ」
「――やめろっ! 放せっ! 俺は王太子殿下なんだぞ!? おいっ! おいっっ!! 欲しい物はなんでもやるっ! 税金だって優遇してやるからっっ! 誰か俺を助けるんだ!!」
兄様の部下に両脇を拘束されても、誰も応えはしない。
お城の人間は国際法によって手を出せないし、国民は呆れてしまっているから。
「おいっ! おいっっ!! 放せっ!! 助けろっ!! たっ、助けろ――助けて!! お願いしますっっ!! いやだっ!! いやだああああっ!! 死のはいやだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
かつて清く正しい声が響き渡った、建国記念広場。今日はそんな場所で醜い声が響き渡り、王太子フィルマンは壇上から引きずり降ろされたのでした。
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