お姉様。ずっと隠していたことをお伝えしますね ~私は不幸ではなく幸せですよ~

柚木ゆず

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第3話 あれから?時間後~ハーオット子爵邸では~ マルグリット視点(4)

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「…………お父様、お母様」
「…………うむ」
「…………ええ」

 あれから1か月後。すっかり目の下にクマができたわたし達は、食堂で顔を見合わせていて――。頷き合ったあと、一斉に口の端を吊り上げた。
 わたし達がこんな反応をしている理由、それは――

 名案が浮かんだから!

 あの日から今日まで、睡眠時間は毎日たったの2時間。必死に練り続けてついに完璧なものが出来上がったから、わたし達はこうしているの!

「お父様、お母様。固定観念は恐ろしいわね」
「まったくだ。今回、それを嫌という程に痛感したよ」
「ええ、そうよね。わたくし達は、恐ろしいものに囚われてしまっていたわ」

 領民を使ってもNOだったティナを、どうすればYESと言わせられる?――。ティナを説得しないと未来はないから、なんとかして見つけないと――。
 わたし達はそう思い込んでいて、ずっとその方法を探していた。
 でも、それは大間違い。ソレ以外にも、方法はあったのよね。

「あのやり方を使えば、ティナの意思なんて関係ない。あの子がどんなに拒否しても、意味はないのよねぇ」
「ふふふ。なにせ」
「わたくし達に、支援をせざるをえなくなるのだからねえ」

 その一手によって、こちらに従わないといけない状況になってしまうんだもの。どんなにわたし達を嫌っていても、無意味。クロードは大急ぎでお金を用意するでしょうね。

「余裕ぶっていた人間がひれ伏す姿。最高の光景を、1秒でも早く見たいわ」
「わたしも同意見だ。早く、しっかりと目に焼き付けたいよ」
「けど、焦りは禁物。半年後まで我慢しましょ」

 その計画は、ある程度時間が立たないと始められない。なのでわたし達が動くのは、6か月後。12月9日にスタートとさせる。

「それまでは『耐え』の毎日が続くが、その先には明るい未来が待っている。マルグリット、クリスタ。共に頑張ろう!」
「ええっ、頑張りましょう」「頑張りましょう!」

 その時まではアクセサリーや服を売って、支援によって埋める予定だった部分を補ってゆく。
 大切にしていたものを手放すのは辛くて腹が立つけど、お父様が言っているように、そのあとには幸せが待っているんだもの。180度変わる日々を想像して我慢をして過ごし、ついに決行日になった。だからわたし達はすぐ、ラファオール家にいるティナに手紙を送って――

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