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第4話 目覚めた後に待っているものは リュシエンヌ視点(2)
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「パッと手を離して土の上に落として、思い切り踏みつける。何度も何度も念入りに踏んで、修復できないくらいバラバラにする。あたしの命令に従わなかったら、そうするわ」
「やっ、やめて! お願い!! なんでも聞くからっ! それだけは止めてぇえ!!」
言下、だった。ヴァランティーヌは目を見開き、激しく首を左右に振った。
「それはっ、お母様との最後の思い出なの!! この命と同じくらい――この命よりも大切なものなのっ! お願い!! それがなくなったら私(わたくし)生きていけない! お願いっっ! 従うからやめて!!」
「……へぇ、そうなんだ。そんなに大切なものなんだ」
「そうなんです!! 大切なんです!! だから――」
「ところでさぁ。あたしもつい昨日、最後の思い出を壊されちゃったんだよねぇ」
テープで何重にもとめて応急処置をしている、ペンダント。それを取り出して見せた。
「あの時アンタは、パトリシアたちと一緒になって嗤ってたよね? 泣いているわたしを眺めて面白がっていたわよね? なのに、自分は嫌なんだ?」
「……そ、それ、は……」
「それは? なに? ねえ、なんなの?」
「………………。………………」
「他人にはやってよくって、自分がやられるのは嫌だなんて。随分都合の良いお考えね」
そういう人間は、前世でもよくいた。ホント自分勝手で、虫唾が走る。
「……そんな都合のいいこと、通るはずないでしょ? まあ、この世界――貴族界なら通るのかもしれないけれど、あたしの前では無理よ」
「……………………」
「今の身勝手な叫びはとてつもなく気分が悪くて、だから気が変わった。もう命令なんて聞いてくれなくていい。これからアンタの目の前で、このペンダントを踏んで壊すわ」
「っっ!? ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!! ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! ごめんなさい!! やめぇえええええええええ!!」
あらすごい。早口言葉の世界大会があったら、断トツで優勝できるくらい舌が回ってるわね。
「……昨日わたしも今のアンタと同じように、泣きながら『止めて』って何度も願いしてたでしょう? その時アンタらは、どうしたっけね?」
「……………………」
「答えは、それを見てたっぷり嗤って、踏んづけて壊した。だからあたしも、アンタを見てたっぷり嗤って、踏んづけて壊すわ」
ぽとりと――。ペンダントを土の上に落として、右足を軽く上げる。
「や、やめ……! やめぇ……! やめぇ……! ごめん、なさい……! ごめん、なさい……! おね、がいします……。やめ、て……。ください……」
「カウントダウンスタート。じゅーう、きゅーう、はーち、なーな、ろーく、ごー、よーん、さーん、にーい、いーち、ぜろ」
懇願を無視してカウントダウンを行い、0になったと同時に右足を真下へと降ろす。そうして――
「いぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
――ヴァランティーヌが泣き叫びながら失禁したので、ペンダントを踏みつける直前で足を止める。
今のはお礼のひとつとして、精神に深いダメージを与えるためのウソ。
ここまで取り乱すものを壊すだなんて、勿体ないことはしない。
なのであたしは、地面に落ちたペンダントを拾い上げて――
「やっ、やめて! お願い!! なんでも聞くからっ! それだけは止めてぇえ!!」
言下、だった。ヴァランティーヌは目を見開き、激しく首を左右に振った。
「それはっ、お母様との最後の思い出なの!! この命と同じくらい――この命よりも大切なものなのっ! お願い!! それがなくなったら私(わたくし)生きていけない! お願いっっ! 従うからやめて!!」
「……へぇ、そうなんだ。そんなに大切なものなんだ」
「そうなんです!! 大切なんです!! だから――」
「ところでさぁ。あたしもつい昨日、最後の思い出を壊されちゃったんだよねぇ」
テープで何重にもとめて応急処置をしている、ペンダント。それを取り出して見せた。
「あの時アンタは、パトリシアたちと一緒になって嗤ってたよね? 泣いているわたしを眺めて面白がっていたわよね? なのに、自分は嫌なんだ?」
「……そ、それ、は……」
「それは? なに? ねえ、なんなの?」
「………………。………………」
「他人にはやってよくって、自分がやられるのは嫌だなんて。随分都合の良いお考えね」
そういう人間は、前世でもよくいた。ホント自分勝手で、虫唾が走る。
「……そんな都合のいいこと、通るはずないでしょ? まあ、この世界――貴族界なら通るのかもしれないけれど、あたしの前では無理よ」
「……………………」
「今の身勝手な叫びはとてつもなく気分が悪くて、だから気が変わった。もう命令なんて聞いてくれなくていい。これからアンタの目の前で、このペンダントを踏んで壊すわ」
「っっ!? ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!! ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! ごめんなさい!! やめぇえええええええええ!!」
あらすごい。早口言葉の世界大会があったら、断トツで優勝できるくらい舌が回ってるわね。
「……昨日わたしも今のアンタと同じように、泣きながら『止めて』って何度も願いしてたでしょう? その時アンタらは、どうしたっけね?」
「……………………」
「答えは、それを見てたっぷり嗤って、踏んづけて壊した。だからあたしも、アンタを見てたっぷり嗤って、踏んづけて壊すわ」
ぽとりと――。ペンダントを土の上に落として、右足を軽く上げる。
「や、やめ……! やめぇ……! やめぇ……! ごめん、なさい……! ごめん、なさい……! おね、がいします……。やめ、て……。ください……」
「カウントダウンスタート。じゅーう、きゅーう、はーち、なーな、ろーく、ごー、よーん、さーん、にーい、いーち、ぜろ」
懇願を無視してカウントダウンを行い、0になったと同時に右足を真下へと降ろす。そうして――
「いぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
――ヴァランティーヌが泣き叫びながら失禁したので、ペンダントを踏みつける直前で足を止める。
今のはお礼のひとつとして、精神に深いダメージを与えるためのウソ。
ここまで取り乱すものを壊すだなんて、勿体ないことはしない。
なのであたしは、地面に落ちたペンダントを拾い上げて――
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