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第6話 2度目の決行 リュシエンヌ視点(4)
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「ほ、本当ですか……? ご命令は、なんなんですか……?」
「命令その1。あたしの靴を舐めなさい」
ちなみに、あたしにそういった趣味はない。
じゃあなぜ選んだのかというと、
『さあ、早くこの靴をお舐め』
『…………は、はい……。わっ、わんっ。わんわんわんっ。わんっ!』
『あははははっ。本当に犬のようですわねっ! どうかしらリュシエンヌワンちゃん? わたくしの靴のお味は? おいしいですかぁ~?』
『わっ、わんっ。わんわんっ』((…………ぅ、ぅぅ……。ぅぅ……))
マチルドが先月、『わたし』にやらせたことだから。あちらが行ったことをそのままお返ししてあげるつもりだから、これが1つめになるのよね。
「もちろん、内容はあの時とおんなじよ。犬のようにあたしの靴を舐めなさい」
「…………そ、それ以外にしていただけ――」
「なんで自分の時は嫌がるの?」
人の時はよくて、自分は駄目? そんなのおかしいでしょ?
「そういえば、ヴァランティーヌも同じことを言っていたわね。あの女はそれであたしのご機嫌を損ねて、大変なことになったんだけど――」
「申し訳ございませんでしたっ! やりますっ! やらせていただきます!!」
これ以上厄介なことになったらマズイと思ったのと、自分はあたしの手のひらの上にいることを思い出したみたいね。マチルドは首が取れそうなくらい左右に首を振って、そのあと大きく縦に振った。
「どうせそうなるんだから、最初からそう言いなさいよ。余計な手間を取らせないで」
「猛省、しております……。このような真似は二度と致しません……」
「口だけのような気もするけど、まあいいでしょう。じゃあやって」
「は、はい……。では――」
「なにいきなり舐めようとしてるの? わたしの時はそうじゃなかったでしょ?」
跪こうとするマチルドを目と声で制す。
違うでしょ? 始める前に、なにかあったはずよ。
「え? そう、でしたか……?」
「……やった方は、コロッと忘れてしまうものなのよね。よく思い出しなさい、あの時のことを」
「……………………っ! 申し訳ございません! わんっ! わんわんわん!」
オドオドしていたマチルドはハッとなり、急いでしゃがんで――。その場で3回回り、両手を前で揃えながら3回鳴いた。
「そう、それよ。アンタは『わたし』にそう命じて、そのあとはどうさせたっけ? 実際にやってみなさい」
「は、はい……。あの時のわたくしは……このように、させ、てしまいました……」
まずは尻尾を振る真似をして、そのあと両手を地面につき、犬の鳴き真似をしながらペロペロと靴を舐める。
「わん。わんっ。わんわんわん」
「……………………」
お返しをしてスカッとした気持ちと同時に、泥のようなべっとりとした陰湿さを感じてしまう。
こんなことをして、嗤っていられるだなんて。同じ人間とは思えない。コイツらのオツムはどうかしてるわ。
「…………お、終わりました。行わせて、いただきました……」
「そうね。じゃあ次の命令をするわ」
大きく息を吐いて不愉快さを身体から追い出し、2本指を立てる。
残る大きな命令1と、小さな命令1。それは――
「命令その1。あたしの靴を舐めなさい」
ちなみに、あたしにそういった趣味はない。
じゃあなぜ選んだのかというと、
『さあ、早くこの靴をお舐め』
『…………は、はい……。わっ、わんっ。わんわんわんっ。わんっ!』
『あははははっ。本当に犬のようですわねっ! どうかしらリュシエンヌワンちゃん? わたくしの靴のお味は? おいしいですかぁ~?』
『わっ、わんっ。わんわんっ』((…………ぅ、ぅぅ……。ぅぅ……))
マチルドが先月、『わたし』にやらせたことだから。あちらが行ったことをそのままお返ししてあげるつもりだから、これが1つめになるのよね。
「もちろん、内容はあの時とおんなじよ。犬のようにあたしの靴を舐めなさい」
「…………そ、それ以外にしていただけ――」
「なんで自分の時は嫌がるの?」
人の時はよくて、自分は駄目? そんなのおかしいでしょ?
「そういえば、ヴァランティーヌも同じことを言っていたわね。あの女はそれであたしのご機嫌を損ねて、大変なことになったんだけど――」
「申し訳ございませんでしたっ! やりますっ! やらせていただきます!!」
これ以上厄介なことになったらマズイと思ったのと、自分はあたしの手のひらの上にいることを思い出したみたいね。マチルドは首が取れそうなくらい左右に首を振って、そのあと大きく縦に振った。
「どうせそうなるんだから、最初からそう言いなさいよ。余計な手間を取らせないで」
「猛省、しております……。このような真似は二度と致しません……」
「口だけのような気もするけど、まあいいでしょう。じゃあやって」
「は、はい……。では――」
「なにいきなり舐めようとしてるの? わたしの時はそうじゃなかったでしょ?」
跪こうとするマチルドを目と声で制す。
違うでしょ? 始める前に、なにかあったはずよ。
「え? そう、でしたか……?」
「……やった方は、コロッと忘れてしまうものなのよね。よく思い出しなさい、あの時のことを」
「……………………っ! 申し訳ございません! わんっ! わんわんわん!」
オドオドしていたマチルドはハッとなり、急いでしゃがんで――。その場で3回回り、両手を前で揃えながら3回鳴いた。
「そう、それよ。アンタは『わたし』にそう命じて、そのあとはどうさせたっけ? 実際にやってみなさい」
「は、はい……。あの時のわたくしは……このように、させ、てしまいました……」
まずは尻尾を振る真似をして、そのあと両手を地面につき、犬の鳴き真似をしながらペロペロと靴を舐める。
「わん。わんっ。わんわんわん」
「……………………」
お返しをしてスカッとした気持ちと同時に、泥のようなべっとりとした陰湿さを感じてしまう。
こんなことをして、嗤っていられるだなんて。同じ人間とは思えない。コイツらのオツムはどうかしてるわ。
「…………お、終わりました。行わせて、いただきました……」
「そうね。じゃあ次の命令をするわ」
大きく息を吐いて不愉快さを身体から追い出し、2本指を立てる。
残る大きな命令1と、小さな命令1。それは――
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