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第11話 箱の送り主 リュシエンヌ視点(4)
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「もしかしたら蘇るかもしれない方法が、見つかりました」
響子に勧められて読んだ、小説が原作の漫画。当時響子が一番ハマっていたお話を使わせてもらう。
「本当ですか!? 僕は何をすればいいのでしょうか?」
「その方法で記憶を取り戻した人は、何をするのかを知らないまま『とあること』が行われました。忠実に再現するために秘密とさせていただきます」
何が起こるか分からない。それも記憶覚醒のトリガーである可能性がないとは言えない。
再現できる部分は全て、どんな些細な点でも再現する。
「これからあたしが貴方様にとあることを行いますが、もちろん悪意や敵意はありません。何が起ころうとも命の心配はありませんので、ご安心ください」
「はい、分かりました。僕はこのまま立っていたらいいのでしょうか? 指定はありますか?」
「特にはない――ありました。こちらへ……太陽を背にして、今あたしが行っている姿勢で立っていただきたいです」
さっきと一緒で、再現できる部分はすべてする。漫画のヒーローと同じ方角、同じ姿勢で立っていただいて、準備は整った。
「こちらで、間違いありませんよね?」
「はい。…………では、始めます」
まずはゆっくり近づいていき、ナワトイス様の目の前で止まる。その状態で素早く右手を動かし、ナワトイス様の胸元部分の服を掴む。
その瞬間――身体を左方向へと捻り始め、そのまま相手を担ぐような体勢を作り、その勢いを使って肩口に思い切り投げる。
――背負い投げ――。
これが、記憶を蘇らせられる可能性を秘めた行動。
その漫画のヒーローは、紆余曲折あってヒロインにビンタをされた――『前世で一番印象に残っている出来事を偶然再現』して、記憶が蘇った。
((あたしと蓮司は幼い頃から同じ道場に通っていて、蓮司は100回以上あたしに投げられている))
あんなにも沢山投げられたのだから、きっと魂にその記憶が深く刻まれているはず。
……思い出して、蓮司。
あの時のお詫びとか、たくさんしたいことがあるの。
((こうしてせっかく出会えたのだから、お願い。『僕』ではなくって、『俺』になって!!))
響子に勧められて読んだ、小説が原作の漫画。当時響子が一番ハマっていたお話を使わせてもらう。
「本当ですか!? 僕は何をすればいいのでしょうか?」
「その方法で記憶を取り戻した人は、何をするのかを知らないまま『とあること』が行われました。忠実に再現するために秘密とさせていただきます」
何が起こるか分からない。それも記憶覚醒のトリガーである可能性がないとは言えない。
再現できる部分は全て、どんな些細な点でも再現する。
「これからあたしが貴方様にとあることを行いますが、もちろん悪意や敵意はありません。何が起ころうとも命の心配はありませんので、ご安心ください」
「はい、分かりました。僕はこのまま立っていたらいいのでしょうか? 指定はありますか?」
「特にはない――ありました。こちらへ……太陽を背にして、今あたしが行っている姿勢で立っていただきたいです」
さっきと一緒で、再現できる部分はすべてする。漫画のヒーローと同じ方角、同じ姿勢で立っていただいて、準備は整った。
「こちらで、間違いありませんよね?」
「はい。…………では、始めます」
まずはゆっくり近づいていき、ナワトイス様の目の前で止まる。その状態で素早く右手を動かし、ナワトイス様の胸元部分の服を掴む。
その瞬間――身体を左方向へと捻り始め、そのまま相手を担ぐような体勢を作り、その勢いを使って肩口に思い切り投げる。
――背負い投げ――。
これが、記憶を蘇らせられる可能性を秘めた行動。
その漫画のヒーローは、紆余曲折あってヒロインにビンタをされた――『前世で一番印象に残っている出来事を偶然再現』して、記憶が蘇った。
((あたしと蓮司は幼い頃から同じ道場に通っていて、蓮司は100回以上あたしに投げられている))
あんなにも沢山投げられたのだから、きっと魂にその記憶が深く刻まれているはず。
……思い出して、蓮司。
あの時のお詫びとか、たくさんしたいことがあるの。
((こうしてせっかく出会えたのだから、お願い。『僕』ではなくって、『俺』になって!!))
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