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第5話 なぜ マクソンス視点
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「ルシー、お疲れ様。俺達、そして国のために、いつもありがとう」
動揺したままでは、怪しまれてしまう危険性があった。それを避けるべく俺もすぐさま動き、いつもと変わらない態度で労う。
そして、心の中では――
((なぜだ!? どうなっている!? なんで聖女の力があるんだ!?))
――目の前にある、とてつもない予想外について考え始める。
俺は確かに抜き取ったのに、抜き取れていなかった。理由はなんだ……!?
((まさか、呪いは失敗していた……!? いや、それはない!!))
あの時魔法陣はしっかりと輝き、輝きがなくなると毛髪や陣はなくなっていた。発動した証と成功した証がちゃんと表れているのだから、失敗しているはずがない!
((じゃあ……! なんだ……!? もしやっ、そもそもあの呪いには抜き取る力はなかったのか……!?))
それも、ない! 俺が手を加えた俺オリジナルなものではあるが、ベースとなる魔法陣は存在していて、ちゃんと抜き取る性質を持った魔法陣を描いた。
確かな頭脳を持つ俺がチェックにチェックを重ねて作ったのだから、望む効果が出ていないこともありあえない。
((だったら!! どうしてルシーは今も聖女であり続けているんだ!?))
分からない。分からない! 分からない!!
俺の大嫌いなものの一つが『理解できない』で、非常にイライラする。だから心の中で頭を掻きむしりながら思考を巡らせ――
「ルシー、すまない。実はどうしても行わなければならない用事があってね、こんな時だけれど夜まで席を外させてもらおうよ」
――それでも手掛かり見つからないため、リビアに会いに行くことにした。
この女から奪った力の行き先は、あの女。アイツに直接話を聞けば進展があると踏み、俺は申し訳なさげに馬車へと乗り込んだ。
「リック、ザッケル。お前達はここで、俺の代わりにルシーの様子を見守っていてくれ」
「「はっ。承知いたしました」」
非常事態発生ということで、俺の息がかかっていない臣下も途中で合流していた。父上に内通が知られかねない懸念材料を排除した上で出発し、ジェルハールン公爵邸を目指す。
「この時間なら、孤児院から戻っているはずだ。急げ! 馬車を飛ばせ!」
そうして俺は御者や馬を叱咤しながら大地を進み、やがてジェルハールン家の敷地に到着した。そのため大急ぎで馬車を降り――ていると、
「殿下ぁっ、作戦大成功ですよぉっ。聖女様の御力はぁ、わたしに宿ったみたいですぅっ」
屋敷からリビアがトテトテと走ってきて、満面の笑みを浮かべたのだった。
なんだって……!? 力が宿った!? ルシーは聖女のままなのに!?
動揺したままでは、怪しまれてしまう危険性があった。それを避けるべく俺もすぐさま動き、いつもと変わらない態度で労う。
そして、心の中では――
((なぜだ!? どうなっている!? なんで聖女の力があるんだ!?))
――目の前にある、とてつもない予想外について考え始める。
俺は確かに抜き取ったのに、抜き取れていなかった。理由はなんだ……!?
((まさか、呪いは失敗していた……!? いや、それはない!!))
あの時魔法陣はしっかりと輝き、輝きがなくなると毛髪や陣はなくなっていた。発動した証と成功した証がちゃんと表れているのだから、失敗しているはずがない!
((じゃあ……! なんだ……!? もしやっ、そもそもあの呪いには抜き取る力はなかったのか……!?))
それも、ない! 俺が手を加えた俺オリジナルなものではあるが、ベースとなる魔法陣は存在していて、ちゃんと抜き取る性質を持った魔法陣を描いた。
確かな頭脳を持つ俺がチェックにチェックを重ねて作ったのだから、望む効果が出ていないこともありあえない。
((だったら!! どうしてルシーは今も聖女であり続けているんだ!?))
分からない。分からない! 分からない!!
俺の大嫌いなものの一つが『理解できない』で、非常にイライラする。だから心の中で頭を掻きむしりながら思考を巡らせ――
「ルシー、すまない。実はどうしても行わなければならない用事があってね、こんな時だけれど夜まで席を外させてもらおうよ」
――それでも手掛かり見つからないため、リビアに会いに行くことにした。
この女から奪った力の行き先は、あの女。アイツに直接話を聞けば進展があると踏み、俺は申し訳なさげに馬車へと乗り込んだ。
「リック、ザッケル。お前達はここで、俺の代わりにルシーの様子を見守っていてくれ」
「「はっ。承知いたしました」」
非常事態発生ということで、俺の息がかかっていない臣下も途中で合流していた。父上に内通が知られかねない懸念材料を排除した上で出発し、ジェルハールン公爵邸を目指す。
「この時間なら、孤児院から戻っているはずだ。急げ! 馬車を飛ばせ!」
そうして俺は御者や馬を叱咤しながら大地を進み、やがてジェルハールン家の敷地に到着した。そのため大急ぎで馬車を降り――ていると、
「殿下ぁっ、作戦大成功ですよぉっ。聖女様の御力はぁ、わたしに宿ったみたいですぅっ」
屋敷からリビアがトテトテと走ってきて、満面の笑みを浮かべたのだった。
なんだって……!? 力が宿った!? ルシーは聖女のままなのに!?
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