上田くんの秘密

天災

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上田くんの秘密

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 上田くんは、同級生でクラスメートの男子だ。

 僕は、彼が気になっている。何故か、彼に好意があるのだ。

 匂い?なのか見た目?なのか、それとも違うなんなのか、僕を誘惑するようなものが彼からにじみ出ている。

 しかし、聞きづらい。変態と言われて避けられるようになるのは困る…

 だけど、どうにかして知りたい。何で僕は上田くんにこんなに好意を持ってしまうのか。

 夢にでも出てくる。頭から離れない。ずっと、彼の姿が頭に浮かぶのだ。

 しかし、上田くんはとてもモテる訳ではない。確かに、カッコいい顔をしているが、僕は何か違う…

 そんなある日、彼とお近づきになれるチャンスがあった。

 それは、二人とも同じ係りになって、二人っきりで仕事をするという場面であった。そして、人気が全く無い理科準備室…ここなら…

 「ねぇさ、上田くんって、なんか香水つけてるの?」

 「ううん。つけてないよ…」

 「じゃあ、何でだろう。僕、君の身体からとても良い匂い(?)を感じるんだ。」

 すると、上田くんは、驚いたような顔した。

 「もしかして、君って、αなの?」

 「α……」

 知らない言葉だった。いや、だけど、誰かから聞いたような気がする。家族か?

 「僕はΩなんだ。Ωの身体からは、αを誘うフェロモンみたいなのが出るんだ。それで、君は…」

 「そ、そうなのか!本当に、すごく良い匂い…」

 そして、僕はΩの上田くんの匂いに耐えきれず、つい首もとを噛んでしまった。

 「に、新山君…」

 その後は、色々なことがありましたとさ!
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