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妊娠だけはっ!

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 「お疲れ様でーす。」

 はぁ。やってしまった。すっかり暗くなってしまった。深夜のオフィス、僕は一人でパソコンとにらめっこをして座っている。

 ひたすら、パチパチとパソコンを叩く。今日は、見たいテレビもあったのに、録画を忘れてしまったのである。

 「お疲れ様、大丈夫?」

 と、当然、誰かに熱すぎない温かいコーヒーの入ったマグカップを頬に当てられた。

 「せ、先輩!」

 彼は、僕に優しくしてくれる島田先輩である。

 「働き盛りだねぇ。」

 「ヘヘヘ。ちょっと残業が……」

 「あのさ、話、良いかな?」

 「はい?何でしょう。」


 「妊娠って、興味ある?」


 僕は、コーヒーを吹き出した。僕は、オメガである。そして、彼、島田先輩はアルファだ。そ、そんな話を突然するなんて……

 「ど、どういうことですか?」

 「いや、単に…」

 「いやぁ、まだ若いし、恐いからな……」

 「そ、そうなのか…」

 急に、島田先輩は黙って下を向いてしまった。

 「せ、先輩?」

 すると、突然彼は、僕の唇を奪い、そのまま床に僕を倒した。そして、股がれてシャツを脱がされ、裸にされた。

 「ど、どうしたんですか……」

 「ごめんね。僕は、今から君のことを、妊娠させてしまう。」

 「そ、そんなぁ!嫌です!妊娠だけはっ!嫌です!」

 「ごめんね。」

 そして、僕はまたキス(濃厚な)をされ、そのまま挿入された。
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