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政略結婚なのに…

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 私は、令息のアストマ・シューターと婚約し、結婚することになった。シューター令息は、誰しもが認めるイケメンであり、では、何故私が彼と結婚することが出来たかと言うと、これは悪魔で政略結婚であるからだ。

 そう。だから、結婚して数年経てば、別れると決まっている。

 そう分かっていても、これが嘘の結婚だと分かっていても、私は嬉しかった。こんなイケメンと結婚できるなら、どんな手を使っても構わないと思っていたからだ(ちょっとヤンデレのようであるが…)

 だから、彼、シューター令息も、私には何の気も無いだろう。

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 「話がある。リオン(私の名前)。お前とシューター令息との政略結婚はもう終わりである。する必要は無くなったのだ。」

 私は父からそう告げられ、悲しみに陥った。

 そして、家に帰り、シューター令息にもそのことを告げることになった。

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 「はぁ?嫌だ。」

 「へ?」

 シューター令息は、駄々こねる子供のように「嫌だ」。と言った。

 「政略結婚は終わったのだろう?結婚は終わりにしなきゃいいじゃないか…」

 「でも、そしたら私とずっと夫婦でいることに…」

 「そうだ。お前以外の妻はあり得ない。お前じゃなきゃ嫌なんだ。だから、お前も結婚をやめようとか考えるな…」

 おぉっと!このヤンデレっぷりは……っていうか、私以外の妻はあり得ないって!?
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