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判を押してください。
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「ここに判を押してくださいな!もう私達は無理なんですよ!」
「そ、そんな!待ってくれたって良いじゃないか!」
私は、夫と言い合いになっていた。
ことの発端は、夫の浮気である。夫は、私に対して浮気をしたのである。夫は、これで二回目の浮気となる。そして、私の怒りは一回目より何倍も増して、もう許せなくなった。
二回もやれば、それは「離婚しろ」という合図と同じだ。
その通り、離婚してやろうじゃないか。
だが、夫が「次はしないから」だの「許してくれ」だのうるさいのである。なかなか離婚届に判を押してくれない。ずっと一緒に居座るらしい。なんという醜い男だ。
「お願いだから判を押して!お金とかいらないから!私はあなたといると凄いストレスがたまるの!イライラするの!目障りなの!」
「そ、そんなに言わないで良いじゃないか!また、やり直そう!1から!二人なら出来るさ!」
この、「また、やり直そう!1から!二人なら出来るさ!」という台詞は二回目である。前回の浮気の時も言っていた。そして、やり直すとまた浮気するという負のループ。私は、もう耐えようとする必要はない。嫌なものは嫌なのだ。
彼には悪いけど、ごめんなさいね。
そして、私は勢いで彼氏の指にインクを塗り、判を押した。
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