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離婚とかやめない?

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 「サラビス令嬢!お前との結婚はもう無しだ!離婚しよう!」

 私は、夫であるナントリス サラバーナに部屋に呼ばれ、そう言われた。

 「お前も分かっているだろう。自分がいけないことくらい…」

 しかし、何の心当たりもない。むしろ、貴方の最近の冷遇の方が酷い気が…

 「まぁ、いい。もう離婚は確定なのだから。離婚届けを持ってこい。それが、夫である俺からの最後の頼みだ。」

 私は、よく分からないままに離婚届けを取りに行った。



 「旦那様。離婚届けを取ってきました。判をお願い致します。」

 すると、旦那様は表情を変えた。いつも見せない、優しい表情に。

 「な、なぁ、やっぱり、離婚とかやめないか?あんまり良くないだろう!周りにも迷惑をかけてしまうし!」

 急に、手のひら返しをしてきた。

 恐らく、独身になることに恐れを抱いたのであろう。

 だけど、私は彼とうまくやっていける気が、あまりなかった。

 いずれ、こうなることは予想していた。

 「いえ。やめませんよ。離婚いたしましょう。」

 私は、彼にそう言った。
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