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勘違いしてますね!

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 「もう、離婚しないか?二人で美しい愛を育んでいける気がしないんだ。もう、離婚して、お互い人生を再スタートして、本当に自分にあった幸せを見つけよう。」

 そんなことを言うのは、夫であり公爵令息であるストーン・ウィーザーである。ちなみに、私はアネル・フランケスという公爵令嬢であり、フランケス家は名高い貴族家で超絶なお金持ちである。

 私の祖父に当たるソグン・フランケスは、特に莫大な資産を保有しており、その分け方は、親族とその夫妻で分けることになっていた。

 そして、その遺産目当てに私と付き合おうとしてくる輩がいたが、まさか、ストーンもその類いだとは思わなかった。

 確定はしていない、いや、ほぼ確定と言っても良いだろう。何せ最近、ソグン・フランケスが亡くなってしまい、遺産分割の話し合いがまとまったところであった。

 つまり、遺産だけ貰って別れる。賢いやり方だ。全く。彼は私に何の興味もないのだろう。お金以外。

 だが、残念ながらストーンは勘違いしている。遺産の契約書の内容はこうである。

 【ソグン・フランケスの親族及び第二者の関係の遺産分割の契約書

  第二者関係である人物において、、月ごとに遺産の配給が行われる。】

 つまり、ということ。月払いの仕組みだ。要するに、今、離婚してしまえば、結婚式代や生活費など、負担の方が大きくなってしまうということ。

 その契約書の内容を、ストーン本人に見せると、彼は、一銭も受け取らずに(遺産を)家を出ていかれた。


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