殺人事件専門探偵事務所

天災

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 「早速、中見させて貰っても良いですか?」
 「勿論だ。現場見た方が話は早い。」

 そう言ってもらい、現場に入り実物を見に行くことが出来た。

 ◆◆◆◆◆

 「久々だな。死体見るのは。」

 なかなか依頼が無かったので、死体を見る機会は久々であった。

 「よく白石さんは無抵抗で見れますね。」

 白石 吾朗は、グロテスクなものを見るのには慣れていた。それは、幼少の頃の記憶が原因となっているが、ここでは伏せておく。

 「まぁ、パッと見写真通りか。」

 しかし、それではせっかく見に来たかいというものが無い。何かしら手がかりのようなものを見つけたいところである。

 「ふむふむ。」

 白石 吾朗は、周りを色々見渡した。

 「何か分かりましたか?」
 「いや。分からん!だが、いづれかは分かるだろう。」
 「大丈夫ですかぁ~?」

 これは、いつもの白石 吾朗である。

 「ん?」

 白石 吾朗は、何かに気付いた。目線の先には、防犯カメラがあった。

 「ぼ、防犯カメラ!これに何か写ってるのでは…」
 「いや、写っていないんだろう。写ってんならそれも手がかりとして渡されるだろう。」

 そう。この防犯カメラには何も写っていなかったらしい。


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