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ゲーム強制力で攻略者達に遭遇しました
閑話 月一のアレ
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「さて、もう時期月に一度のカード作成の日。皆さんおめかし準備してますかっ!!」
「「「「「「うぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!」」」」」
冒険者ギルドのど真ん中にいつの間にか出来ているお立ち台からシュゼル・バンザーがマイク片手に集まった冒険者達に叫び冒険者達は雄叫びをあげる。
「うーん。見事なるコールアンドレスポンス」
一応主人公の私八女ツバサは、納得の頷きと腕組みをしてバブル世代のドラマのプロデューサーの様な自分に少し酔っていた。
まあ、そんな時代の事は知らんけど。
「ツバサちゃんは朝一で依頼行くからこれ見るの初めてかな?」
朝食の片付けが一通り終わったエイロスさんがこっちに来た。
「ですね。その前に月一のカード作成自体知らないんですけど」
休みの日と、緑月の日の午前中以外は朝から夕方まで依頼やっているからなかなか冒険者ギルドには居ないんだよね。
「ここ、冒険者ギルドの資金調達の1つで各冒険者達や職員がお洒落して写真撮ったのをカードにして月末に販売しているんだ。シュゼルちゃんが立ち上げた月に1回の企画なんだよ。
ちなみに売り上げの配分はうち6の冒険者4。
1番の高額はリュリ君かな。販売数が少ないのもあって抽選販売」
「そう言う自分も販売数の上位にいつもおるやろう」
「そうどすよ。まあ、だいたい兄者が大量買いしとるので出回るのが少ないからレア感あるのかしら。アチラでの奴等ならどうなるでしょうかな」
ドアが開いて現れたのはショウ姉とジョニ兄だった。
「ヤッホー!ツバサちゃん。朝からツバサちゃんに会えるなんてわざわざきて良かったわ」
「うんうん、今日もツバサちゃん可愛い」
2人ともカウンターの席に座り盛り上がっている所を見た。
「もうひと月経つんどすな。月日が経つのはほんまに早いどすな。ちびっと前まではまるっきしそないな事思った事なかったけどここに来る様になってからかしら」
「そうやな。悠久の時過ごしとったけど、ここに来るようになってからはあっちゅう間の月日も大切に思うようになったで」
ショウ君もジョニ兄もしみじみと呟き緑茶をちびりと飲んだ。
「エイロスさん、そのカードってどう言うものなんですか?」
カードって見た事ないなと思いエイロスさんに聞いてみる。
「カードね・・・あっ、見た事ないんだ。じゃあこれあげるね」
一瞬驚いた表情のエイロスさんだったが、なんか納得した表情になり胸ポケットから一枚のカードを取り出してくれた。
見た目はよくあるカードゲームのカード。裏面は冒険者ギルドのマークで
表面・・・
すぐにマジックバックにぶちこみました。
帰ったらすぐに封印ケースに入れよう、エロっ!エッロっ!!エッロっ!!!
「普通のカードなんですね。アイドルのブロマイドみたいな感じなのかな?」
深呼吸して落ち着かせて話を戻す。
「そうなんだよね。だからイケメンは売れるんだけど他の人は全然売れないんだよ。うちただでさえ維持費がでかいから」
カードゲームの様なやつか。これ使ってカードゲーム出来たら面白いかも。音声対応でカードから必殺技が出るとか。
ユーリさんだったらこの間の聖乙女がアホやった時の対処の再現とか出来たらなど考えていたら知らぬ間に顔がにやけていたみたいで、エイロスさんとショウ姉とジョニ兄が私の顔を覗き込んでいた。
「ツバサちゃん、なんか思いついた?ええアイデア浮かんだらおにいに教えて欲しいわ。物に寄ってはうちの国でも使えるかもわからへんさかいさ」
「兄はんツバサちゃんのアイデアから利益得ようとするなんて図々しいにも程があります。で、どんなおもろい事思い付いたん?お姉はんにだけおせて」
「面白いかどうかはわからないんですけど、魔力注いだらキュンとするセリフ言ったり、魔法スキル使い切りだけど出来たり。何分の一かでレアにするとか勿論複製とかは出来ない様にして。無理ですよね?」
「「「「「それあり!!!!」」」」」
4人以外にお立ち台に居たシュゼルちゃんも揃って声を上げた。
「『注入』スキル使えば作れるわ。何でこれ思いつかなかったのよ!!
それなら今まで売り上げ低い人も売れるし。それに毎月かかる衣装代も軽減されるのがでかいわね」
ポケットから電卓を取り出して計算を始めるシュゼルちゃん。
「世界樹の葉とか一応レア素材ならそこら中にあるからそれ使えばタダ」
エイロスさんは周りを見渡し頷く。
「レア価値な世界樹の葉を使うなんてさらって言うエイロスが恐ろしいな。せやけどアイディアとしてはおもろい!うちの国にも使えそうやな。御珠よりめっちゃ安上がりでいけそうやし。ツバサちゃん!!おおきにだけじゃ足りへんな・・・そうや、余り役に立たへんかもだけどスキル付与したるで。
手ぇ出して。ほいっ、『ドロップ率120%の加護』や」
感激の余り椅子から立ち上がったジョニ兄に手を握られて温かい何かが流れ込んできた。
それを見たエイロスさんとショウ姉は『アチャー』と頭を抱えだした。
「まさかアンタが加護与えるなんてな。ウチが知ってるだけでもエイロスに続いて2人目よ。この後嵐が来る可能性高いわ」
ショウ姉がため息つきながらエイロスさんが入れ直した緑茶を一気飲みする。
「な、なんかありがとうございます。ジョニ兄さん」
「ええで、ええで。ただツバサちゃんからおもろいアイディア聞いたさかいその分の心ばっかりのおかえしやさかい」
ニコニコとジョニ兄に微笑まれたならなにも言うことはない。
「いょっし!!眞守ちゃんに『注入』スキルに対応できるチ◯キ7台程急ぎで作ってもらうぞ!!」
シュゼルちゃんはいそいそと受付奥の電話機をジーゴロジーゴロ興奮しながら電話し皆に向けてピースサインした。
「みんな!!!自慢のスキル決めてね!試作機出来たら何人かにモニター頼むから。後『注入』スキル使える人居たら教えて!リボル副マス!当日の臨時バイトの依頼書出していいですか?」
「了解です。時間足りないので今日中にあげてください」
私のポロっと言ったことがとんとん拍子に進んでいっている。こんなんでいいのか?
チラッとエイロスさんを見ると聖母のような優しい微笑みを浮かべていた。
カードか・・・頭に彼の姿が浮かんだ。
こっそりシュゼルちゃんに頼んでモニターにしてもらおうかな。
今度の緑月の日に何枚かアウフォさんのカード作って持ち歩きたいなと。
顔がちょっと赤くなってるのは秘密に。
「「「「「「うぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!」」」」」
冒険者ギルドのど真ん中にいつの間にか出来ているお立ち台からシュゼル・バンザーがマイク片手に集まった冒険者達に叫び冒険者達は雄叫びをあげる。
「うーん。見事なるコールアンドレスポンス」
一応主人公の私八女ツバサは、納得の頷きと腕組みをしてバブル世代のドラマのプロデューサーの様な自分に少し酔っていた。
まあ、そんな時代の事は知らんけど。
「ツバサちゃんは朝一で依頼行くからこれ見るの初めてかな?」
朝食の片付けが一通り終わったエイロスさんがこっちに来た。
「ですね。その前に月一のカード作成自体知らないんですけど」
休みの日と、緑月の日の午前中以外は朝から夕方まで依頼やっているからなかなか冒険者ギルドには居ないんだよね。
「ここ、冒険者ギルドの資金調達の1つで各冒険者達や職員がお洒落して写真撮ったのをカードにして月末に販売しているんだ。シュゼルちゃんが立ち上げた月に1回の企画なんだよ。
ちなみに売り上げの配分はうち6の冒険者4。
1番の高額はリュリ君かな。販売数が少ないのもあって抽選販売」
「そう言う自分も販売数の上位にいつもおるやろう」
「そうどすよ。まあ、だいたい兄者が大量買いしとるので出回るのが少ないからレア感あるのかしら。アチラでの奴等ならどうなるでしょうかな」
ドアが開いて現れたのはショウ姉とジョニ兄だった。
「ヤッホー!ツバサちゃん。朝からツバサちゃんに会えるなんてわざわざきて良かったわ」
「うんうん、今日もツバサちゃん可愛い」
2人ともカウンターの席に座り盛り上がっている所を見た。
「もうひと月経つんどすな。月日が経つのはほんまに早いどすな。ちびっと前まではまるっきしそないな事思った事なかったけどここに来る様になってからかしら」
「そうやな。悠久の時過ごしとったけど、ここに来るようになってからはあっちゅう間の月日も大切に思うようになったで」
ショウ君もジョニ兄もしみじみと呟き緑茶をちびりと飲んだ。
「エイロスさん、そのカードってどう言うものなんですか?」
カードって見た事ないなと思いエイロスさんに聞いてみる。
「カードね・・・あっ、見た事ないんだ。じゃあこれあげるね」
一瞬驚いた表情のエイロスさんだったが、なんか納得した表情になり胸ポケットから一枚のカードを取り出してくれた。
見た目はよくあるカードゲームのカード。裏面は冒険者ギルドのマークで
表面・・・
すぐにマジックバックにぶちこみました。
帰ったらすぐに封印ケースに入れよう、エロっ!エッロっ!!エッロっ!!!
「普通のカードなんですね。アイドルのブロマイドみたいな感じなのかな?」
深呼吸して落ち着かせて話を戻す。
「そうなんだよね。だからイケメンは売れるんだけど他の人は全然売れないんだよ。うちただでさえ維持費がでかいから」
カードゲームの様なやつか。これ使ってカードゲーム出来たら面白いかも。音声対応でカードから必殺技が出るとか。
ユーリさんだったらこの間の聖乙女がアホやった時の対処の再現とか出来たらなど考えていたら知らぬ間に顔がにやけていたみたいで、エイロスさんとショウ姉とジョニ兄が私の顔を覗き込んでいた。
「ツバサちゃん、なんか思いついた?ええアイデア浮かんだらおにいに教えて欲しいわ。物に寄ってはうちの国でも使えるかもわからへんさかいさ」
「兄はんツバサちゃんのアイデアから利益得ようとするなんて図々しいにも程があります。で、どんなおもろい事思い付いたん?お姉はんにだけおせて」
「面白いかどうかはわからないんですけど、魔力注いだらキュンとするセリフ言ったり、魔法スキル使い切りだけど出来たり。何分の一かでレアにするとか勿論複製とかは出来ない様にして。無理ですよね?」
「「「「「それあり!!!!」」」」」
4人以外にお立ち台に居たシュゼルちゃんも揃って声を上げた。
「『注入』スキル使えば作れるわ。何でこれ思いつかなかったのよ!!
それなら今まで売り上げ低い人も売れるし。それに毎月かかる衣装代も軽減されるのがでかいわね」
ポケットから電卓を取り出して計算を始めるシュゼルちゃん。
「世界樹の葉とか一応レア素材ならそこら中にあるからそれ使えばタダ」
エイロスさんは周りを見渡し頷く。
「レア価値な世界樹の葉を使うなんてさらって言うエイロスが恐ろしいな。せやけどアイディアとしてはおもろい!うちの国にも使えそうやな。御珠よりめっちゃ安上がりでいけそうやし。ツバサちゃん!!おおきにだけじゃ足りへんな・・・そうや、余り役に立たへんかもだけどスキル付与したるで。
手ぇ出して。ほいっ、『ドロップ率120%の加護』や」
感激の余り椅子から立ち上がったジョニ兄に手を握られて温かい何かが流れ込んできた。
それを見たエイロスさんとショウ姉は『アチャー』と頭を抱えだした。
「まさかアンタが加護与えるなんてな。ウチが知ってるだけでもエイロスに続いて2人目よ。この後嵐が来る可能性高いわ」
ショウ姉がため息つきながらエイロスさんが入れ直した緑茶を一気飲みする。
「な、なんかありがとうございます。ジョニ兄さん」
「ええで、ええで。ただツバサちゃんからおもろいアイディア聞いたさかいその分の心ばっかりのおかえしやさかい」
ニコニコとジョニ兄に微笑まれたならなにも言うことはない。
「いょっし!!眞守ちゃんに『注入』スキルに対応できるチ◯キ7台程急ぎで作ってもらうぞ!!」
シュゼルちゃんはいそいそと受付奥の電話機をジーゴロジーゴロ興奮しながら電話し皆に向けてピースサインした。
「みんな!!!自慢のスキル決めてね!試作機出来たら何人かにモニター頼むから。後『注入』スキル使える人居たら教えて!リボル副マス!当日の臨時バイトの依頼書出していいですか?」
「了解です。時間足りないので今日中にあげてください」
私のポロっと言ったことがとんとん拍子に進んでいっている。こんなんでいいのか?
チラッとエイロスさんを見ると聖母のような優しい微笑みを浮かべていた。
カードか・・・頭に彼の姿が浮かんだ。
こっそりシュゼルちゃんに頼んでモニターにしてもらおうかな。
今度の緑月の日に何枚かアウフォさんのカード作って持ち歩きたいなと。
顔がちょっと赤くなってるのは秘密に。
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