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Leute, die sich nicht treffen wollen

45話

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晩餐会の会場に行くと、高級中華料理とThe日本食!!

ヨロズヤで食材とかお惣菜とかスーパー系のは見るけど、The日本食とかはなかったな。
視覚と嗅覚だけなのに口の中から大量の唾液が溢れ出す。

周りを見ると、日本人組(眞守&アンヌ嬢)は私と同じように唇を手の甲で拭っていた。
他のメンバーは見たことないのかポカーンと口を開けながら突っ立って居たら菲黎さんに席に促され座ると目の前に豚の丸焼きが鎮座しており、何故かシュゼルちゃんはニヤニヤしながらランジュさんの腕を肘で突っついていた。

食事は『最高』の一言
途中で有名な寿司屋の職人さんが目の前で握ってくれて、寿司に生魚未体験のドリュキッスにゲイリューンにゾリス君はビビりながらも卵を注文して美味しさに驚いてる姿を日本人組は生暖かい眼差しで見てましたよ。

ちなみに、シュゼルちゃんとランジュさんは『Mond』の月一日本食フェアで海鮮丼を食べた事があるそうなのでビビらずに漬けのタイを注文した。
日本人組は漬けマグロに舌鼓。
食べ過ぎると明日の食べ歩きが無理になるだろうなと腹八分目で終了。
胃もたれに効く山楂のお茶で締めて満漢全席は終了。

明日の朝食は鯛茶漬けをリクエストしました。
本当は卵かけご飯が食べたかったけど、この国の衛生面とかわからないからね。

部屋は各個人一部屋と豪華。
ヨロズヤで女子チーム(私・シュゼルちゃん・アンヌ嬢・眞守)で買った色違いだけどお揃いのモコモコ羊さん着ぐるみ風パジャマを来てベッドに入る。
(私は白い羊さんパジャマ)
ユーリの同行者だからユーリと同じ部屋と思っていたらユーリは聖乙女の部屋(一番良い部屋なんだって)に護衛としているとの事。
まあ、眞守とゲイリューンは夫婦なのでどう部屋なのは横に置くが。

夜中の2時、俗に言う丑三つ時。
トイレで目が覚めた。
「部屋にトイレ無いのはキツいわ。トイレあるのが聖乙女の部屋だけって何なの?わざわざ外の共同トイレに行かないといけないから灯り持っていかないと。トイレボットン便所だから最悪落ちるかもだし」

ブツブツ独り言を言いながら部屋を出て歩いて数分の共同トイレに向かい・・・スッキリしつつ手を洗って部屋に戻ろうとしたらひと気が。
柱からこっそりと見ると先程お見かけした国王陛下とバカ王子が話していた。
国王様は、スッとした一重の韓流俳優の様なイケメンでバカ王子も外側だけならThe正統派イケメンなんだけどなぁと眠いのかくだらない事を考えているとバカ王子は国王陛下の胸ぐらを掴んだ。

「今更会いたいって・・・どうせ出来の悪い俺のことを蔑みたいからでしょう。
神獣と精霊に愛されて王位継承権を持つ優秀な兄と『大罪の乙女』に誑かされているグズな弟。
あの人が留学するまでずっと比べられてきて居ましたし。
こんな事一国の国王に頼むのは申し訳ないですが、兄に伝えてください俺は貴方が嫌いなので会いたく無いと。
後、マユと俺は明日王宮に居るので視察は他の人に任せます。
なんて言ったって、馬車の中からこの国の国民から歓迎されて居ないことも理解して居ますから。激昂して申し訳ありません。では、おやすみなさい」

無理に笑顔を作りながらバカ王子は国王陛下に挨拶して部屋に戻った。
確か馬車内でシュゼルちゃんから聞いたけど、ドゥーラハウン国にリンディパル王国第一王子シャバナン・リンディパルと婚約者のシハール・マーラジャ侯爵令嬢が留学していてアンヌ嬢が明日会いに行くとか。
何か確執がありそうだなとか思いながらも考えるより睡魔が勝ったので急いで部屋に戻りベッドに入ったら秒で眠った。

翌朝
快眠出来たのでスッキリ起床。
少し早く目が覚めたので昨日出来なかった鍛錬を庭園でやろうかなと廊下に出たら、丁度菲黎さんが来たので確認したらOK貰ったので
庭園で『黄昏』を持ち精神統一。
少し前に『黄昏』と『白闇』を見たところ魔力を流し込むのがオート機能になっていて、手動に変更できるとの事で早速手動に変えたら震度3くらいの地震発生。
流石ゲイリューン作・・・
うまく魔力の調節をしないと天変地異が起きる設定らしい。

なので、精神統一の一環として左右一定の魔力を流し込み続ける鍛錬を毎朝する事に。
(約1時間くらいで『黄昏』に『白闇』がすぐに使えるくらいの魔力が貯まる)

たまに、片方違ったりすると強風が吹き荒れるくらいまでには落ち着いたけどね。

ヨロズヤで買った簡易結界(スノードームみたいなの)の中に入り目を瞑り深呼吸して集中。
身体中に暖かい魔力が駆け巡る。
左手がちょっと早くなってしまったので結界にヒビが入りモコモコ羊さんの服が切り刻まれる。
昨日やらなかったから微調整失敗。
そこからは完全に集中したのでなんとか無事に終了。

結界を解除した瞬間、地面に落ちていた枯葉が舞い上がった。
満足して振り返ると、私と同じ羊さんパジャマを着た人達が一歩下がって青ざめていた。

「朝からやばい魔力感じて飛び起きたら何やってるの・・・」

「えっ、旅先でもやってんの?ツバサちゃん。待て待て!服ボロボロじゃない!!」

「うわー、手動モードでやるのは危険だよ。ちょっと貸して、設定直すから」

上から紫色の羊さんパジャマで青ざめたアンヌ嬢とゾリス君。

赤色の羊さんパジャマのシュゼルちゃんは呆れた表情。

青色の羊さんパジャマの眞守と緑色の羊さんパジャマのゲイリューンは額に手を当てながらでかいため息をついた。

結局、眞守に『黄昏』と『白闇』を渡して設定しなおしに。
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