記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】

かのこkanoko

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お腹がすいて眠れません

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お休みなさい

・・・・・・・

ああ、お腹がすいて眠れませんね。
記憶が無いので、いつから食べてないのか分かりませんが。
それに、もよおしてきました。
うん、膀胱がパンパンかも知れないですね。

ベッドからおりて、立ち上がります。
うん、目まいとかしてません、大丈夫のようです。

トイレを探してレッツゴーなのです。

『お?
ヒロ、どうした?』

ギルマスさんに見つかりました。
いや、この場合、見つけてもらった方が探す手間が省けて良いんですけどね。

『あの、トイレは何処でしょうか。』

『うん?
ああ!オシッコか!
ほれ、そこだ。』

う~ん、デリカシーの無い言い方ですね。
強面さんだから仕方がないんですかね。

無事用を済ませ、出てみれば、

『オネショしないでエライな!』

頭を撫でられました。
う~ん?
デリカシー無い方ですが、これはちょっと?

私、記憶が無くて何歳なのか覚えてませんが、オネショするような小さい子供では無かったような?
しかも、ギルマスさんが大きいのか、彼を見上げるんですが?

『鏡が見たいんですけど、ありますか?
出来れば全身見えるようなのが。』

『うん?
風呂場にあるぞ。』

はい、見ました。
これは、6歳位の子供ではないでしょうか?
う~ん、私、結構な大人だった気がするんですけど。
しかも、こんな顔してたかな?
う~ん???

『どうした?
何か思い出せそうなのか?』

『いえ、駄目ですね。』

『そうか、まあ、ゆっくり休めば良いさ。
ベッドまで抱っこしてやろうか?』

大丈夫、と言おうとしたら、盛大にお腹が鳴った。

『腹減ったのか!
悪かった、直ぐ何か食わしてやる。』

ああ、恥ずかしくて真っ赤になってしまいました。
穴があったら入りたい。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


ギルマスさんがスープと白パンをくれました。
お腹がキューッてよじれそうになっていたので、パンを 浸して黙々と食べます。
食べ過ぎるとお腹が痛くなるんだろうな、と思うのですが、止められません。
私、いつから食べていなかったんでしょうね?

ギルマスさんはあきれた顔で見守ってくれてますよ。
まあ、食べる事は大事と言う事ですね。
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