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呪術師長の言う事には4

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『まあ、そんなに頑なになる事も無いだろう。
ビーの能力はヒロを良い方へ導くと思うがね。
試しに3日程傍においてごらん。
どうだい?』

お婆さんは優しく言い聞かせるように、ギルマスさんに語りかけていますね。
お婆さんにとってはギルマスさんも、ほんの小僧に見えるのかも知れませんね。

『・・・・、まあ、呪術師長殿がそこまで言うならば、試しに傍においても良いが。
色々準備もある事だろうから、明日にでも改めて迎えに来よう。』

明日、ビーを迎えに来るみたいですね。
急な話ですが、今晩お父さんやお母さんに幾日かお泊まりに行くって伝えれるでしょうね。
うん、良かった。

『ビーもそれで良いね?
さあ、明日の準備をしちまおう。
忙しいから、お前さんたちは帰っておくれ。』

『ああ。
明日、午後から迎えに来る。
俺が無理ならば、誰か迎えを寄越す。』

『分かったよ。
ああ、忙しくなったね。』

お泊まりの用意って、そんなに忙しいものなんでしょうかね?
まるで追い出されるみたいに館を出てきましたよ。

『ヒロ、おいで。』

うん、あんまりにも自然に両手を出されたから、つい抱っこされちゃいました。
大きくなった私を抱っこして歩くなんて、恥ずかしくないんでしょうかね。
まあ、既に抱っこされてしまったので、良いかって思った私はグウタラさんでしょうか?




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『ヒロ、俺の名前はマティアスだ。』

抱っこした彼女に自分の名を告げてみる。
キョトンとした顔で聞いているヒロが可愛い。

『マティアスだ。
言ってみろ。』

『まてあす?
んと、ギルマスさんはマティアスさんなの?』

『ああ、マティアスだ。
これからはマティアスって呼んでくれ。』

『ふふ、名前教えて貰って嬉しい。
マティアス、マティアス、マティアスさん!』

俺の名を連呼しながら、額を俺の胸にグリグリ擦りつけてくる。
ああ、こんなにも可愛いなんて反則だ!
絶対嫁にはやらんぞ!!




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やっとギルマスさんの名前出ました。
マティアス、【質実剛健】のイメージです!
(*≧∇≦)ノ
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