記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】

かのこkanoko

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マティアスさんの実家にお泊まりします

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『今日はモチロン、泊まっていくんでしょう!!』

マティアスさんのお母さんが言う。

『いや、明日は仕事行かなきゃならんし。』

『モチロン、泊まるでしよう?!』

『う、、、おう、泊まるか?』

マティアスさんが負けてます。
お母さん、最強ですね。

貸し切りの強化馬車を使えば何とかなるか?
なんてブツブツ言ってますね。

『さ、ヒロちゃん、一緒にご飯作りましょう!
娘がいるって楽しいわねえ。
孫が増える楽しみもあるし、早く嫁になってね。』

お母さんが暴走してるようですけど、誰も止められないですね。
うん、娘、嫁、孫。
中々良い響きです。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



『おやじ、、、あれ、何とかしてくれ。』

『うん?
母さんの機嫌が良くって良いじゃないか。』

『ダメだ、こりゃぁ。』

俺、針のムシロに座っている心地がするぞ。





『ヒロちゃんと作ったご飯は美味しかったわね。
そうそう、あんたたち二人でマティアスの部屋で寝なさいね。
お風呂も二人で入る?』

『おふくろ!
風呂は一人で入る!!』

『残念。
子作りが先になっても大歓迎よ!』

『そんな事にはならないから!!』

大体、ヒロはまだ10歳位の体つきだぞ。
子供なんて作れる訳が無いだろう!
マジでやめてくれ。

『ふふふ、初孫、楽しみだわ~♪』

だから、そんな事にはならないんだってば!




さっさと寝ようと部屋に行くと、寝間着に着替えたヒロが付いてくる。
ん?と見ると、俺のシャツを着ていた。

『おい、それ、寝間着か?』

『はい?
お母さんがこれ着て寝なさいって。』

大きく開いた衿ぐりから白い素肌が覗いている。
ううむ、楽そうだし、寝るだけだからまあ、良いか?

『マティアスさん、お休みのキスをして下さい。』

両手を伸ばして抱っこをせがんでくる。
ま、まあ、良いか。
抱っこして頭にキスを落とす。

『マティアスさん、お休みなさい。』

そう言ってヒロはお休みのキスをした。









俺の唇の端っこに。


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