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『僕と彼女と互いの想い』
番外編① 『君の名前を教えてもらってもいいかな?』(※陸過去編)
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ダメ人間。
僕についての、僕自身の評価である。
高校に入学して、きっと何かが変わるだろうと思っていた。
新しい環境で、顔も知らなかった同級生が周りに沢山いるのだ。
きっと何かが起こるだろう。
そう勝手に期待していた。
しかし、何も起こらなかった。
中学の延長かのように、楽しそうな会話を行うクラスメートたちをよそに僕は一人だった。
勉強はダメ、運動もイマイチ、他人とのコミュニケーションも上手く取れない僕はクラスから浮いてるというよりは、完全に埋まってしまっていた。
入学してから一か月以上経つにも関わらず、クラスメートたちに未だに名前も憶えられていないという自信がある。
――全く自慢にならないが。
ダメダメな僕の唯一の取り柄と言ったら、ちょっと動物に好かれるくらいだ。
僕が無害であることを動物は分かってくれているのではないかと思う。
でも、動物は別に、僕に友達や恋人を連れてきてくれるわけではないのだ。
むしろ、その逆だった。
中学二年生のとき、学校で飼っているヤギの小屋を掃除したときもそうだった。
僕は箒を持って、きちんと掃除をしようとしていたのだ。
しかし、人懐っこいヤギに絡まれてしまった。
一緒にいた同級生に「遊んでないで、掃除してよ」と不機嫌そうに言われてしまったのだ。
別にヤギは悪くない。
ヤギが可愛かったのは事実だ。
運とタイミングが悪かっただけ、と自身を一応納得させている。
放課後。
一人でいることにいたたまれなくなった僕は足早に教室を出た。
その足で、図書館へと向かう。
理由は特にない。
敢えて言うなら、図書館なら静かだろうと思ったぐらいだ。
その図書館で僕は彼女に出逢った。
前髪が少し長く、綺麗な長い黒髪をしていて、小さな身体をしていた。
最初見たとき、僕は彼女に近づかないでおこうと思っていた。
前髪が長いせいで目は確認できずに怖かったし、何よりも『近づくんじゃねぇ』オーラを強烈に放っていたからだ。
小さな身体からは考えられないくらいの威圧感だった。
図書館での彼女の隣の席は常に空いているほどだった。
でも、彼女が図書館にいる三毛猫と対峙したとき、僕のそんな評価は一変した。
彼女の瞳を見たからだ。
風に吹かれて捲れ上がった前髪の奥に、優しげでとても綺麗な黒い瞳を見たからだ。
彼女の瞳が見えたのはほんの一瞬だったと思う。
でも、その一瞬で、僕は彼女に心を奪われてしまった。
もっと近くで、もっとたくさん、彼女の瞳を見たいと強く思った。
だが、しかし、彼女には話しかけるどころか、近づくこともできなかった。
僕が極度のビビりであったこともあるが、何よりも彼女の放つオーラが激しすぎたからだ。
図書館で彼女を遠くから見つめる……ことすらできず、僕はたまにチラリと様子を伺うだけだった。
彼女の着ている制服から、同じ高校に通っていることは分かった。
同じ学年で、クラスは違った。
どうやら隣のクラスらしいのだが、他のクラスに顔を出す勇気もなく、友達のいない僕にはそれ以上の情報収集は難しかった。
僕は彼女の名前すら分からなかった。
しばらく彼女の様子を伺い、気付いたことがあった。
彼女は、図書館の三毛猫に興味があるらしい。
猫を見掛けると、雰囲気が若干和らぐことに気付いた。
ただ、猫にはいつもすぐに逃げられてしまい、元の彼女に戻ってしまっていた。
猫に逃げられた彼女は、心なしかしょんぼりしているようにも見えた。
そこで僕は考えた。
猫が一緒なら、彼女と話ができるかもしれないと。
翌日、僕は彼女にではなく、三毛猫に近づいた。
三毛猫は僕が近づいても逃げなかった。
猫の頭を優しく撫でながら、彼女と会話できるように協力してと心の中でお願いをした。
すると、警備員姿の男性が近づいてきた。
男性は図書館の警備員をしている猫の飼い主で、その猫の名前がミケだということを教えてくれた。
そして、僕がミケを撫でていることに非常に驚いていた。
ミケは非常に警戒心の強い猫で、あまり人に慣れることはないそうだ。
僕は思い切って、ミケに逃げられてしまう彼女のことを彼へ相談してみた。
相談を聞き、少し考えていた彼は僕に一つのチュールをくれた。
このチュールをあげれば、きっと仲良くなれるだろうとのことだった。
僕は丁寧にお礼を言い、チュールを受け取った。
このチュールとミケが、僕と彼女を繋いでくれることを僕は祈った。
◆ ◆ ◆
その後は五日間も雨が降り続いた。
雨の日では、ミケの助けを借りることができない。
梅雨だから仕方がない。
――なんて思う余裕は、僕にはまるでなかった。
六日目。
待ちわびた晴れの日。
僕はミケを抱き抱え、彼女が現れるのを待っていた。
心臓がバクバクいっている。
ミケに「頼むぞ」と声を掛ける。
ミケは「ミャア」と鳴き、僕はそれを「任せろ」という返事だと受け取った。
彼女が図書館から出てきて、こちらに気付く。
こちらを訝しげに見ている。
僕は気合を入れて、彼女に近づく。
「あ、あの、――もし良ければ、このチュールをミケにあげてみて」
何とか声を絞り出すが、喉がカラカラだ。
彼女は僕のことを警戒しながら見ている。
猫を抱えた変な男が急に話し掛けてきたのだから当然だ。
――頑張れ、自分。
僕は彼女が猫に逃げられたところを見掛けたこと、この三毛猫は名前がミケで警備員さんの飼い猫であり、ミケ用のチュールをもらってきたことを伝えた。
完全にというわけではないだろうが、彼女には一応分かってもらえたようだ。
それに、思った通り彼女はミケに興味があるようだ。
僕からチュールを受け取り、袋を開け、ミケの前におずおずと差し出した。
ミケはそれをあっという間に完食してしまった。
前髪で大分隠れてしまってはいたけれど、やっぱり彼女が猫を見る目は綺麗で優しい。
僕にはその優しい目が彼女本来の目であるように思えて仕方なかった。
「もう、大丈夫かな。はい、どうぞ」
僕はごく自然にミケを彼女に渡していた。
彼女の優しい目をもっと見ていたいと思ったのかもしれない。
ミケも今は彼女を警戒してはいなかった。
しかし、彼女は緊張していた。
恐らくは猫に慣れていないのだと思った。
だから、僕は彼女に声を掛けた。
「あっ、緊張しないようにして。ミケに伝わっちゃうから。深呼吸してからが良いよ」
彼女は言われた通り、ゆっくり二回深呼吸した。
少し緊張がほぐれたようだ。
改めて、ミケを渡す。
ミケは彼女の腕の中でとてもくつろいでいるように見えた。
そんなミケを見る彼女は、とても柔らかい雰囲気を纏っていた。
今の彼女から威圧感は一切感じられなかった。
ミケを抱く彼女が本当に愛おしいと思ってしまい、僕は凄く緊張してきてしまった。
――もうちょっとだ、頑張れ、自分。
自身を鼓舞していると、彼女は僕の様子がおかしいことに気付いたようだ。
僕は大きく息を吸い、彼女に声を掛ける。
「あ、あの…………」
ただ、続けるべき言葉が出てこない。
心を落ち着かせ、意を決して話し始める。
「ぼ、僕の名前は、雨宮陸……。き、君の名前を教えてもらっても、いいかな……?」
しどろもどろになりながらも何とか言葉を繋ぐ。
そんな僕の様子がおかしかったのか、彼女が、初めて笑った。
「――あたしの名前は、雪野莉子よ」
凛とした声が心に響く。
少し長い前髪の隙間から、綺麗な黒い瞳が見えた。
その優しげな瞳に僕の姿が写り込んでいた。
勇気を振り絞ったこの日から、僕の灰色だった人生が色付き始めた。
僕についての、僕自身の評価である。
高校に入学して、きっと何かが変わるだろうと思っていた。
新しい環境で、顔も知らなかった同級生が周りに沢山いるのだ。
きっと何かが起こるだろう。
そう勝手に期待していた。
しかし、何も起こらなかった。
中学の延長かのように、楽しそうな会話を行うクラスメートたちをよそに僕は一人だった。
勉強はダメ、運動もイマイチ、他人とのコミュニケーションも上手く取れない僕はクラスから浮いてるというよりは、完全に埋まってしまっていた。
入学してから一か月以上経つにも関わらず、クラスメートたちに未だに名前も憶えられていないという自信がある。
――全く自慢にならないが。
ダメダメな僕の唯一の取り柄と言ったら、ちょっと動物に好かれるくらいだ。
僕が無害であることを動物は分かってくれているのではないかと思う。
でも、動物は別に、僕に友達や恋人を連れてきてくれるわけではないのだ。
むしろ、その逆だった。
中学二年生のとき、学校で飼っているヤギの小屋を掃除したときもそうだった。
僕は箒を持って、きちんと掃除をしようとしていたのだ。
しかし、人懐っこいヤギに絡まれてしまった。
一緒にいた同級生に「遊んでないで、掃除してよ」と不機嫌そうに言われてしまったのだ。
別にヤギは悪くない。
ヤギが可愛かったのは事実だ。
運とタイミングが悪かっただけ、と自身を一応納得させている。
放課後。
一人でいることにいたたまれなくなった僕は足早に教室を出た。
その足で、図書館へと向かう。
理由は特にない。
敢えて言うなら、図書館なら静かだろうと思ったぐらいだ。
その図書館で僕は彼女に出逢った。
前髪が少し長く、綺麗な長い黒髪をしていて、小さな身体をしていた。
最初見たとき、僕は彼女に近づかないでおこうと思っていた。
前髪が長いせいで目は確認できずに怖かったし、何よりも『近づくんじゃねぇ』オーラを強烈に放っていたからだ。
小さな身体からは考えられないくらいの威圧感だった。
図書館での彼女の隣の席は常に空いているほどだった。
でも、彼女が図書館にいる三毛猫と対峙したとき、僕のそんな評価は一変した。
彼女の瞳を見たからだ。
風に吹かれて捲れ上がった前髪の奥に、優しげでとても綺麗な黒い瞳を見たからだ。
彼女の瞳が見えたのはほんの一瞬だったと思う。
でも、その一瞬で、僕は彼女に心を奪われてしまった。
もっと近くで、もっとたくさん、彼女の瞳を見たいと強く思った。
だが、しかし、彼女には話しかけるどころか、近づくこともできなかった。
僕が極度のビビりであったこともあるが、何よりも彼女の放つオーラが激しすぎたからだ。
図書館で彼女を遠くから見つめる……ことすらできず、僕はたまにチラリと様子を伺うだけだった。
彼女の着ている制服から、同じ高校に通っていることは分かった。
同じ学年で、クラスは違った。
どうやら隣のクラスらしいのだが、他のクラスに顔を出す勇気もなく、友達のいない僕にはそれ以上の情報収集は難しかった。
僕は彼女の名前すら分からなかった。
しばらく彼女の様子を伺い、気付いたことがあった。
彼女は、図書館の三毛猫に興味があるらしい。
猫を見掛けると、雰囲気が若干和らぐことに気付いた。
ただ、猫にはいつもすぐに逃げられてしまい、元の彼女に戻ってしまっていた。
猫に逃げられた彼女は、心なしかしょんぼりしているようにも見えた。
そこで僕は考えた。
猫が一緒なら、彼女と話ができるかもしれないと。
翌日、僕は彼女にではなく、三毛猫に近づいた。
三毛猫は僕が近づいても逃げなかった。
猫の頭を優しく撫でながら、彼女と会話できるように協力してと心の中でお願いをした。
すると、警備員姿の男性が近づいてきた。
男性は図書館の警備員をしている猫の飼い主で、その猫の名前がミケだということを教えてくれた。
そして、僕がミケを撫でていることに非常に驚いていた。
ミケは非常に警戒心の強い猫で、あまり人に慣れることはないそうだ。
僕は思い切って、ミケに逃げられてしまう彼女のことを彼へ相談してみた。
相談を聞き、少し考えていた彼は僕に一つのチュールをくれた。
このチュールをあげれば、きっと仲良くなれるだろうとのことだった。
僕は丁寧にお礼を言い、チュールを受け取った。
このチュールとミケが、僕と彼女を繋いでくれることを僕は祈った。
◆ ◆ ◆
その後は五日間も雨が降り続いた。
雨の日では、ミケの助けを借りることができない。
梅雨だから仕方がない。
――なんて思う余裕は、僕にはまるでなかった。
六日目。
待ちわびた晴れの日。
僕はミケを抱き抱え、彼女が現れるのを待っていた。
心臓がバクバクいっている。
ミケに「頼むぞ」と声を掛ける。
ミケは「ミャア」と鳴き、僕はそれを「任せろ」という返事だと受け取った。
彼女が図書館から出てきて、こちらに気付く。
こちらを訝しげに見ている。
僕は気合を入れて、彼女に近づく。
「あ、あの、――もし良ければ、このチュールをミケにあげてみて」
何とか声を絞り出すが、喉がカラカラだ。
彼女は僕のことを警戒しながら見ている。
猫を抱えた変な男が急に話し掛けてきたのだから当然だ。
――頑張れ、自分。
僕は彼女が猫に逃げられたところを見掛けたこと、この三毛猫は名前がミケで警備員さんの飼い猫であり、ミケ用のチュールをもらってきたことを伝えた。
完全にというわけではないだろうが、彼女には一応分かってもらえたようだ。
それに、思った通り彼女はミケに興味があるようだ。
僕からチュールを受け取り、袋を開け、ミケの前におずおずと差し出した。
ミケはそれをあっという間に完食してしまった。
前髪で大分隠れてしまってはいたけれど、やっぱり彼女が猫を見る目は綺麗で優しい。
僕にはその優しい目が彼女本来の目であるように思えて仕方なかった。
「もう、大丈夫かな。はい、どうぞ」
僕はごく自然にミケを彼女に渡していた。
彼女の優しい目をもっと見ていたいと思ったのかもしれない。
ミケも今は彼女を警戒してはいなかった。
しかし、彼女は緊張していた。
恐らくは猫に慣れていないのだと思った。
だから、僕は彼女に声を掛けた。
「あっ、緊張しないようにして。ミケに伝わっちゃうから。深呼吸してからが良いよ」
彼女は言われた通り、ゆっくり二回深呼吸した。
少し緊張がほぐれたようだ。
改めて、ミケを渡す。
ミケは彼女の腕の中でとてもくつろいでいるように見えた。
そんなミケを見る彼女は、とても柔らかい雰囲気を纏っていた。
今の彼女から威圧感は一切感じられなかった。
ミケを抱く彼女が本当に愛おしいと思ってしまい、僕は凄く緊張してきてしまった。
――もうちょっとだ、頑張れ、自分。
自身を鼓舞していると、彼女は僕の様子がおかしいことに気付いたようだ。
僕は大きく息を吸い、彼女に声を掛ける。
「あ、あの…………」
ただ、続けるべき言葉が出てこない。
心を落ち着かせ、意を決して話し始める。
「ぼ、僕の名前は、雨宮陸……。き、君の名前を教えてもらっても、いいかな……?」
しどろもどろになりながらも何とか言葉を繋ぐ。
そんな僕の様子がおかしかったのか、彼女が、初めて笑った。
「――あたしの名前は、雪野莉子よ」
凛とした声が心に響く。
少し長い前髪の隙間から、綺麗な黒い瞳が見えた。
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