召喚勇者と関西弁エルフ

えびまる

文字の大きさ
58 / 80
本編

☆昇愛の階段6

しおりを挟む

 ハヤトがフィーネを抱えたまま段を登ると、足元が淡く白く光出した。
 2人はまた転移かと警戒したが、そこに現れたのは白い布が掛かったベッドのような柔らかな台座だった。
 

「……っ」

 ハヤトの腕の中のフィーネが、小さく息を飲む。
 その瞬間、再び文字が浮かび上がってきた。

 『心と身体を完全に交え、愛を完成させよ』

 ハヤトは何も言わず、そっとフィーネを台座の上に下ろす。
 すると再びピンク色の媚薬の霧が2人を包み込んだ。

「ぁ♡はぁ、っ、はぁ……♡」
「ッ、ふーッ♡ふーッ♡」

 布が擦れるだけで強い快感が2人を襲い、身体は発熱しているかのように熱くなる。
 ハヤトはフィーネと向かい合わせに座り、ぐっと距離を縮めた。

 そのまま2人はお互い噛み付くように唇を合わせる。言葉もなく、ただ身体が動いた。

「ふぁ、あ♡ん"♡んちゅ……♡ん、ん"ぅ♡」

 これまで蓄積されてきた媚薬の作用が一気に爆発したようだった。

 ぐちゅ♡ぢゅっ♡ぢゅる♡
 
 まるで口だけでセックスしているかのように、ハヤトはフィーネの口内を蹂躙していく。
 フィーネは強い快感を逃がせなくてハヤトの背中にすがりついた。

「……フィーネ、フィーネ」

 ハヤトの唇はフィーネの輪郭をなぞるように首筋に降りてきた。
 ちゅ♡ちゅっ♡と軽く口付けられたり、喉仏を甘噛みされ、フィーネは身体をビクつかせ、全身を赤く染めた。

「どこが気持ちいいか教えて?」
「あっ♡わ、わからへん……っ♡ハヤトが触ってくれるとこ、ふぅ♡全部気持ちいいよぉ……♡」
「そっか、よかった。一応何があるかわかんないから、服は脱がさないでおく」
「ぅう……よご、よごれちゃうやんかぁ……!」
「大丈夫だから」

 そう言ってハヤトの手が、フィーネの上着の隙間から忍び込んできた。
 腰を熱い手でするりと撫でられ、その手はお腹に周り、ゆっくりと上に上がってくる。

「ひンッ!!♡♡」

 今まで意識したこともなかった乳首をすりっと触られると思わず口から声が出る。
 ハヤトはフィーネの顔中に優しくキスを繰り返しながらもその手は止めなかった。

 かり……っ♡すりっ♡すりっ♡

 フィーネの乳首は服の下に隠れて見えないが、どんどんと硬く芯をもち、ぷっくりと存在を主張してしまっている。
 掴みやすくなったそこをくりくり♡と摘まれると、フィーネの目からはポロポロと涙が流れた。

「やぁ!♡そんなッ♡そこいっぱいしたらいややぁ……♡」
「なんで?気持ちよさそうなのに……」
「きもちい、けど!んっ♡あ♡わからへんよぉ……♡はやと、たすけてぇ……♡」

 強すぎる快感にフィーネの頭はパニックになっていた。
 誰かとこんな風に触れ合ったこともないし、自分で処理する時も溜まるから仕方なく……。という感じで処理だけしていた。
 そもそもエルフはあまり性欲がない。
 こんなにも強い快感を感じたことなどなかったのだ。

「ん♡はぁ、ァ♡なんか、お腹がっ♡お腹の中がきゅんきゅんってなって、んん♡せつないぃ……!♡」
「……くッ」

 フィーネの素直に感じ入る姿にハヤトは奥歯を噛み締めた。
 なし崩しで段階を踏んでしまっているとはいえ、初めて2人は身体を繋げるのだ。
 優しくしたい。
 フィーネに辛い思いをさせたくない。

 だが、フィーネに触れて、ハヤトの理性もギリギリのところで踏ん張っている。 
 
 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中  二日に一度を目安に更新しております

借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます

なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。 そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。 「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」 脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……! 高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!? 借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。 冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!? 短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

処理中です...