ヒロインの姉は死にたくない

あかね

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1.思い出した私

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ちなみに本日は妹の為の読み聞かせは先日行われた。

内容は良家のお嬢さんが王子さまに見初められ困難を乗り越えていくていく話。結構子供に対しては王道な話らしい。

どっかで聞いたときがあるけど気のせいかな?気にしてないけどね。

さながら児童館のお姉さんになった気分でテンションがあがった。

さぁ!始めるわ!と勢いよく姉妹の子供部屋に向かったら、両親もいてとても驚いた。メーサが是非お読みになるならと、呼んだらしい。

余計なことを。両親すっごくメアリちゃん~って甘やかすんだから。恥ずかしいじゃないか!

自慢の両親はまだ二十代中ばの美男美女である。

まぁ……邪険に出来ないから仕方ない。なんだかんだ言って私お父様たち好きだもんね。

腹をくくって、緊張しながら恐る恐る読むと、所々から「うぅ……メアリちゃん大きくなって……」とすすり泣く声が聞こえて大変居たたまれなかった。

ナンナンダ。皆お話し聞いて?


なんか思っていのと違うが、妹が喜んでいたので良しとした。


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最近令嬢勉強に力を入れていると、勉強が楽しくなってきた。

読み書きなら大抵出来るようになったし、前世の記憶を生かして計算は先生に天才ですね!と誉めちぎられた。

小学生レベルならお手のものよ!と、内心調子に乗ってるが、学生時代に苦労したから、この世界でlogとかsinとかを求められなくて安心した。

文化の違いに戸惑いながら、ダンスやマナーは少し難しいけれど、頑張って素敵なレディになる為に頑張っている。

まだ物語が始まる15歳になるまでにはまだ数年ある。攻略相手にはまだ会わないだろうと思ってた。だから私は安心しきっていた。

まさか来週に妹の幼馴染み(予定)が我が家に訪ねて来るなんて思ってなかった。
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