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一章
拠点の機能(1)
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さて、カノンの拠点にお邪魔する前に。
プレイヤーの拠点となる「脱出ポッド」の機能について、ここでひと通り説明しておこう。
すべてのプレイヤーには、ゲーム開始時の初期開始地点として、そして自らの絶対安全圏である拠点として、それぞれ一人一つの「脱出ポッド」が与えられている。
ゲーム開始直後の時点で、この脱出ポッドが持つ機能は以下の通りである。
なおこれらすべては、特に注記のない限り、脱出ポットの外側に持ち出すことはできない。
太陽光発電パネル。
照明装置。
脱出ポッド内の気圧等環境を調整する装置。
洗浄室。
分析装置。
製造装置。
データバンク。
圧縮ストレージ。
2週間分の水と携帯食料。
これらが、ゲーム開始直後のプレイヤーの生命線だ。
少し長くなるだろうが、ここで一つ、丁寧に見ていくとしようか。
*────
太陽光発電パネル。
脱出ポッド上面についているそれは、実のところフレーバーに近しいものだ。
この脱出ポッドが、外部からのエネルギー供給無しでも、持続可能な形で稼働することが可能であるという、その理由付けのために脱出ポッド上面に配置されている。
なぜこの太陽光発電パネルが単なるフレーバーに近しいと言えるのか。
それは、……製造装置の説明の時に詳しく説明しよう。
とにかく、この太陽光発電パネルのおかげで、この脱出ポッドには電力が供給されている。
日中貯め込んだ電気のおかげで夜も安心だ。
ちなみに、製造装置による一部の生産物の生産は、非常に電力を食うためゲーム開始時の発電量だけでは賄えないとして、最初から配置されている太陽光パネル以外の発電装置の配置が求められることもあった。
資源さえあれば太陽光パネルを拡張配置することもできるし、製造装置で生産し、継続的に資源を供給できさえすれば、太陽光パネル以外のエネルギー供給装置をこの脱出ポッドの電力系につなげることもできる。
*────
続いて紹介するのは照明装置だ。
普通の白色照明だ。
明かりは大事だ。
夜の闇は怖い。
鹿でした。
というやつだ。
*────
続いては脱出ポッド内の気圧等環境を調整する装置。
これは設定上存在するはずだし実際に稼働もしているはずだ。
だがプレイヤーには装置を弄ることができないし経年劣化で壊れることもない。
だったらプレイヤーが触れられなくてもいいよねということで、装置がどこに存在するかもわからない。
設定上存在しており、そのおかげでこの脱出ポッド内は常時人間が快適に生存可能な環境に整えられているということがわかりさえすればいい。
カノンが俺をマスター登録にしたときに使用した、脱出ポッドの開口部付近の壁面にあるコンソールで、各種数値を弄ることはできる。
空調の強さとか、照明の強さとかそのへんね。
次に行こう。
*────
洗浄室。
脱出ポッドの一角に設えられている手狭な部屋。
この部屋は少々近未来的な技術が用いられた部屋で、ごく少量の水を循環させて使用する洗浄ミストにより、身体の汚れを落とすことができる、というものだ。
最初からシャワーや風呂で潤沢に水を利用できてしまうと、サバイバル感が台無しになってしまう。
その水飲ませろよ、って話だしな。
だが水が使えない地形に降り立ったプレイヤーが、ドロドロのまま帰ってきて身体を洗うことができないのはあまりにも不快だろう。
水は使わせたくないが、汚れは落とさせてあげたい。
そんな公式の葛藤が見え隠れするかのような機能だ。
この部屋は、今作ではかなり大事な役割を持つと思われる。
フルダイブになって、汗も掻くし、汚れも身体を伝うからな。
探索から帰ってきたら、とりあえず利用するくらいの頻度でお世話になるだろう。
また、この部屋には身体や道具の洗浄以外に、もう一つ重要な機能がある。
……その機能については、使うときに説明しようか。
使わない人はとことん縁がない機能だからな。
前作では、その機能を一度も使ったことがないって人もけっこういたくらいだ。
俺は使ってたし、今作でもお世話になると思う。そのときに紹介しよう。
余談だが、このゲームに生理現象としての排泄は実装されていない。
俺たちのおなかの中は、どこぞの星の戦士宜しく亜空間につながっているに違いない。
*────
続いて分析装置。
遂に現れた、近未来技術の結晶。
これがないとこの世界の技術研究ははじまらない。
これは……なんだろう、まるでコーヒーのバリスタマシーンのような形状をしている。
装置にはそこそこ広い「投入口」があり、普段は金属製のカバーで覆われているが、カバー上部にある横に長い楕円形のボタンを押すとウィーン、カパッっという感じで口を開いてくれる。
そしてその中に、この惑星上で採取された資源なんでも――そのへんで拾った石だとか、草花だとか、木の枝とか、鉱物とか、生物の死骸とか、容器に入れた液体とか――を入れると、入れられたものの元素分析、あるいはそれよりも幾分低いレベル、たとえば主要成分などのレベルでの段階的分析を自動で行い、その分析結果をマシーンの上部のモニターに表示してくれる。
驚くなかれこの元素分析、なんと全元素対応で、しかも有機物無機物・固体液体を問わない。
マジかよ。
ESCA |(X線光電子分光)もびっくりだぜ。
でも性能の近しい装置自体は現実にも存在することの方がびっくりだぜ。
この分析装置で分析蒐集されたデータは、この脱出ポッドに内蔵されているデータバンクが蒐集・集積してくれる。
そのデータが製造装置に活かされることになる。
どう活かされるのかという話だが――製造装置については、少々込み入った話になるだろうから、いったん飛ばすとしよう。
製造装置先生にはこのゲームにおいて疑問に思うべきでない部分が多分に含まれるからな。
慎重に扱わせて頂きたい。
話を分析装置に戻して。
この分析装置は『ワンダリング・ワンダラーズ!』の必携デバイスであるのと同時に、非常に楽しい要素の一つだったと言える。
なにせ、この世界でよくわからないものを拾ったらとりあえずこれに突っ込めばいろいろと面白いことを教えてくれるのだ。
データ収集が非常に楽しい。
データを眺めるだけでも楽しい。
新しい鉱物や植物を発見したら、とりあえずサンプル採取させてもらって、持ち帰って分析するのが未開地探索の大きな楽しみになる。
ところで、この分析装置が行ってくれるのは、あくまで分析だけだ。
だからたとえば、今まで見たこともない花を見つけたとして、その花をこの装置に入れると、その花に含まれている成分――たとえば人体に対して毒となる成分――はわかるが、その花がいったいどういう名前の花で、どういう生態を持ち、またどういう近縁種を持つのかはわからない。
分析装置さんは、この星のすべてを知る万能図鑑というわけではないということだ。
ゆえに、その花の名前は、他でもない、その花を初めて発見したプレイヤーが名付けることになる。
その花がどういう花であるのか、分類学的見地から分類するのはプレイヤー自身になる。
余談だが、かつて『犬』には「教授」の異名を持つ「りんねる」というプレイヤーがいた。
惑星カレドの植物の父あるいは母と呼ばれたその人物は――
……っと、この話は明らかな脱線だな。
いずれ「りんねる」に出逢った時に語ろう。
あの人も検証勢だったから、きっと『犬2』の世界に来ているだろう。
そうであったら嬉しい。
……話を戻して。
製造装置の紹介はいったん置き、先に圧縮ストレージの話をしよう。
そうそう、言い忘れていたけど、分析装置に入れた資源はちゃんと回収できる。
だから貴重なものを手に入れた場合でも、どんどん放り込んでいい。
*────
圧縮ストレージ。
圧縮バックパックの系譜に連なる――というかこちらを先に目にすることになるはずだが――、質量と体積をがっつり無視して物体を収納補完できる亜空間倉庫である。
外部の形状としては……こちらも説明が難しいが、脱出ポッドの壁に設えられた、上下にぱかっと口を開く扉?
その向こうは当然、脱出ポッドの外――ではなく、脱出ポッドの内装と同じ建材でこしらえられた、小さな倉庫のような小部屋。
うむ。おかしい。
この世界でちらほら散見される「概ね現実準拠」の枠組みをどう見ても外れた技術だ。
だが、たぶん世界設定としてはちゃんとした理屈がついている。
理論的には現実でも可能だということで、このような技術が採用されている。
空間圧縮の技術?
俺には理論すらよくわからない。
さて、このストレージには二つの役割がある。
一つは、失いたくない道具類の保存。
ロストしたくない道具類や貴重な資源はここに置いておこう。
拠点内に適当に放っておいてもいいけどね。
ちなみにこのストレージの中に置いた資源や道具類について、いわゆる「時間停止」すなわち「経年劣化防止処理」は行われない。
その処理が可能な技術がこの世界内に存在するかは……どうだろう。
前作ではついぞ存在しなかったが、今作でもないとは言い切れないな。
ちなみにこの倉庫にはデータバンクへのアクセスコンソールもあるため、
仮想インベントリに保存されているアイテムもこの倉庫内に保存しておくことができる。
逆に仮想インベントリにアイテムを移動させるのもここで行う。
もう一つの役割は「製造装置」に使う資源の保管庫。
要はこのストレージ内に資源を転がしておけば、製造装置が資源として使用することができるというわけだ。
製造装置を使う際にどの資源を素材として使用するのか確認可能なため、保管しておきたかった素材がいつの間にか使われていた!というような心配はない。
そうしたお茶目さんのために、倉庫内部には「製造装置の資源として扱われない」区画空間もある。
この圧縮ストレージだが、初期状態ではそれほど広くない。
六畳一間ほどしかなく、いろいろと貯め込んでいるとあっという間に埋まる。
拡張するにはそこそこ貴重な貴金属が求められる。
ポッドの拡張において、まずはここから着手するプレイヤーも多いかもしれない。
*────
さて、一つを残してだいたいの説明は終わった。
敢えて後回しにした一つ、「製造装置」の説明に参ろう。
最初に断っておく。
この装置は、この脱出ポッドの中にあるいずれの装置よりも。
それこそ圧縮ストレージよりも、非現実的であると。
そう。
「近未来的」じゃない。
「非現実的」なのだ。
プレイヤーの拠点となる「脱出ポッド」の機能について、ここでひと通り説明しておこう。
すべてのプレイヤーには、ゲーム開始時の初期開始地点として、そして自らの絶対安全圏である拠点として、それぞれ一人一つの「脱出ポッド」が与えられている。
ゲーム開始直後の時点で、この脱出ポッドが持つ機能は以下の通りである。
なおこれらすべては、特に注記のない限り、脱出ポットの外側に持ち出すことはできない。
太陽光発電パネル。
照明装置。
脱出ポッド内の気圧等環境を調整する装置。
洗浄室。
分析装置。
製造装置。
データバンク。
圧縮ストレージ。
2週間分の水と携帯食料。
これらが、ゲーム開始直後のプレイヤーの生命線だ。
少し長くなるだろうが、ここで一つ、丁寧に見ていくとしようか。
*────
太陽光発電パネル。
脱出ポッド上面についているそれは、実のところフレーバーに近しいものだ。
この脱出ポッドが、外部からのエネルギー供給無しでも、持続可能な形で稼働することが可能であるという、その理由付けのために脱出ポッド上面に配置されている。
なぜこの太陽光発電パネルが単なるフレーバーに近しいと言えるのか。
それは、……製造装置の説明の時に詳しく説明しよう。
とにかく、この太陽光発電パネルのおかげで、この脱出ポッドには電力が供給されている。
日中貯め込んだ電気のおかげで夜も安心だ。
ちなみに、製造装置による一部の生産物の生産は、非常に電力を食うためゲーム開始時の発電量だけでは賄えないとして、最初から配置されている太陽光パネル以外の発電装置の配置が求められることもあった。
資源さえあれば太陽光パネルを拡張配置することもできるし、製造装置で生産し、継続的に資源を供給できさえすれば、太陽光パネル以外のエネルギー供給装置をこの脱出ポッドの電力系につなげることもできる。
*────
続いて紹介するのは照明装置だ。
普通の白色照明だ。
明かりは大事だ。
夜の闇は怖い。
鹿でした。
というやつだ。
*────
続いては脱出ポッド内の気圧等環境を調整する装置。
これは設定上存在するはずだし実際に稼働もしているはずだ。
だがプレイヤーには装置を弄ることができないし経年劣化で壊れることもない。
だったらプレイヤーが触れられなくてもいいよねということで、装置がどこに存在するかもわからない。
設定上存在しており、そのおかげでこの脱出ポッド内は常時人間が快適に生存可能な環境に整えられているということがわかりさえすればいい。
カノンが俺をマスター登録にしたときに使用した、脱出ポッドの開口部付近の壁面にあるコンソールで、各種数値を弄ることはできる。
空調の強さとか、照明の強さとかそのへんね。
次に行こう。
*────
洗浄室。
脱出ポッドの一角に設えられている手狭な部屋。
この部屋は少々近未来的な技術が用いられた部屋で、ごく少量の水を循環させて使用する洗浄ミストにより、身体の汚れを落とすことができる、というものだ。
最初からシャワーや風呂で潤沢に水を利用できてしまうと、サバイバル感が台無しになってしまう。
その水飲ませろよ、って話だしな。
だが水が使えない地形に降り立ったプレイヤーが、ドロドロのまま帰ってきて身体を洗うことができないのはあまりにも不快だろう。
水は使わせたくないが、汚れは落とさせてあげたい。
そんな公式の葛藤が見え隠れするかのような機能だ。
この部屋は、今作ではかなり大事な役割を持つと思われる。
フルダイブになって、汗も掻くし、汚れも身体を伝うからな。
探索から帰ってきたら、とりあえず利用するくらいの頻度でお世話になるだろう。
また、この部屋には身体や道具の洗浄以外に、もう一つ重要な機能がある。
……その機能については、使うときに説明しようか。
使わない人はとことん縁がない機能だからな。
前作では、その機能を一度も使ったことがないって人もけっこういたくらいだ。
俺は使ってたし、今作でもお世話になると思う。そのときに紹介しよう。
余談だが、このゲームに生理現象としての排泄は実装されていない。
俺たちのおなかの中は、どこぞの星の戦士宜しく亜空間につながっているに違いない。
*────
続いて分析装置。
遂に現れた、近未来技術の結晶。
これがないとこの世界の技術研究ははじまらない。
これは……なんだろう、まるでコーヒーのバリスタマシーンのような形状をしている。
装置にはそこそこ広い「投入口」があり、普段は金属製のカバーで覆われているが、カバー上部にある横に長い楕円形のボタンを押すとウィーン、カパッっという感じで口を開いてくれる。
そしてその中に、この惑星上で採取された資源なんでも――そのへんで拾った石だとか、草花だとか、木の枝とか、鉱物とか、生物の死骸とか、容器に入れた液体とか――を入れると、入れられたものの元素分析、あるいはそれよりも幾分低いレベル、たとえば主要成分などのレベルでの段階的分析を自動で行い、その分析結果をマシーンの上部のモニターに表示してくれる。
驚くなかれこの元素分析、なんと全元素対応で、しかも有機物無機物・固体液体を問わない。
マジかよ。
ESCA |(X線光電子分光)もびっくりだぜ。
でも性能の近しい装置自体は現実にも存在することの方がびっくりだぜ。
この分析装置で分析蒐集されたデータは、この脱出ポッドに内蔵されているデータバンクが蒐集・集積してくれる。
そのデータが製造装置に活かされることになる。
どう活かされるのかという話だが――製造装置については、少々込み入った話になるだろうから、いったん飛ばすとしよう。
製造装置先生にはこのゲームにおいて疑問に思うべきでない部分が多分に含まれるからな。
慎重に扱わせて頂きたい。
話を分析装置に戻して。
この分析装置は『ワンダリング・ワンダラーズ!』の必携デバイスであるのと同時に、非常に楽しい要素の一つだったと言える。
なにせ、この世界でよくわからないものを拾ったらとりあえずこれに突っ込めばいろいろと面白いことを教えてくれるのだ。
データ収集が非常に楽しい。
データを眺めるだけでも楽しい。
新しい鉱物や植物を発見したら、とりあえずサンプル採取させてもらって、持ち帰って分析するのが未開地探索の大きな楽しみになる。
ところで、この分析装置が行ってくれるのは、あくまで分析だけだ。
だからたとえば、今まで見たこともない花を見つけたとして、その花をこの装置に入れると、その花に含まれている成分――たとえば人体に対して毒となる成分――はわかるが、その花がいったいどういう名前の花で、どういう生態を持ち、またどういう近縁種を持つのかはわからない。
分析装置さんは、この星のすべてを知る万能図鑑というわけではないということだ。
ゆえに、その花の名前は、他でもない、その花を初めて発見したプレイヤーが名付けることになる。
その花がどういう花であるのか、分類学的見地から分類するのはプレイヤー自身になる。
余談だが、かつて『犬』には「教授」の異名を持つ「りんねる」というプレイヤーがいた。
惑星カレドの植物の父あるいは母と呼ばれたその人物は――
……っと、この話は明らかな脱線だな。
いずれ「りんねる」に出逢った時に語ろう。
あの人も検証勢だったから、きっと『犬2』の世界に来ているだろう。
そうであったら嬉しい。
……話を戻して。
製造装置の紹介はいったん置き、先に圧縮ストレージの話をしよう。
そうそう、言い忘れていたけど、分析装置に入れた資源はちゃんと回収できる。
だから貴重なものを手に入れた場合でも、どんどん放り込んでいい。
*────
圧縮ストレージ。
圧縮バックパックの系譜に連なる――というかこちらを先に目にすることになるはずだが――、質量と体積をがっつり無視して物体を収納補完できる亜空間倉庫である。
外部の形状としては……こちらも説明が難しいが、脱出ポッドの壁に設えられた、上下にぱかっと口を開く扉?
その向こうは当然、脱出ポッドの外――ではなく、脱出ポッドの内装と同じ建材でこしらえられた、小さな倉庫のような小部屋。
うむ。おかしい。
この世界でちらほら散見される「概ね現実準拠」の枠組みをどう見ても外れた技術だ。
だが、たぶん世界設定としてはちゃんとした理屈がついている。
理論的には現実でも可能だということで、このような技術が採用されている。
空間圧縮の技術?
俺には理論すらよくわからない。
さて、このストレージには二つの役割がある。
一つは、失いたくない道具類の保存。
ロストしたくない道具類や貴重な資源はここに置いておこう。
拠点内に適当に放っておいてもいいけどね。
ちなみにこのストレージの中に置いた資源や道具類について、いわゆる「時間停止」すなわち「経年劣化防止処理」は行われない。
その処理が可能な技術がこの世界内に存在するかは……どうだろう。
前作ではついぞ存在しなかったが、今作でもないとは言い切れないな。
ちなみにこの倉庫にはデータバンクへのアクセスコンソールもあるため、
仮想インベントリに保存されているアイテムもこの倉庫内に保存しておくことができる。
逆に仮想インベントリにアイテムを移動させるのもここで行う。
もう一つの役割は「製造装置」に使う資源の保管庫。
要はこのストレージ内に資源を転がしておけば、製造装置が資源として使用することができるというわけだ。
製造装置を使う際にどの資源を素材として使用するのか確認可能なため、保管しておきたかった素材がいつの間にか使われていた!というような心配はない。
そうしたお茶目さんのために、倉庫内部には「製造装置の資源として扱われない」区画空間もある。
この圧縮ストレージだが、初期状態ではそれほど広くない。
六畳一間ほどしかなく、いろいろと貯め込んでいるとあっという間に埋まる。
拡張するにはそこそこ貴重な貴金属が求められる。
ポッドの拡張において、まずはここから着手するプレイヤーも多いかもしれない。
*────
さて、一つを残してだいたいの説明は終わった。
敢えて後回しにした一つ、「製造装置」の説明に参ろう。
最初に断っておく。
この装置は、この脱出ポッドの中にあるいずれの装置よりも。
それこそ圧縮ストレージよりも、非現実的であると。
そう。
「近未来的」じゃない。
「非現実的」なのだ。
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