跼蹐のゴーレムマスター~ビビリ少女ラヴィポッドはゴーレムに乗って~

現 現世

文字の大きさ
20 / 41

第20話 Ø

 若くして実力は人外の領域に達していたユーエス。
 念願の騎士に就任すると、すぐにその頭角を現した。
 実力はもちろんのこと、元々病弱だったからか尊大な態度を取ることもなく、気さくな性格で年上ばかりの団員からも信頼を寄せられていた。

 幼馴染でいつも一緒にいたクシリアとは離れることになったが手紙のやり取りをしている。
 クシリアからユーエスの活躍を喜ぶ手紙が届く度、温かな気持ちを貰い安否の確認も取れてほっとする日々。
 変わったのは距離だけ。
 少しだけ離れた空の下、空の色に合わせて同じように眠って、起きている。

 暖かくなった空気や周りの人の服装から季節の移ろいを感じると、一つ前の季節の服を着て困った顔をしていた彼女を思い出す。
 しっかりしているようで少し抜けたところのあるクシリア。
 次に会える日を待ち遠しく思っていた。

 しかし久方振りの長期休暇でユーエスが村に帰ると、クシリアは病に臥せっていた。
 そんなこと、手紙には一言も書いていなかったのに。

「あ、おかえり。ユーエス」

 懐かしい記憶と照らし合わせてもなんら遜色のない明るい声音。
 いつも励まされてきたその声だが、今は心配させないよう無理をして出しているのだとわかる。

「……いつから?」

 クシリアの容態が心配で、ただいまを言うのも忘れる。

「二ヶ月くらい前から」

 なんで手紙に書かなかったの。

 喉元まで出かかった言葉を飲み込む。
 憧れていた騎士になって遠くの地で頑張るユーエスの足を引っ張りたくない。
 そういうことを考える人だと知っているから。

「二ヶ月も治らないってなんの病気?」

「わかんない。薬師のおばちゃんも初めて見るって」

「症状は? 今も苦しいの?」

「熱っぽいだけだから大丈夫」

 矢継ぎ早に聞く。

 微笑んで見せるクシリア。ユーエスが何故焦っているのか。それを考えると申し訳ない気持ちもあるが嬉しくもある。

 ユーエスはその笑顔を見て違和感を抱いた。

 クシリアなら心配かけないよう強がって元気な素振りを見せる。
 現に今もそうしているが、熱っぽいだけなら起き上がってお茶でも淹れようとするはず。
 いつも通りを装うために。
 ならばそれすら出来ないほど体調が優れないのか。
 それともそうしたくない理由があるのか。

 気になるのは布団の中。
 ユーエスが訪れてから、頑なに手すら出していない。
 布団を捲ると、隠していた理由は一目瞭然。

 クシリアの腕。
 その皮膚が樹皮のように変質していた。

「スケベ」

 クシリアはどうにか誤魔化そうとするが、ユーエスは取り合わない。

「……感覚はあるの?」

「……少し」

「早く診てもらった方がいい。しんどいかも知れないけど一緒に王都へ行こう」

 村の薬師が知らない病気に関しても、大きな街なら知っている者がいるかもしれない。
 見たことのない病気。
 手を拱いている間にクシリアの体が蝕まれていく、なんてことがあってはならない。

「大丈夫だって」

「おばさんには話しておくから」

「もう……」

 強引に押し切り、クシリアの両親にも話をつけた。

 幼い頃からユーエスを見てきたクシリアの両親は、ユーエスを信頼している。
 腕が樹木化する娘を側で見続けることしか出来なかった彼らは「娘を頼みます」と藁にも縋る思いでクシリアを託した。

 馬車で移動する時間も惜しい。
 ユーエスはクシリアを抱えて全速力で飛んだ。

 自分でもこれが最善かわかっていない。
 気が気じゃなく、思考も纏まらない。

 子どもの頃、病弱なユーエスの側にいたクシリアはいつもこんな気持ちで見守っていたのだろうか。
 ずっと一緒にいたのに今になって漸く、それがどれだけ有難いことだったのか理解する。

「絶対に治す方法見つけるから」

 クシリアに向けた言葉。
 けれど自分に向けた決意の言葉でもある。

「昔と反対だね」

 過去を思い出していたのはユーエスだけではなかった。

(次は、僕が支えになる)

 ◇

「見たことも聞いたこともない症状です。関連する資料を目にしたこともありません。完全に新種の病であり、現状力になることは出来ないでしょう……申し訳ない」

 力不足を悔やみ頭を下げる薬師。

「最悪の場合、患部を切断するというのも一つの手かもしれません」

 樹木化した部位を切り離してしまえば、これ以上の進行を食い止められるかもしれない。
 しかしそんな残酷な方法でさえ、進行を食い止められる程度の不確かな処置でしかない。
 感知する保証なんてどこにもない。

 物語の騎士に憧れた。
 彼が姫を守ったように、自分も誰かを守れるくらい強くなりたい。
 その一心で剣を振ってきた。
 最初に握ったのは木剣ですらない、木の枝だった。

 生まれつき人より弱かった体。
 それでも毎日剣を振るったから、今のユーエスがいる。

 絶対に口には出さないが、ユーエスにとっての姫は……

「騎士になったって、あいつを守れないんじゃ意味ないんだよ……っ!」

 クシリアを診療所に預けたユーエスは一人、壁に拳を打ち付ける。
 返ってくるのは冷たく硬い石材の感触と、間に滲む生温かい血の感触だけ。
 痛みは感じなかった。



 珍しく酒場を訪れたユーエス。
 酒に関しては付き合いで飲む程度。
 今訪れているのも同僚に連れて来られてのこと。
 どうやら同僚はユーエスの様子がおかしいことに気づいたようだった。
 メニューを見る限り随分お高めの店のようだ。
 奮発したらしい。

 背伸びした同僚の優しさが、ささくれ立った心にスッと沁みる。

「お前最近どうした?」

 クシリアを王都に連れてきてから三ヶ月が経過しても、病気に関する情報は集まらない。
 そもそも最初に頼った人物は王族の診察を任されているほど名うての薬師だった。
 コネを使い、無理を通して何とか診てもらったのだ。

 もちろん名うての薬師といっても知らない既存の病気の一つくらいはあるだろう。
 しかし体が樹木化するという特殊な症例ならその限りではない。
 発見されている病気ならば確実に耳に入っているだろう、とのことだ。

 クシリアの前では顔に出さないよう気を付けているが、少しづつ樹木化が進んでいく様を見て焦りが募った。
 ほんの少しづつだが進行している。
 最初に見たときは肘までも到達していなかった樹木化が、今では肘にまで侵食していた。

 酒を煽り、乱暴にジョッキを置く。
 ガタンと思わず身を竦めてしまいそうな音がした。
 普段のユーエスなら酒が入ったとしても考えられないことだ。

「幼馴染が病気にかかってさ……」

「……治らないのか?」

「何も、わからないんだ……」

「それは……きついわな」

 同僚も咄嗟にかける言葉を思いつかず、沈黙が流れる。

 すると肩を組んだ二人の酔っぱらいが近づいてきた。

「辛気臭ぇ面しやがって。デケェ音立てっから何かと思えば病気だぁ?」

「そんくれぇでシケた空気出してんじゃねえよ! 酒が不味くなんだろうが!」

 酒が入り過ぎているのだろう。

 普段なら笑ってやり過ごしていたかもしれない。
 しかしユーエスは酔っ払いの胸倉を掴んだ。

 長身のユーエスに持ち上げられ、酔っ払いがつま先立ちになる。

「んなキレることねえだろ! あ、あれだ! 『エデンエイヴァの葉』を煎じて飲めばどんな病気でも治っちまうっつう話だぜ!」

 エデンエイヴァ。
 かつて独立していた九つの世界を繋ぎ、この世界──ニーオヴァルドを創成した大樹。
 内包されたエネルギーは一つの世界をも凌駕すると言われており、その葉から数多の生命が生まれたとされている。

 今にも殴りそうなユーエスの剣幕に、もう一人の酔っ払いが慌ててそんな話を口にした。

 ユーエスも聞いたことのある創世神話。
 そこから派生した、眉唾物の噂話。
 一笑に付してしかるべき。

 それが今は、天啓に聞こえた。

「エデンエイヴァの葉……」

 世界を生み出した神樹。
 数多の生命を生み出した、生命力そのもの。
 どんな病気でも治す命の葉。
 実在すれば或いは。

「お、おいお前まさか」

 鬱屈とした瞳に光が宿ったのを見て取った同僚。

「僕、行くよ」

「行くったって、当てはあんのか。神話の大樹だろ?」

 エデンエイヴァは世界のどこかに実在するとされている。
 しかし肝心の場所はわかっていない。
 そしてユーエスには当てもなく世界を旅する時間などない。

「さあね。でもなんとかするよ」

「お前……」

「心配してくれてありがとう。酒も美味かった。味がしたのは久しぶりだよ。でも、少しでも可能性があるなら行かなきゃ」

 同僚はユーエスの笑顔を見て、もう何を言っても無駄だと悟る。

「今日のとこは俺が払っとくから、返せよ」

 生きて帰って来い。
 言外にそう言うしかできない。

「え、この感じで奢りじゃなかったの?」

「バカ野郎。俺の財布は薄いぜ? 嫁に搾り取られてるからな」

 ヒラヒラさせる財布からは寂寥、同僚からは少しの幸せが漂う。
 尻に敷かれるのが性に合っているのかもしれない。

 ユーエスは酔っ払いを放り、同僚と別れた。

 同僚にはエデンエイヴァの場所に心当たりがないと言ったが、嘘だった。
 それらしき場所への行き方に見当がついている。

 翌日、エデンエイヴァの葉を求めて旅立った。

 ◇

 ユーエスを水色に縁取るよう、濃密な力が巡っていた。
 限界を超えた戦闘の連続。
 死線を潜った末に辿り着いた境地。

 同じことをもう一度やれと言われても、今のユーエスにはできないだろう。

 体を覆う力が弾けた。

 体力と気力まで弾けてしまったように力が抜け、足がふらつく。
 意識が朦朧として視界もままならない。
 薄ぼんやりとした世界。
 脳を揺さぶられているような不快感に吐き気がする。

 それでも目の前に聳える大樹がエデンエイヴァだということはわかった。
 見上げる限りに樹冠が広がり、都市を丸ごと覆ってしまうであろう程に壮大な樹木。
 葉の隙間から光芒が差し、ここが天国と言われれば納得してしまいそうな、神聖な場所だった。

 エデンエイヴァの規模の大きさを前にして自分が小さくなってしまったのか、世界が大きくなったのか。
 そんな錯覚に陥った。
 経験して身に着けたバランス感覚が崩れていくのを感じる。

 虚ろな視線を彷徨わせていると、エデンエイヴァの枝に絡まる龍と目が合う。
 蝙蝠のような翼膜のある翼。
 蛇のように長い体に、鯉のような鱗。
 強靭な腕、その四指から生える鉤爪は天を引き裂く秩序の刃。
 鬼のような厳めしい瞳孔からは圧倒的な威圧が放たれていた。

 人外の力を身に着けたユーエスですら気圧され、思わず顔を顰める。

 龍の値踏みする視線。
 興味深そうに細めた瞳にはユーエスがどう映っているのか。

 睨み返したユーエスは、その場から動かない龍に警戒しつつエデンエイヴァの枝へ斬撃を飛ばす。
 そして落ちてきた枝を掴み取った。

「これが……」

 数多の生命を生み出した、命の葉。

 手にしたそれから確かなエネルギーを感じ取る。
 目的を果たし気力が途切れたのかユーエスはそこで意識を失った。

 ドサッと倒れる。

 龍がユーエスの背後に視線を移した。
 彼の通った跡には大蛇が転がっていた。
 その体を真っすぐ伸ばせば村の端から端まで届くのではないか。
 それほどに、長大な骸だった。

 ◇

「ここは……」

 ユーエスが体を起こし周囲を見回す。

「……戻って、きたのか?」

 鬱蒼と茂る木々が目に入り、凡その位置を把握出来た。
 意識が鮮明になって真っ先に確認したのは自身の手。
 そこには生命力の満ちる枝が握られていた。
 力を込めて夢や幻ではないことを確かめる。

 何故、誰がここまでユーエスを運んだのか。
 不明なことばかりだが、それを明らかにする時間はない。

 未だ重い体を浮かせて飛び立った。

 ◇

 エデンエイヴァの葉を持ち帰ったユーエスはその足で薬師を連れ、王都にてクシリアの寝泊りしている部屋を訪れていた。

「これで……きっと良くなるから」

 そう言って臥せるクシリアの手を握る。
 樹木化した、体温の感じられない硬い腕。
 何をしてでもその手に温かさを、柔らかさを取り戻したかった。

「ほんとに、騎士様みたい」

「なっちゃったからね」

「ならもう木の枝で大きい木も斬れる?」

「いけるいける。試したことないけど。今度見せよっか?」

「適当なこと言ってないか見てあげる」

 昔を思い出し、冗談を言い合う。
 互いの笑顔が虚勢から真実に変わると祈って。

「できました」

 薬師からエデンエイヴァの葉を煎じた薬を受け取る。
 緑の葉が原料とは思えないほどに透き通った液体。
 揺れる水の表面を見つめる。
 不安そうな顔が映っていた。

(こんな顔してちゃだめだろ)

 一度瞳を閉じ、表情を取り繕う。

 その様子を見ていたクシリアは穏やかに微笑み、薬を受け取った。

「ありがとう。病気が治ったらさ……ってそんな話後ででいっか」

 何か告げようとしたが、思い直したのか言葉を飲み込む。
 わざとらしく作った笑顔は何を隠そうとしているのだろう。

「……いただきます」

 傾けた器から薬が流れ、唇を撫でて喉へ伝う。

 ユーエスが固唾を呑んで見守る中、薬を飲み終えたクシリアは口元を指で拭う。

「……どう?」

 堪え切れなかったユーエスが容体を聞く。
 薬に即効性を求めるのは間違っているが、エデンエイヴァの葉ならその限りではないかもしれない。

「どうって言われても、そんなにすぐ効果なんて……」

 心配するユーエスに呆れてクシリアが答えようとした。

 その言葉を紡ぎ終える前に、異変は起きた。

「うッ!?」

 クシリアが苦しそうに呻き、胸元を抑える。
 呼気が荒くなり、激しく肩が上下していた。

「どうしたのっ、苦しい!?」

 ユーエスが落ち着かせようと肩に手を置く。

 それでもクシリアが落ち着きを取り戻すことはなかった。

 ──急速に樹木化が進む腕を、見てしまったから。

 樹皮が侵食し、体が何か別の物へと書き換えられていく恐怖に息を詰まらせる。

「ユーエス、たすけ……」

「クシリア!?」

 ユーエスが伸ばされた手を握り返す。
 樹皮のゴツゴツとした感触。
 けれどその手は確かにクシリアのもので。

 絶対に離さない。

 そんなユーエスの決意を嘲笑うようにクシリアの全身が樹木化し、その体が朽ちていった。

「……は?」

 力強く握ったユーエスの手。
 その中でクシリアの手が崩れ、パラパラと木屑が落ちた。
 空を掴み、寂しく彷徨った手が垂れ下がる。
 体から力が抜け、膝をついた。

 手のひらを見る。
 
「なん、で……」

 そして握り直した。
 こびり付いた木屑に、感じないはずのクシリアの体温が残っているような気がして。

「僕の所為で……」

 エデンエイヴァの葉を持ってこなければこんなことには。

「……僕が、殺したんだ」

 声に出すことで強く実感する。

 心に余裕がなくて、眉唾物の噂話に縋った。
 その弱さが、弱い自分がクシリアを死に追いやったのだと。

「……っ」

 声にならない嗚咽が漏れる。

 記憶の中にはどこまでもいつも通りのクシリアが、当たり前のように笑っているのに。
 肩を震わせても、みっともなく涙を溢しても。
 いつも側で慰めてくれたクシリアはもういない。

 守るものを失ってしまったなら。

 騎士は、何のために生きていくのだろう。
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

貞操逆転世界の「内助の功」~掃除と料理を極めた俺が、脳筋幼馴染を女王にするまで~

ありゃくね
ファンタジー
前世の記憶が目覚めたそこは、男女の貞操が逆転した異世界だった。 彼が繰り出すのは、現代知識を活かした「お掃除アイテム」、そして胃袋を掴む「絶品手料理」。 ただ快適に暮らしたいだけのマシロの行動は、男に飢えた女騎士たちを狂わせ、国の常識さえも変える一大革命へと繋がっていく。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。