召喚弱者は静かに暮らしたい！！

転生～神の間～

目覚めるとそこは見覚えのない真っ白な部屋だった。

「へぇっ、なんだここ？」
裏返って変な声が出てしまい、反射的に口に手を当て誰にも聞かれていないか確認の為に辺りを見回すとそこには自分と似たような年頃の男女がこちらをジッと見ている事に気がついた。
ナニコレハズカシイ

「やっと起きましたか」
と呆れたような声色で言ったのは黒髪真ん中分けのいかにも頭が良さそうなインテリメガネ君である。

「まぁまぁ、きっとお疲れだったんですよぉ～」
間延びした声でそれを諌める森にいそうなゆるふわガール(男受けしそうなかんじだな)

「僕もいきなりの事で何が何だか解らないけどできる事には協力するよ」
優男だなぁ～イケメンだなぁ～女だったらキュン死にするかもな。爆発しろ、イケメン！

「取り敢えずみんな自己紹介しない？」
その艶やかな長い黒髪からチラリと覗く鎖骨がなんとも妖艶な雰囲気を醸し出す大和撫子的な美人が口を開いた瞬間ハッと意識が戻ってきた。

えっ？まじ、どこ、ここ？
再度辺りを見回すが四人の他には人の気配すら感じず、ただただ真っ白な空間が広がっているばかりである。

「あぁ～そうですねぇ～ここで会ったのも何かの縁ですもんねぇ」
「私の名前わぁ真田 由紀乃っていいますぅよろしくお願いしまぁ～す」
なるほど、ゆるふわガールは由紀乃ちゃんね。

「自分は浅倉 慎吾といいます。以後お見知りおきを」
インテリメガネ君は慎吾って言うんだね。まぁ心のなかではインテリメガネと呼ばせてもらおうか。

「僕の名前は神田 輝希って言います。気軽に輝希って呼んで下さい」
名前までゴリッゴリじゃありませんか！ひゃーイケメンという生き物は業が深いね！

「私の名前は久瀬 彩乃といいます。よろしくお願いします」
彩乃ちゃんかぁ～是非ともお近づきになりたいね！

「それで、君の名前は？」
イケメンの問いかけにすぐには反応せず間をおいて答えようか。
その間、イケメンはなんともいえない顔をして見つめてきている。

「自分は春川 旭っていいます。今後ともよろしくお願いします」
フム、我ながら無難な挨拶だとは思うが、もっと個性を出した方が良かったろうか？
そんな悩みを頭にしながら考え込んでいると

「さてさて、皆さん、挨拶は終わったようなのでそろそろ、私のお話しを聞いてもらってもよろしいでしょうか？」
不意に聞こえた声に一同がざわつき、声の主を探すべく辺りを見回しだす。
すると、そこには天使と形容しても過言ではない純白のドレスを身に纏った金髪碧眼のロリっ娘がこちらを見下ろす形でプカプカと宙に浮いているのであった。