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図書館と夢
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「静かにしなさい!ここを何処だと思ってるの!」
眼鏡をかけた50代くらいの女性が、騒いでいた数人の男子生徒に怒鳴った。
ここは図書館である。
注意する側にも我慢の限界はあるだろうが、その声量はどうだろう。お前も人のこと言えるのかと言いたくなってしまう。
ここは勉強するところよ!と、まだ喚いている図書館のおばちゃんの声でふと周りを見ると、同じ歳くらいの人たちが問題集や教科書、辞書などを並べて静かに勉強していた。
図書館とは本来、読書をする場所なのに勉強をせず小説を読んでいる自分が浮いている気分になった。
小説より、脇に置いてあるギターか。
友人とスタジオを借りて練習をした帰りに、外のあまりの暑さにやられて自転車を漕いで帰る元気がなくなったので、休むついでに適当にその辺にあった本を手にとってみた。
そして今だ。
テレビで見る会議室のような楕円形のテーブルを囲むように座っているので余計に緊張するというか、場違いな気がするというか。
向かいの人と目が会うと、気のせいか睨まれたような気がする。
俺は大学受験をしない。
高校を卒業するためにそこそこ勉強はするが、やはり受験をする周りの友人とはポロポロとあらゆる所に温度差ができてしまう。
個人的で唐突な話で申し訳ないが、俺は音楽で飯を食いたいと思っている。
高校生にもなってバカかと思われても仕方ないが、本気だ。だが、才能に満ち溢れているタイプでもなければ、なにか音楽に関して特別に知識や経験があるわけではない。
でも仕方ない。
自分だって中学生の頃はここまで夢中になると思っていなかったから、普通の進学校に通って普通に過ごしてた。
2年の夏、大型ロックフェスに参加したときだ。
言葉にできない衝撃を受けた。
画面の向こう、電波を使って毎日のように聴いていた音楽を全身に受けたとき、自分の中の何かが弾けたような気がした。
俺もステージに立ちたい、いや!
立つしかない!
本気でそう思って、今に至る。
卒業後は作曲や編曲、あとはライブに欠かせないPAの仕事などを学ぶ専門学校に行こうと思っている。
そんな人間は勉強をしている人たちの中でたしかに場違いだ。
勝手に納得すると、荷物を持って奥の方にある窓辺の席にふらふらと移動した。
眼鏡をかけた50代くらいの女性が、騒いでいた数人の男子生徒に怒鳴った。
ここは図書館である。
注意する側にも我慢の限界はあるだろうが、その声量はどうだろう。お前も人のこと言えるのかと言いたくなってしまう。
ここは勉強するところよ!と、まだ喚いている図書館のおばちゃんの声でふと周りを見ると、同じ歳くらいの人たちが問題集や教科書、辞書などを並べて静かに勉強していた。
図書館とは本来、読書をする場所なのに勉強をせず小説を読んでいる自分が浮いている気分になった。
小説より、脇に置いてあるギターか。
友人とスタジオを借りて練習をした帰りに、外のあまりの暑さにやられて自転車を漕いで帰る元気がなくなったので、休むついでに適当にその辺にあった本を手にとってみた。
そして今だ。
テレビで見る会議室のような楕円形のテーブルを囲むように座っているので余計に緊張するというか、場違いな気がするというか。
向かいの人と目が会うと、気のせいか睨まれたような気がする。
俺は大学受験をしない。
高校を卒業するためにそこそこ勉強はするが、やはり受験をする周りの友人とはポロポロとあらゆる所に温度差ができてしまう。
個人的で唐突な話で申し訳ないが、俺は音楽で飯を食いたいと思っている。
高校生にもなってバカかと思われても仕方ないが、本気だ。だが、才能に満ち溢れているタイプでもなければ、なにか音楽に関して特別に知識や経験があるわけではない。
でも仕方ない。
自分だって中学生の頃はここまで夢中になると思っていなかったから、普通の進学校に通って普通に過ごしてた。
2年の夏、大型ロックフェスに参加したときだ。
言葉にできない衝撃を受けた。
画面の向こう、電波を使って毎日のように聴いていた音楽を全身に受けたとき、自分の中の何かが弾けたような気がした。
俺もステージに立ちたい、いや!
立つしかない!
本気でそう思って、今に至る。
卒業後は作曲や編曲、あとはライブに欠かせないPAの仕事などを学ぶ専門学校に行こうと思っている。
そんな人間は勉強をしている人たちの中でたしかに場違いだ。
勝手に納得すると、荷物を持って奥の方にある窓辺の席にふらふらと移動した。
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