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第二章 寒凪
深夜3時 ※
ハグをした後も、しばらく晩酌は続いた。りょうやが2本目をほとんど飲んだ頃には、時計はあと10分で23時と言ったところだった。
「そろそろ寝るか?」
「そうですねぇ…ふわぁ…」
大きなあくびをりょうやがすると、そのまま持っていたビール缶の底を垂直に傾けて、残ったちょびっとのビールを口の中へと流しこんだ
布団につくなり、俺は一日の疲労が重なりすぐに眠りについてしまった。
晩酌をしたのにトイレにも行かなかったのが悪かったのだろう。夜中に思わず尿意が襲ってきた。
スマホをみると、もうすでに3時をすぎていた。りょうやはすやすやと寝ているだろうか…
そう思い横を見ると、布団には誰もいない。りょうやもトイレか…。タイミングが悪いなぁ…。
ゆっくりと布団から起き上がると、玄関の前にあるトイレへと向かう。
予想は当たっていたようで、扉には鍵がかかっていることを意味する赤い印が見える。
やはりりょうやもトイレに行っていたようだ。
しばらく外で待っていたが、出てくる気配がない。
もしかすると、飲むのが久しぶりすぎて気分が悪いとか…?
吐いてるなんてことはないよな…
一気に寒気がしてきた。
いきなり声をかけるのはまずいと思い、
ドアに近づいて物音を聞いてみる。
しゅ…しゅ…しゅ…
布が擦れる音が連続して聞こえる。
そしてその音よりも小さい吐息も、ドア越しだがかろうじて聞き取れる。
俺は一瞬にしてりょうやが何をしているのかを悟った。
そして、いち早く布団に戻ろうと、脳から体に指示を出した瞬間、
「せんぱいぃっ…」
そんな声が聞こえた。
えっ、これ中に入ってるのりょうやだよな?
「んっ…せんっ…ぱ…ぃ…」
頭が混乱する。ちょっと待ってくれ。状況を整理しよう。
えーっと、つまり
1.この中に入っているのはどう考えてもりょうやで、
2.擦れる布の音と吐息からしておそらく自慰行為をしている。
3.その最中に何故か俺の名前を呼ぶ。
上の二つまでは理解できるぞ。ムラムラしちゃったんだな?
健全な男の子の印だ全く問題ない。
だが三つ目だ三つ目!!
どうして俺の名前を呼ぶんだ!?
オナニーで俺の名前を呼んでどうする!
「っあ、イっちゃ、んんんっ…」
おいおいおい待て待て待て
この謎が解けないままりょうやが出てきたらそれこそまずい…
「せ、せんぱいっ、んううぅ…」
急いで布団に退散だ!!!
駆け足でトイレのドアの前から布団へと戻った俺は、りょうやが出てくるのを寝たふりをしながら目を細めた。
水が流れる音が数回すると、ドアがガチャ、と開き、中から浴衣がはだけたりょうやが出てくる。
「ふぅ…」
賢者タイムだぁ…
健全そうな顔をしている子が、実は裏ではとんでもない変態だった、なんていう話もよく聞く。
俺は今そんな気持ちだからだ。
しばらくすると、布団に戻ったりょうやはスースーと寝息を立てていた。
俺の膀胱がそろそろ限界を迎えるため、すかさずトイレへと直行する。
どこかで嗅いだことのある匂いがトイレには広がっていた。
多少は気にしながらも用を足すと、さっきのことを思いだしながら分析してみる。
つまり、りょうやは俺をおかずにしている、という認識で正しいのか?
実はスマホを持ち込んでいて、エロアニメとかの中の先輩、っていう可能性はないのだろうか。
いやしかし、りょうやが出てきた時、スマホは握られていなかった…。
ならばやはり考えられる可能性は一つ…
まあ決してそんなふうには考えたくない。
用をしまして手を洗うと、急に眠気が襲ってきたので、再び布団に戻り温まる。
頭がぐるぐるしているうちに、俺は眠りに落ちた。
続く
「そろそろ寝るか?」
「そうですねぇ…ふわぁ…」
大きなあくびをりょうやがすると、そのまま持っていたビール缶の底を垂直に傾けて、残ったちょびっとのビールを口の中へと流しこんだ
布団につくなり、俺は一日の疲労が重なりすぐに眠りについてしまった。
晩酌をしたのにトイレにも行かなかったのが悪かったのだろう。夜中に思わず尿意が襲ってきた。
スマホをみると、もうすでに3時をすぎていた。りょうやはすやすやと寝ているだろうか…
そう思い横を見ると、布団には誰もいない。りょうやもトイレか…。タイミングが悪いなぁ…。
ゆっくりと布団から起き上がると、玄関の前にあるトイレへと向かう。
予想は当たっていたようで、扉には鍵がかかっていることを意味する赤い印が見える。
やはりりょうやもトイレに行っていたようだ。
しばらく外で待っていたが、出てくる気配がない。
もしかすると、飲むのが久しぶりすぎて気分が悪いとか…?
吐いてるなんてことはないよな…
一気に寒気がしてきた。
いきなり声をかけるのはまずいと思い、
ドアに近づいて物音を聞いてみる。
しゅ…しゅ…しゅ…
布が擦れる音が連続して聞こえる。
そしてその音よりも小さい吐息も、ドア越しだがかろうじて聞き取れる。
俺は一瞬にしてりょうやが何をしているのかを悟った。
そして、いち早く布団に戻ろうと、脳から体に指示を出した瞬間、
「せんぱいぃっ…」
そんな声が聞こえた。
えっ、これ中に入ってるのりょうやだよな?
「んっ…せんっ…ぱ…ぃ…」
頭が混乱する。ちょっと待ってくれ。状況を整理しよう。
えーっと、つまり
1.この中に入っているのはどう考えてもりょうやで、
2.擦れる布の音と吐息からしておそらく自慰行為をしている。
3.その最中に何故か俺の名前を呼ぶ。
上の二つまでは理解できるぞ。ムラムラしちゃったんだな?
健全な男の子の印だ全く問題ない。
だが三つ目だ三つ目!!
どうして俺の名前を呼ぶんだ!?
オナニーで俺の名前を呼んでどうする!
「っあ、イっちゃ、んんんっ…」
おいおいおい待て待て待て
この謎が解けないままりょうやが出てきたらそれこそまずい…
「せ、せんぱいっ、んううぅ…」
急いで布団に退散だ!!!
駆け足でトイレのドアの前から布団へと戻った俺は、りょうやが出てくるのを寝たふりをしながら目を細めた。
水が流れる音が数回すると、ドアがガチャ、と開き、中から浴衣がはだけたりょうやが出てくる。
「ふぅ…」
賢者タイムだぁ…
健全そうな顔をしている子が、実は裏ではとんでもない変態だった、なんていう話もよく聞く。
俺は今そんな気持ちだからだ。
しばらくすると、布団に戻ったりょうやはスースーと寝息を立てていた。
俺の膀胱がそろそろ限界を迎えるため、すかさずトイレへと直行する。
どこかで嗅いだことのある匂いがトイレには広がっていた。
多少は気にしながらも用を足すと、さっきのことを思いだしながら分析してみる。
つまり、りょうやは俺をおかずにしている、という認識で正しいのか?
実はスマホを持ち込んでいて、エロアニメとかの中の先輩、っていう可能性はないのだろうか。
いやしかし、りょうやが出てきた時、スマホは握られていなかった…。
ならばやはり考えられる可能性は一つ…
まあ決してそんなふうには考えたくない。
用をしまして手を洗うと、急に眠気が襲ってきたので、再び布団に戻り温まる。
頭がぐるぐるしているうちに、俺は眠りに落ちた。
続く
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