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最終章 この日常だっていつか
Part6 いつかの快速列車
先生「学年一位は、またまたしょう君だ。みんな拍手。」
パチパチパチパチ!!!
クラスの中では、席次の発表が行われていた。
中学1年生のクラス。席を立って照れているのが昔の研究員Z改め大崎 翔(おおさき しょう)。
その後ろの席で羨ましそうに見ているのが研究員Y改め鶴見 雅人(つるみ まさと)だった。
~ここから呼び名が変わります~
「お前相変わらずすごいよなぁ…」
家のある方向へ、住宅街の中を歩いて下校する二人。
「そんなことないってぇ…えへへ」
雅人は声変わりしていたが、翔はまだ高い少年の声を有していた。
二人は小さな頃からの幼馴染、勉強は二人ともよくできているが、翔の方がさらに上回っていた。
「いや、毎回学年一位って…お前ほんとカンニングとかしてないよな?」
「そんなのするわけないじゃん。勉強は勉強~。そんなこと言ってるまさも、学年2位じゃん。」
「オレは至って普通なの!お前に勝てなかったら意味ない~」
「じゃあかかってこいよ~!オレの成績を抜いてみろ~」
「やってやる~!!」
夕方の帰り道に笑い声が響く。
時が進み今度は高校2年生になった二人。
高校の最寄り駅から家のある駅までは電車で2駅。
そんなホームでの話。
「えっ、飛び級…?」
「そうなんだよ…なんか…この点数だったら、首席は間違い無いだろうって…」
「じゃあ、来年からお前いないのか?」
「…明日から」
「明日!?」
「本当は先週ぐらいから決まってたんだけど、、なかなか言い出せなくて…」
「...そっか」
「…ごめんね」
「…大丈夫」
翔の目には涙が浮かんでいた。
「べ、別に引っ越したりとかもしないし…いつでも遊びに来ていいからね!?」
「うん…そうする」
「…」
「一番線電車が到着しま~す!危ないですので黄色い線までお下がりください~!」
しばらくの沈黙を、駅員さんのアナウンスがかき消した。
到着したのは快速電車。二人の家の最寄りには止まらない。
ドアが開くと、人がドッと降りてきた。
その中で雅人が翔の袖を引く。
「ほら、いくぞっ」
「えっ、でも快速っ…」
「ほら~!」
二人とも電車の中に乗り込むと、ドアが閉まり、黄色い帯の大きな車体は少しずつ前へ動き出した。
「なんで…?」
翔は不思議な顔で雅人を見た。
「明日で終わりなんだろ…?思い出、つくろーぜ」
「…」
翔は何かがわかったような顔をした。
電車は都心の大きな駅に到着。
久しぶりのお出かけに二人とも大興奮だった。
例の若者の街でゲームセンターに行ったり、
スナックを食べたりなど…
若者らしい生活を過ごした…
日も沈んで、時計の針も八時を回った。
「ねえ、そろそろ帰らないとダメなんじゃない…?」
翔が口を開いた。
「ええ~、明日から会えないんだからさ~、いいじゃん」
「母さんに怒られるって…」
「なんだよ~最後くらい付き合えよ~!」
ふらふらと入ったのはカラオケ屋だった。
小さな店では、特に高校生が深夜に入ってはいけないなどというルールはない。
2人で入ると店員は特に何も言わずに部屋を用意した。
「ふぅ~!!」
暗いカラオケの部屋に入ると、中は4人ほどが座れるソファーに、大きなテレビが壁にかかっている、一般的な部屋だった。
二人とも柔らかいソファーに体を落とし、歩き疲れた体をわずかに癒す。
「なんか、歌う…?」
「おう!歌お~!朝まで歌うぞ~!」
「明日学校じゃん」
「お前は違うじゃん」
「あっ…」
少し沈黙が流れたところで、雅人がマイクを取り上げ、タブレットで曲を入れた。
「こうなっちゃったんだから歌おうぜ~?」
「…わかった」
その後、数十曲ほど歌ったところで、ついに日付が変わった。
親には連絡しているようで、鬼のような電話はない。
「はぁ…はぁ…」
「うまいじゃん翔~」
「そ、そんなこと…」
翔は少し顔を赤らめる。
それを見た雅人が思わず翔をソファーに押し倒す。
「ふ、ふえぇっ!?」
「…」
「な、なんだよぉ…」
「あのさ…」
「…?」
翔は黙ってなんとか雅人の顔を見ようとする
「オレ、お前のこと好きだったんだよね」
「…」
翔は言われたことがよくわからないまま、ただ黙っていた。
二人とも顔を赤らめて。
「よくさ、幼馴染は恋に発展しないとか言うけどさぁ...」
一つ、間を開けて雅人が切り出す。
「どうせ明日でお別れだから言うわ。オレはお前のことが好きだ。」
また数秒間、沈黙が流れる。
翔の頭の中では、「好き」という言葉が脳の処理落ちを引き起こしていた。
雅人が翔から離れると、ふうと一声ついて、また座り直した。
翔もワンテンポ遅れて体を起こし、ただ暗い壁を見ていた。
今日はよく沈黙が流れる。
続く
=天の声=
※久しぶりの更新ですので少し長めの天の声になります。
お読みになられたくない方は次の話へどうぞっ
【お詫び】
私、のりたまご飯は、前年度中に物語を完成させるという約束を破りました。
私は罪人です。クズです。なんでもしますから許してください(なんでもするとは言っていない)
まあ、茶番はさておき、年度末は色々と忙しく...というか、インフルでほとんど埋め尽くされてました...
いやあめっちゃきつい...咳とかほんと止まらないしめっちゃ焦りましたよ
まあゆるキャン一気見したんですけどね
あっはっは
そういえば無職転生にハマったんですよ
アニメを一気見して、その後に原作も読もうと思い、某な●うサイトで一通り読みました。
現在210話ぐらいです。
作者さんの伏線の張り方というか、語彙というか、物語の進行というか...
とにかく圧倒されました。本当にすごい作品です。
そんな作品と巡り合わせてくれたスタジオバイ●ドさんに感謝っ!
長くなりすぎてもアレなので、さっさと終わりましょう。
まあ物語は4月までには終わりますよ!(フラグ)
あっはっは
ではでは
パチパチパチパチ!!!
クラスの中では、席次の発表が行われていた。
中学1年生のクラス。席を立って照れているのが昔の研究員Z改め大崎 翔(おおさき しょう)。
その後ろの席で羨ましそうに見ているのが研究員Y改め鶴見 雅人(つるみ まさと)だった。
~ここから呼び名が変わります~
「お前相変わらずすごいよなぁ…」
家のある方向へ、住宅街の中を歩いて下校する二人。
「そんなことないってぇ…えへへ」
雅人は声変わりしていたが、翔はまだ高い少年の声を有していた。
二人は小さな頃からの幼馴染、勉強は二人ともよくできているが、翔の方がさらに上回っていた。
「いや、毎回学年一位って…お前ほんとカンニングとかしてないよな?」
「そんなのするわけないじゃん。勉強は勉強~。そんなこと言ってるまさも、学年2位じゃん。」
「オレは至って普通なの!お前に勝てなかったら意味ない~」
「じゃあかかってこいよ~!オレの成績を抜いてみろ~」
「やってやる~!!」
夕方の帰り道に笑い声が響く。
時が進み今度は高校2年生になった二人。
高校の最寄り駅から家のある駅までは電車で2駅。
そんなホームでの話。
「えっ、飛び級…?」
「そうなんだよ…なんか…この点数だったら、首席は間違い無いだろうって…」
「じゃあ、来年からお前いないのか?」
「…明日から」
「明日!?」
「本当は先週ぐらいから決まってたんだけど、、なかなか言い出せなくて…」
「...そっか」
「…ごめんね」
「…大丈夫」
翔の目には涙が浮かんでいた。
「べ、別に引っ越したりとかもしないし…いつでも遊びに来ていいからね!?」
「うん…そうする」
「…」
「一番線電車が到着しま~す!危ないですので黄色い線までお下がりください~!」
しばらくの沈黙を、駅員さんのアナウンスがかき消した。
到着したのは快速電車。二人の家の最寄りには止まらない。
ドアが開くと、人がドッと降りてきた。
その中で雅人が翔の袖を引く。
「ほら、いくぞっ」
「えっ、でも快速っ…」
「ほら~!」
二人とも電車の中に乗り込むと、ドアが閉まり、黄色い帯の大きな車体は少しずつ前へ動き出した。
「なんで…?」
翔は不思議な顔で雅人を見た。
「明日で終わりなんだろ…?思い出、つくろーぜ」
「…」
翔は何かがわかったような顔をした。
電車は都心の大きな駅に到着。
久しぶりのお出かけに二人とも大興奮だった。
例の若者の街でゲームセンターに行ったり、
スナックを食べたりなど…
若者らしい生活を過ごした…
日も沈んで、時計の針も八時を回った。
「ねえ、そろそろ帰らないとダメなんじゃない…?」
翔が口を開いた。
「ええ~、明日から会えないんだからさ~、いいじゃん」
「母さんに怒られるって…」
「なんだよ~最後くらい付き合えよ~!」
ふらふらと入ったのはカラオケ屋だった。
小さな店では、特に高校生が深夜に入ってはいけないなどというルールはない。
2人で入ると店員は特に何も言わずに部屋を用意した。
「ふぅ~!!」
暗いカラオケの部屋に入ると、中は4人ほどが座れるソファーに、大きなテレビが壁にかかっている、一般的な部屋だった。
二人とも柔らかいソファーに体を落とし、歩き疲れた体をわずかに癒す。
「なんか、歌う…?」
「おう!歌お~!朝まで歌うぞ~!」
「明日学校じゃん」
「お前は違うじゃん」
「あっ…」
少し沈黙が流れたところで、雅人がマイクを取り上げ、タブレットで曲を入れた。
「こうなっちゃったんだから歌おうぜ~?」
「…わかった」
その後、数十曲ほど歌ったところで、ついに日付が変わった。
親には連絡しているようで、鬼のような電話はない。
「はぁ…はぁ…」
「うまいじゃん翔~」
「そ、そんなこと…」
翔は少し顔を赤らめる。
それを見た雅人が思わず翔をソファーに押し倒す。
「ふ、ふえぇっ!?」
「…」
「な、なんだよぉ…」
「あのさ…」
「…?」
翔は黙ってなんとか雅人の顔を見ようとする
「オレ、お前のこと好きだったんだよね」
「…」
翔は言われたことがよくわからないまま、ただ黙っていた。
二人とも顔を赤らめて。
「よくさ、幼馴染は恋に発展しないとか言うけどさぁ...」
一つ、間を開けて雅人が切り出す。
「どうせ明日でお別れだから言うわ。オレはお前のことが好きだ。」
また数秒間、沈黙が流れる。
翔の頭の中では、「好き」という言葉が脳の処理落ちを引き起こしていた。
雅人が翔から離れると、ふうと一声ついて、また座り直した。
翔もワンテンポ遅れて体を起こし、ただ暗い壁を見ていた。
今日はよく沈黙が流れる。
続く
=天の声=
※久しぶりの更新ですので少し長めの天の声になります。
お読みになられたくない方は次の話へどうぞっ
【お詫び】
私、のりたまご飯は、前年度中に物語を完成させるという約束を破りました。
私は罪人です。クズです。なんでもしますから許してください(なんでもするとは言っていない)
まあ、茶番はさておき、年度末は色々と忙しく...というか、インフルでほとんど埋め尽くされてました...
いやあめっちゃきつい...咳とかほんと止まらないしめっちゃ焦りましたよ
まあゆるキャン一気見したんですけどね
あっはっは
そういえば無職転生にハマったんですよ
アニメを一気見して、その後に原作も読もうと思い、某な●うサイトで一通り読みました。
現在210話ぐらいです。
作者さんの伏線の張り方というか、語彙というか、物語の進行というか...
とにかく圧倒されました。本当にすごい作品です。
そんな作品と巡り合わせてくれたスタジオバイ●ドさんに感謝っ!
長くなりすぎてもアレなので、さっさと終わりましょう。
まあ物語は4月までには終わりますよ!(フラグ)
あっはっは
ではでは
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