クロスロード

つよけん

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第一部ルート2「R2-894型」

機人6

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アサトと別れた俺は、自分の管理している養殖場へ数分のうちについた。
あたりが妙に静かで昨日天人とドンパチやった事が嘘のように思えた。
しかしそれとは裏腹に何かものすごく違和感がある…
何が違うのか…
それはすぐに理解できた。

養殖場敷地内に入った途端警報が鳴り響く。
俺がここの責任者なのに顔パスはおろか異物扱いされている。
何かの間違いかとも思ったが。

「…おいおい、なんの冗談だ。」

数体の警備ロボットがこちらに向けて銃を突きつけている。
こいつらは以前に俺の指示で動いていたロボット達だ。
やめるように指示を出しても、ピコピコっと言う音と「侵入者発見動くと打つぞ」と言う機械音声だけを言うのみだった。

しばらくその状態が続き、状況は一変する。
養殖場奥からこちらに誰かがやってきた。

「先輩ダメですよ?勝手に入ってきちゃね。」

俺は声だけで誰かが認識できた。

「久しぶりの再会なのですから、ちゃんとアポとってもらわないとこういう侵入者扱いされるんですよ?」
「R2-917型じゃないか。どうしてこんな事になっている。」

R2-917型は、俺を見下すように眉間にしわを寄せて

「決まってるじゃないですか。ここの管理してるんですよ…あっもしかして先輩はまだここの管理者ずらするんですか?あなたはもう死亡扱いされていて、この世にいない事になってるんですよ。」

けたましい笑い声が耳に届く。

「というよりも、先輩が生きている事にビックリしているんですが、どうやって生存したんですかぁ?興味深かいですね!って先輩の口癖ですよね。」

こいつなんかおかしいぞ。
昔は素直でよく俺の後をついて回って色々な事を一緒にやった仲だったのだが、今は別人のように性格が悪い。
俺は呆れた顔で質問した。

「おまえ大丈夫か?」

R2-917型は顔を真っ赤にして怒りを表現している。

「僕に指図するんじゃない!今のこの家畜場は、僕のテリトリーなんだ。最高プログラムのバベルの任命により昨日付けで僕が最高責任者として任命された。そして貴方は死亡扱いとしてこの世にいない…いないはずのおまえが何故ここにいる?」
「戦いで負傷したが、なんとか戻ってこれただけだ。」

R2-917型は、また不気味な笑いをあげて

「ふっふふっ…そうでしたか…ならばここで死んでも問題ないですよね。」

これはまずい。
次の瞬間。包囲していた警備ロボットに発砲された。
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