クロスロード

つよけん

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第一部ルート3「アリル」

天人3

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「だ、大丈夫?」

私は恐る恐る天人に話しかけた。
天人と獣人は接点がそれほどなく、機人のように同盟を結んでいるわけでも、機人と天人が敵対しているわけでもない。
いわばフラットな関係である。
むしろ接点が無さすぎて、未知数な事が逆に怖さがあった。

天人といえば翼と言うイメージがあるが、いまは大きい翼は見受けられない。

声をかけたが泣きじゃくっているだけで、返答はなかった。

「おーい!まってくれよ」

ポルテが息を切らせながら追いかけてきた。

「はぁ、はぁ…早すぎるよ。」
「そりゃあんたが運動不足なだけでしょ?」

ポルテは泣いている女の子に目を向けた。

「うわっ、同じ種族じゃないのか!アサトと同じ故人?」
「種族は違うけど、多分この子は天人よ。」

天人は私の言葉に反応を示した。
泣きじゃくってクチャクチャな顔をこちらに向けて。

「な、なんで私が天人と、判断できたの?わ、私は、翼がないんだよ!」

嬉しそうな悲しそうなクチャクチャな顔は、どこか助けを求めているようだった。

「私の名前はシエル。こっちはポルテって名前。それでなんであなたが天人わかったかと言うと、昨日の養殖場の現場に私も居たから…」

天人は素早く距離を取り、銃をもつモーションをして私に突きつけた。

「あんたは敵なの!?」

その手に握っているのは銃ではなくただの棒切れだった。
恥ずかしそうに、今度は格闘でもするかの如く構えを取った。

「敵ではないから安心して。」
「信じてられるか!あの渦中に居たのならば、敵か故人のどちらかでしょ!それに私の獲物をかっさらっていっといて、よく敵じゃないって言えるわね!」

とても興奮状態で言葉を投げつけてきた。

「それは誤解であって、私はあの時捕まって…」
「そんなの信じるものか!もうみんな敵だ!私を含めて敵だ!」

意味不明な事を言いながら、私めがけて攻撃を仕掛けようと力んだ時だった。

「…ぐふっ。」

興奮状態だったのと、急に動いた反動だろう。
大量の出血を吹きながら、その場にうつ伏せで倒れ込んだ。

「手当てしなくっちゃ!」

ポルテに助けを求めるが反論して。

「そいつ襲ってきたじゃないか!ほおって置いた方が安全だよ!」
「放置なんか出来ないよ!人命がかかってるんだから!」

ポルテを気圧させた。

「も、もう!わかったよ!」

ポルテはどうにでもなれと思っているような表情で天人を担ぐ。
そして二人で天人を秘密基地まで運んでいった。

その時に私は気づいた事がある。
背中からの出血が酷かったため見てみると、翼がもがれたような跡があった。
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