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1章
20.顔合わせ
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~冒険者ギルド~
僕達は顔合わせのために朝早くから冒険者ギルドに来ていた。
「おはようアイン君。早いね」
「おはようございますサークレッドさん。あまり眠れなくて」
「ははは、もうすぐパーティーも来ると思うから座って待っててくれるかい?」
「はい」
僕サークレッドさんに言われてギルドの中にある椅子に座って待つことにした。
しばらくして、
「お久しぶりですサークレッドさん。森で護衛するのは彼ですか?」
「そうだよ。アイン君、彼はセーリオ。Cランクパーティーのリーダーだよ」
「よろしくお願いします。アインです」
「あぁ、よろしく。パーティーメンバーの紹介もしておこうか」
セーリオさんのパーティーは全員男性で、
リーダーで職業が戦士のセーリオさん。
魔法使いのケインさん。
僧侶のプレテさん。
斥候のラドロさんの4人だ。
戦闘での役割が分担されていて、ほとんどのパーティーが似たような構成になる。
「さて、それじゃあ今日は顔合わせだし、私は仕事があるから奥にいるよ。何かあったら呼んでね」
「わかりました」
「ありがとうございます、サークレッドさん」
そう言ってサークレッドさんは受付のほうに戻って行った。
「さて、改めて自己紹介をしよう。俺がこのパーティーのリーダーをしているセーリオだ。従魔のことは聞いているから問題ない。よろしく頼む」
「僕がケインだよ。基本的には遠距離から魔法で攻撃するから、よろしくね!」
「私がプレテです。回復は任せてくださいね。よろしくお願いします」
「・・・ラドロ、よろしく」
「みなさん、よろしくお願いします!あ、従魔のことも紹介したいので外に行きたいんですけどいいですか?」
「そうだな。じゃあ草原にでも行くか」
セーリオさん以外の3人も問題ないのか同意したため、僕達は草原に向かうことにした。
~草原~
草原に来た僕はグロウとラルゴを召喚してセーリオさん達に紹介していた。
「ジュエルスライムを見たのは久々だな、それにワームか。この依頼が終わったらランクDになれるかもしれないな」
「そうなんですか?」
「テイマーについては詳しくないが、大体の場合はそのランクの魔物を倒せるかどうかっていうのが影響するらしいからな」
セーリオさんのパーティーは普段、別の街で活動しているが、今回サークレッドさんに頼まれたため、《イール》に戻ってきたらしい。
僕が知らないことを多く知っているため、色々なことを聞かせてもらった。
その中であの人のことも聞いてみた。
「ふむ、ウルフ種・竜種・地上でも活動できる水棲の魔物を連れたテイマーか。今まで多くのテイマーを見てきたが、そもそも竜種を連れたテイマーを見たことがないな」
「弱い竜種ならテイムした人が結構いるらしいけどね」
「そうですか・・・」
「うーん、出会ったのがかなり前なら引退している可能性もありますね。一度サークレッドさんに確認してもらうのがいいかもしれません」
僕が気を落としたのに気づいたのかプレテさんがそんなことを言ってきた。
「・・・現役で活動していたら目立ちすぎる。テイマーの中には自由に動く人も多い」
ラドロさんも既に冒険者ではないという意見のようだ。
冒険者や生産者の引退には2つのパターンがある。
1つは病気や怪我でそれぞれの活動を続けられなくなる場合。
もう1つは自分の意思で引退することだ。
前者の場合、ギルドから以後の生活費が支払われることに加え、活動できるようになったらいつでも復帰することができる。
後者は依頼などを受けることが出来なくなるため自活することになるが、それぞれのギルドで売買は可能なため収入を得ることは出来る。ギルドからの要請があった場合のみ復帰が可能。
「引退ですか・・・だとしたらどこにいるか分からないですね・・・」
「いや、そうでもない。テイマーなら最終的に向かう場所は限られるからな」
「・・・"秘境"か、"立ち入り禁止区域"」
「え!?」
この世界に数多くあるそれらは、人が行くことが出来る地形ではなかったり、危険な魔物が多く生息しているため向かうことを禁止している場所のことを指す。
「いくら立ち入り禁止とは言っても、別に何か罰則があるってわけじゃない。だからこそテイマーとして成功した冒険者はそういった場所を目指すんだ。まぁ帰ってきた奴らの話はあまり聞かないが・・・」
「たまにいるんだよね。Aランクの魔物をテイムしてるテイマー。そういうのは立ち入り禁止区域とかでテイムしたっていう噂があるよ」
「そうなんですね・・・宿に戻ったら調べてみます」
顔合わせも終わったので僕達は街に戻ることにした。
~冒険者ギルド~
僕達はサークレッドさんに会いに来ていた。
「引退した冒険者か・・・確かに調べてなかったね。明日までに調べておくよ。テイマーならそんなに多くないからね」
「ありがとうございます。お願いします」
「それじゃ俺たちはこれで。アイン、また依頼の時に会おう」
「はい!色々とありがとうございました」
セーリオさん達はギルドを出ていった。
「アイン君はどうするんだい?」
「宿に戻って秘境のことについて調べてみようと思います」
「ギルドで買った魔物図鑑だと秘境のことはほとんど書いてないから、本屋でちゃんとした図鑑を買ったほうが詳しくわかると思うよ」
「わかりました。ありがとうございます」
僕はお礼を言って冒険者ギルドを出た。
~宿屋~
本屋で魔物図鑑を買った僕は宿屋に戻ってきていた。ライム、ルゥ、ウォルフの三体はいつも通り休んでいる。
「ちゃんとした図鑑ってこんな感じなんだ・・・測定不能の魔物も何体か載ってるんだな」
魔物も見たかったが、僕は秘境の項目を見ることにした。
秘境・・・人がほとんど踏み入ったことがない地域の総称。どのような魔物が生息しているかなど不明な点は多いが、過去の文献を見るとBランク以上の魔物が多く生息していると思われる。
また、未発見の種も多くいると考えられており、調査に向かう際は、多くの冒険者を必要とする可能性がある。ーーー魔物図鑑より引用
「過去の文献っていうのは・・・調査に向かった冒険者のランクと人数かな?これで魔物のランクを判別してるのかぁ」
参考にした文献には過去の調査に向かった冒険者のランクが載っていた。
「秘境が1番多く存在しているのは・・・"グランデ大陸"か・・・」
僕達が今いる大陸は"ヴェスト大陸"と呼ばれていて、世界で最も大きい大陸である"グランデ大陸"の西に位置しているらしい。
"グランデ大陸"は秘境の他にも特殊な環境や珍しい魔物が存在しており、他の大陸から多くの冒険者や生産者が集まる。
「新しい大陸・・・行ってみたいな。東に港街があるから・・・一度父さんと母さんに会ってからになるかな?」
僕はこの依頼が終わった後、新しい大陸に向かうことに決めて、今日は休むことにした。
僕達は顔合わせのために朝早くから冒険者ギルドに来ていた。
「おはようアイン君。早いね」
「おはようございますサークレッドさん。あまり眠れなくて」
「ははは、もうすぐパーティーも来ると思うから座って待っててくれるかい?」
「はい」
僕サークレッドさんに言われてギルドの中にある椅子に座って待つことにした。
しばらくして、
「お久しぶりですサークレッドさん。森で護衛するのは彼ですか?」
「そうだよ。アイン君、彼はセーリオ。Cランクパーティーのリーダーだよ」
「よろしくお願いします。アインです」
「あぁ、よろしく。パーティーメンバーの紹介もしておこうか」
セーリオさんのパーティーは全員男性で、
リーダーで職業が戦士のセーリオさん。
魔法使いのケインさん。
僧侶のプレテさん。
斥候のラドロさんの4人だ。
戦闘での役割が分担されていて、ほとんどのパーティーが似たような構成になる。
「さて、それじゃあ今日は顔合わせだし、私は仕事があるから奥にいるよ。何かあったら呼んでね」
「わかりました」
「ありがとうございます、サークレッドさん」
そう言ってサークレッドさんは受付のほうに戻って行った。
「さて、改めて自己紹介をしよう。俺がこのパーティーのリーダーをしているセーリオだ。従魔のことは聞いているから問題ない。よろしく頼む」
「僕がケインだよ。基本的には遠距離から魔法で攻撃するから、よろしくね!」
「私がプレテです。回復は任せてくださいね。よろしくお願いします」
「・・・ラドロ、よろしく」
「みなさん、よろしくお願いします!あ、従魔のことも紹介したいので外に行きたいんですけどいいですか?」
「そうだな。じゃあ草原にでも行くか」
セーリオさん以外の3人も問題ないのか同意したため、僕達は草原に向かうことにした。
~草原~
草原に来た僕はグロウとラルゴを召喚してセーリオさん達に紹介していた。
「ジュエルスライムを見たのは久々だな、それにワームか。この依頼が終わったらランクDになれるかもしれないな」
「そうなんですか?」
「テイマーについては詳しくないが、大体の場合はそのランクの魔物を倒せるかどうかっていうのが影響するらしいからな」
セーリオさんのパーティーは普段、別の街で活動しているが、今回サークレッドさんに頼まれたため、《イール》に戻ってきたらしい。
僕が知らないことを多く知っているため、色々なことを聞かせてもらった。
その中であの人のことも聞いてみた。
「ふむ、ウルフ種・竜種・地上でも活動できる水棲の魔物を連れたテイマーか。今まで多くのテイマーを見てきたが、そもそも竜種を連れたテイマーを見たことがないな」
「弱い竜種ならテイムした人が結構いるらしいけどね」
「そうですか・・・」
「うーん、出会ったのがかなり前なら引退している可能性もありますね。一度サークレッドさんに確認してもらうのがいいかもしれません」
僕が気を落としたのに気づいたのかプレテさんがそんなことを言ってきた。
「・・・現役で活動していたら目立ちすぎる。テイマーの中には自由に動く人も多い」
ラドロさんも既に冒険者ではないという意見のようだ。
冒険者や生産者の引退には2つのパターンがある。
1つは病気や怪我でそれぞれの活動を続けられなくなる場合。
もう1つは自分の意思で引退することだ。
前者の場合、ギルドから以後の生活費が支払われることに加え、活動できるようになったらいつでも復帰することができる。
後者は依頼などを受けることが出来なくなるため自活することになるが、それぞれのギルドで売買は可能なため収入を得ることは出来る。ギルドからの要請があった場合のみ復帰が可能。
「引退ですか・・・だとしたらどこにいるか分からないですね・・・」
「いや、そうでもない。テイマーなら最終的に向かう場所は限られるからな」
「・・・"秘境"か、"立ち入り禁止区域"」
「え!?」
この世界に数多くあるそれらは、人が行くことが出来る地形ではなかったり、危険な魔物が多く生息しているため向かうことを禁止している場所のことを指す。
「いくら立ち入り禁止とは言っても、別に何か罰則があるってわけじゃない。だからこそテイマーとして成功した冒険者はそういった場所を目指すんだ。まぁ帰ってきた奴らの話はあまり聞かないが・・・」
「たまにいるんだよね。Aランクの魔物をテイムしてるテイマー。そういうのは立ち入り禁止区域とかでテイムしたっていう噂があるよ」
「そうなんですね・・・宿に戻ったら調べてみます」
顔合わせも終わったので僕達は街に戻ることにした。
~冒険者ギルド~
僕達はサークレッドさんに会いに来ていた。
「引退した冒険者か・・・確かに調べてなかったね。明日までに調べておくよ。テイマーならそんなに多くないからね」
「ありがとうございます。お願いします」
「それじゃ俺たちはこれで。アイン、また依頼の時に会おう」
「はい!色々とありがとうございました」
セーリオさん達はギルドを出ていった。
「アイン君はどうするんだい?」
「宿に戻って秘境のことについて調べてみようと思います」
「ギルドで買った魔物図鑑だと秘境のことはほとんど書いてないから、本屋でちゃんとした図鑑を買ったほうが詳しくわかると思うよ」
「わかりました。ありがとうございます」
僕はお礼を言って冒険者ギルドを出た。
~宿屋~
本屋で魔物図鑑を買った僕は宿屋に戻ってきていた。ライム、ルゥ、ウォルフの三体はいつも通り休んでいる。
「ちゃんとした図鑑ってこんな感じなんだ・・・測定不能の魔物も何体か載ってるんだな」
魔物も見たかったが、僕は秘境の項目を見ることにした。
秘境・・・人がほとんど踏み入ったことがない地域の総称。どのような魔物が生息しているかなど不明な点は多いが、過去の文献を見るとBランク以上の魔物が多く生息していると思われる。
また、未発見の種も多くいると考えられており、調査に向かう際は、多くの冒険者を必要とする可能性がある。ーーー魔物図鑑より引用
「過去の文献っていうのは・・・調査に向かった冒険者のランクと人数かな?これで魔物のランクを判別してるのかぁ」
参考にした文献には過去の調査に向かった冒険者のランクが載っていた。
「秘境が1番多く存在しているのは・・・"グランデ大陸"か・・・」
僕達が今いる大陸は"ヴェスト大陸"と呼ばれていて、世界で最も大きい大陸である"グランデ大陸"の西に位置しているらしい。
"グランデ大陸"は秘境の他にも特殊な環境や珍しい魔物が存在しており、他の大陸から多くの冒険者や生産者が集まる。
「新しい大陸・・・行ってみたいな。東に港街があるから・・・一度父さんと母さんに会ってからになるかな?」
僕はこの依頼が終わった後、新しい大陸に向かうことに決めて、今日は休むことにした。
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