執事長は幼馴染の料理見習いを溺愛してる

甘塩ます☆

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 ルビーはそれから良くユキを茶会に呼んだ。
 ユキはこれと言って話す事も無いので、ルビーや周りの話しをただ聞くだけの空気である。
 それはそれで、ユキは楽しかった。
 
「最近、乾燥が酷くて困ります」
「私は、こちらを良く使いますわ」
「まぁ、希少なハチから作られる高級ハチミツから出来ているんですね」

 そう、ルビーは友だちに高級ハチミツが原料の保湿クリームを見せている。
 
「ユキさんは何を使ってるんですか?」

 そう、たまに話題をルビーは振ってくれた。

「米の研ぎ汁です」
「まぁ……」

 とっても驚いていた。
 よく効くと思うので、ユキとしはオススメである。 
 高級ハチミツは食べた方が良いと思う。

「そうそう、今度我が家で夜会を開催しますの。皆様来て下さいますよね」

 ルビーは自宅が催すパーティに全員を誘う。

「勿論、ユキ様も来て下さいね。紹介したい方がおりますの」
「は、はい。解りました」

 せっかく誘ってくれたのに断る訳にも行かず、勢いで頷くユキだ。
 

「ユキ、時間ですよ」

 ユキを迎えに来たのはラルである。
 毎回、ルイとラルが交互に迎えに来るのだが、今日はラルだった。

「ラル様、タイが曲がってますよ」
  
 ユキより先にルビーがラルの側に行く。
 とくに曲がってはいなかったが、直しているルビー。
 前回もハンカチが、とか、髪型が、とか、気にかけてラルの装いを直していた。
 ルビー様は几帳面な方なのだなと、ユキは思う。

「有難うございますルビー様。では、失礼します。早く来なさいユキ」

 ラルはユキの手を引くと、その場を離れた。


「ちょっと、痛いです」

 そんなに強く引かなくて良いだろう。
 痛がるユキに、ラルはハッとして手を緩める。

「すみません。あの女の人、よくわからなくて怖いんですよ」

 馬車まで来たラルは溜息を吐く。

 実際、ラルの服装は一切乱れていないと言うのに難癖をつけて触れてくるルビーの事は良く解らないし、気持ちが悪いと感じていた。
 しかし、大聖女であるルビーの手を無下に振りからう訳にもいかず、毎回困惑しているラルだ。

「細かい所が気になる方なのではないですか? そんなに怖いなら別の人を迎えに寄越して下さい」

 わざわざルイやラルが迎えに来ずとも、普通の使用人を寄越せば良いだけなのに。

「そういう訳にはいきません」
「何で?」
「何ででもです」
「は?」

 たまにラルは変な所で意固地になる。
 ユキにはさっぱりであった。
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