25 / 27
25話
しおりを挟む
あまりの辛さにポロポロと泣き出したリリー。
「泣いてくれる程喜んでくれるなんて。嬉しいよ」
そうレオンは勘違いし、周囲も同じ勘違いをする。
「皇子様、リリー様おめでとうございます」
「素敵です!!」
「お幸せになってください!」
等と祝福の声が上が、パチパチと拍手までされてしまう。
リリーはそれどころでは無い。
それどころでは無いのはマリナもである。
何よ、どういう事なの? おかしいじゃない。
ちゃんと悪役令嬢を断罪する様な証拠も集めた。
皇子と上手にダンスだって踊った。
なのに何でなの?
何で私じゃなくて悪役令嬢なのよ!!
ヒロインは私なのに。
そうマリナはキリキリと歯を食いしばる。
「何なのよこれは!!!!」
そう声を荒げ、近くあったグラスを取って叩き割ると、大きい破片を手にし、リリーを睨む。
「キャーー」
と、悲鳴上がった。
「アンタなんかが居るからストーリーがおかしくなったのよ。私がヒロインなの!! なのにアンタのせいで!!!!」
激情したマリナが硝子の破片でリリー襲った。
「リリー!!」
「リリーちゃん!!」
リリーを庇う様に抱きしめるレオンと、もう一つ声が、ピアノを奏でいたサラスが、飛び出して来たのだ。
ピアノのからかここまで瞬時に来れる距離では無いのに。
何がおこったのか解らなかった。
「っ……」
倒れるサラスがスローモーションの様であった。
「サラス様!!」
リリーはサラスに駆け寄ろうしたが、レオンに抱きしめられていて近づけない。
「リリー、まだ危ないから!」
「サラス様が! サラス様!!」
「落ち着いてリリー。そこの女を早く縛り上げて投獄しろ、サラスは医務室へ!!」
気が動転しているリリーを抱きしめながらレオンは近くの者に指示を出した。
「何よ! 離して!! 悪いのはあの女よ!! あの女を捕まえてよ!!」
暴れるマリナは何人かで取り押さえ、連れて行かれ、サラスは医務室に運ばれる。
リリーも、レオンに抱きかかえられながら医務室に連れて行かれるのであった。
あまりの出来事に、気を失い倒れてしまったのである。
「泣いてくれる程喜んでくれるなんて。嬉しいよ」
そうレオンは勘違いし、周囲も同じ勘違いをする。
「皇子様、リリー様おめでとうございます」
「素敵です!!」
「お幸せになってください!」
等と祝福の声が上が、パチパチと拍手までされてしまう。
リリーはそれどころでは無い。
それどころでは無いのはマリナもである。
何よ、どういう事なの? おかしいじゃない。
ちゃんと悪役令嬢を断罪する様な証拠も集めた。
皇子と上手にダンスだって踊った。
なのに何でなの?
何で私じゃなくて悪役令嬢なのよ!!
ヒロインは私なのに。
そうマリナはキリキリと歯を食いしばる。
「何なのよこれは!!!!」
そう声を荒げ、近くあったグラスを取って叩き割ると、大きい破片を手にし、リリーを睨む。
「キャーー」
と、悲鳴上がった。
「アンタなんかが居るからストーリーがおかしくなったのよ。私がヒロインなの!! なのにアンタのせいで!!!!」
激情したマリナが硝子の破片でリリー襲った。
「リリー!!」
「リリーちゃん!!」
リリーを庇う様に抱きしめるレオンと、もう一つ声が、ピアノを奏でいたサラスが、飛び出して来たのだ。
ピアノのからかここまで瞬時に来れる距離では無いのに。
何がおこったのか解らなかった。
「っ……」
倒れるサラスがスローモーションの様であった。
「サラス様!!」
リリーはサラスに駆け寄ろうしたが、レオンに抱きしめられていて近づけない。
「リリー、まだ危ないから!」
「サラス様が! サラス様!!」
「落ち着いてリリー。そこの女を早く縛り上げて投獄しろ、サラスは医務室へ!!」
気が動転しているリリーを抱きしめながらレオンは近くの者に指示を出した。
「何よ! 離して!! 悪いのはあの女よ!! あの女を捕まえてよ!!」
暴れるマリナは何人かで取り押さえ、連れて行かれ、サラスは医務室に運ばれる。
リリーも、レオンに抱きかかえられながら医務室に連れて行かれるのであった。
あまりの出来事に、気を失い倒れてしまったのである。
0
あなたにおすすめの小説
『有能すぎる王太子秘書官、馬鹿がいいと言われ婚約破棄されましたが、国を賢者にして去ります』
しおしお
恋愛
王太子の秘書官として、陰で国政を支えてきたアヴェンタドール。
どれほど杜撰な政策案でも整え、形にし、成果へ導いてきたのは彼女だった。
しかし王太子エリシオンは、その功績に気づくことなく、
「女は馬鹿なくらいがいい」
という傲慢な理由で婚約破棄を言い渡す。
出しゃばりすぎる女は、妃に相応しくない――
そう断じられ、王宮から追い出された彼女を待っていたのは、
さらに危険な第二王子の婚約話と、国家を揺るがす陰謀だった。
王太子は無能さを露呈し、
第二王子は野心のために手段を選ばない。
そして隣国と帝国の影が、静かに国を包囲していく。
ならば――
関わらないために、関わるしかない。
アヴェンタドールは王国を救うため、
政治の最前線に立つことを選ぶ。
だがそれは、権力を欲したからではない。
国を“賢く”して、
自分がいなくても回るようにするため。
有能すぎたがゆえに切り捨てられた一人の女性が、
ざまぁの先で選んだのは、復讐でも栄光でもない、
静かな勝利だった。
---
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
仕事で疲れて会えないと、恋人に距離を置かれましたが、彼の上司に溺愛されているので幸せです!
ぽんちゃん
恋愛
――仕事で疲れて会えない。
十年付き合ってきた恋人を支えてきたけど、いつも後回しにされる日々。
記念日すら仕事を優先する彼に、十分だけでいいから会いたいとお願いすると、『距離を置こう』と言われてしまう。
そして、思い出の高級レストランで、予約した席に座る恋人が、他の女性と食事をしているところを目撃してしまい――!?
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
『二流』と言われて婚約破棄されたので、ざまぁしてやります!
志熊みゅう
恋愛
「どうして君は何をやらせても『二流』なんだ!」
皇太子レイモン殿下に、公衆の面前で婚約破棄された侯爵令嬢ソフィ。皇妃の命で地味な装いに徹し、妃教育にすべてを捧げた五年間は、あっさり否定された。それでも、ソフィはくじけない。婚約破棄をきっかけに、学生生活を楽しむと決めた彼女は、一気にイメチェン、大好きだったヴァイオリンを再開し、成績も急上昇!気づけばファンクラブまでできて、学生たちの注目の的に。
そして、音楽を通して親しくなった隣国の留学生・ジョルジュの正体は、なんと……?
『二流』と蔑まれた令嬢が、“恋”と“努力”で見返す爽快逆転ストーリー!
お掃除侍女ですが、婚約破棄されたので辺境で「浄化」スキルを極めたら、氷の騎士様が「綺麗すぎて目が離せない」と溺愛してきます
咲月ねむと
恋愛
王宮で侍女として働く私、アリシアは、前世の記憶を持つ転生者。清掃員だった前世の知識を活かし、お掃除に情熱を燃やす日々を送っていた。その情熱はいつしか「浄化」というユニークスキルにまで開花!…したことに本人は全く気づいていない。
そんなある日、婚約者である第二王子から「お前の周りだけ綺麗すぎて不気味だ!俺の完璧な美貌が霞む!」という理不尽な理由で婚約破棄され、瘴気が漂うという辺境の地へ追放されてしまう。
しかし、アリシアはへこたれない。「これで思う存分お掃除ができる!」と目を輝かせ、意気揚々と辺境へ。そこで出会ったのは、「氷の騎士」と恐れられるほど冷徹で、実は極度の綺麗好きである辺境伯カイだった。
アリシアがただただ夢中で掃除をすると、瘴気に汚染された土地は浄化され、作物も豊かに実り始める。呪われた森は聖域に変わり、魔物さえも彼女に懐いてしまう。本人はただ掃除をしているだけなのに、周囲からは「伝説の浄化の聖女様」と崇められていく。
一方、カイはアリシアの完璧な仕事ぶり(浄化スキル)に心酔。「君の磨き上げた床は宝石よりも美しい。君こそ私の女神だ」と、猛烈なアタックを開始。アリシアは「お掃除道具をたくさんくれるなんて、なんて良いご主人様!」と、これまた盛大に勘違い。
これは、お掃除大好き侍女が、無自覚な浄化スキルで辺境をピカピカに改革し、綺麗好きなハイスペックヒーローに溺愛される、勘違いから始まる心温まる異世界ラブコメディ。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる