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目を覚ました伊織は妙にスッキリしていた。
憑き物が取れた感じだ。
心が爽やかな気がする。
「おはよう。気分はどうだ?」
「団長?」
声をかけられ側を見ると、同じベッドに巴も寝ている。
ビックリして飛び起きる伊織。
「また団長に戻ってるな」
苦笑する巴。
「ここは何処ですか! 何で団長がここに!? 何で俺は服を着てないんですか!?」
見目麗しい人は優雅に起き上がる。
「何で団長も服着てないんですか!!??」
更にビックリして素頓狂な声を上げてしまう伊織だ。
「ここは僕の家の僕のベッドだ。僕が寝ているのは当たり前だろ。僕は服は脱いで寝るんだ君もそうなんじゃないか?」
巴は熱で汗をかいていた伊織の体をタオルで拭くために服は脱がせたが、ちゃんとネグリジェを着せた。
肌触りが悪かったのか、熱かったのか、たまたま脱げたのかは知らない。
「ほら、ここに有る」
シーツの中に脱げているネグリジェをみつけて引っ張り出した。
「す、すみません……」
伊織は恥ずかしそうに頬を赤らめ、謝る。
「夫婦が1つのベッドで裸で寝る事に何の疑問も本来は無い筈だ」
巴は伊織の頬に触れた。
「おはようと、キスが先だろ?」
そう、いたずらっ子ぽく笑うのだ。
「おはようございます」
「キスは?」
「し、失礼します……」
どうして良いか解らない様子で視線を泳がせる伊織だが、上司命令だからという雰囲気で巴の頬にぎこちなくキスをする。
そういう堅物すぎる所も本当に可愛いと思うが、恋人同士になれたと思ったのは、どうやら巴だけだったらしい。
「もしかして、昨夜の事は何も覚えていないのか?」
「昨夜、何かありましたか!? すみません。頭が痛くてそれ以外の事は何も……」
「解った。何度でも言う」
何度伊織が記憶が無いと言おうと、僕は何度でも君に愛を伝えるさ。
「僕は君を本当に愛してあるんだ。君のアナルはとても濡れていて魅惑的だった。僕はつい中指を根本まで押し込んでしまったよ。柔らかくて温かくて、まるで僕を誘っている様に中がうねっていて、とっも可愛らしかった」
「もう、やめて下さい!!!」
昨夜の事を話して聞かせていたら、伊織は涙目になってしまった。
「なんで俺のアナルに中指を入れたんですか!」
「座薬を入れなければならなかったんだ」
「だから座薬を入れれば良いでしょう! なんで指を入れるんですか!!」
「入っちゃったんだよ。君が魅惑的に僕の指を導いたと言っても過言ではないよ」
「過言です!!!」
顔を真っ赤にして怒鳴る伊織。
普段、寡黙な彼がこなに声を荒らげて恥ずかしがるのは可愛らしい。
ずっと見ていたい。
「そんな事より仕事に行かないと……」
伊織は時計を確認して驚いた。
大遅刻じゃないか!!
「今日は休みにした」
「何、そんな急に休みにとかしてるんですか!」
職権乱用しすぎである。
「まとまった休みを取れと上が煩かったんだ。君の休みも一緒に入れといた」
「どうしてそうやって何でも勝手にやっちゃって!」
伊織は全然何も聞いてなかった。
報連相をして欲しい。
本当に何度も言っているのに!
「一週間休みだ。のんびりと愛を深めよう。先ずは僕を名前で呼んでくれ僕のミントちゃん」
「誰がミントちゃんですか。伊織ですよ」
名前まで忘れちゃったんですか!?
どうりで今朝から別人の様におかしい。
「発情した君はとても香しいミントだったんだ」
「発情した香りがミントとか有るんですか?」
「君が放っていた」
「たまたまじゃないですか? ミントは薬草として使いますから」
ミントは胃のムカつきを抑えてくれたり、口臭を綺麗にしてくれたり、ストレス軽減にも使えるし、結構重宝する薬草である。
虫除けにもなるし。
伊織もよく使っている。
「そして僕は君のミントの香りで興奮した」
「俺の巴さんイメージがズタボロなんですけど今」
巴さんてこんな感じだったっけ? と、伊織はちょっとドン引きである。
急に本当に別人だ。
今までとは別の意味で怖い。
「取り敢えず朝ご飯にしようミントちゃん」
「ミントちゃんやめて下さい。変態さんって呼びますよ」
「やめろよ興奮するだろう」
「あぁ、本当に変態さんでした」
いつの間にか美人で高嶺の花である憧れの人が変態さんになってしまった。
ショックを禁じ得ない伊織である。
伊織は頭を抱えつつ、巴とキッチンに向かうのだった。
手際の良い伊織と巴は、何も話さなくても相手が何をどうしたいかが割と解る。
流れるように分担して朝食を作る二人。
出来上がったのは美味しそうなサラダとハムエッグ、そしてサンドイッチだ。
「食事を終えたらデートに行こう!」
「外は雨降りですけどね」
朝食を食べつつ、巴は楽しいにデートプランを伊織に話すのだった。
憑き物が取れた感じだ。
心が爽やかな気がする。
「おはよう。気分はどうだ?」
「団長?」
声をかけられ側を見ると、同じベッドに巴も寝ている。
ビックリして飛び起きる伊織。
「また団長に戻ってるな」
苦笑する巴。
「ここは何処ですか! 何で団長がここに!? 何で俺は服を着てないんですか!?」
見目麗しい人は優雅に起き上がる。
「何で団長も服着てないんですか!!??」
更にビックリして素頓狂な声を上げてしまう伊織だ。
「ここは僕の家の僕のベッドだ。僕が寝ているのは当たり前だろ。僕は服は脱いで寝るんだ君もそうなんじゃないか?」
巴は熱で汗をかいていた伊織の体をタオルで拭くために服は脱がせたが、ちゃんとネグリジェを着せた。
肌触りが悪かったのか、熱かったのか、たまたま脱げたのかは知らない。
「ほら、ここに有る」
シーツの中に脱げているネグリジェをみつけて引っ張り出した。
「す、すみません……」
伊織は恥ずかしそうに頬を赤らめ、謝る。
「夫婦が1つのベッドで裸で寝る事に何の疑問も本来は無い筈だ」
巴は伊織の頬に触れた。
「おはようと、キスが先だろ?」
そう、いたずらっ子ぽく笑うのだ。
「おはようございます」
「キスは?」
「し、失礼します……」
どうして良いか解らない様子で視線を泳がせる伊織だが、上司命令だからという雰囲気で巴の頬にぎこちなくキスをする。
そういう堅物すぎる所も本当に可愛いと思うが、恋人同士になれたと思ったのは、どうやら巴だけだったらしい。
「もしかして、昨夜の事は何も覚えていないのか?」
「昨夜、何かありましたか!? すみません。頭が痛くてそれ以外の事は何も……」
「解った。何度でも言う」
何度伊織が記憶が無いと言おうと、僕は何度でも君に愛を伝えるさ。
「僕は君を本当に愛してあるんだ。君のアナルはとても濡れていて魅惑的だった。僕はつい中指を根本まで押し込んでしまったよ。柔らかくて温かくて、まるで僕を誘っている様に中がうねっていて、とっも可愛らしかった」
「もう、やめて下さい!!!」
昨夜の事を話して聞かせていたら、伊織は涙目になってしまった。
「なんで俺のアナルに中指を入れたんですか!」
「座薬を入れなければならなかったんだ」
「だから座薬を入れれば良いでしょう! なんで指を入れるんですか!!」
「入っちゃったんだよ。君が魅惑的に僕の指を導いたと言っても過言ではないよ」
「過言です!!!」
顔を真っ赤にして怒鳴る伊織。
普段、寡黙な彼がこなに声を荒らげて恥ずかしがるのは可愛らしい。
ずっと見ていたい。
「そんな事より仕事に行かないと……」
伊織は時計を確認して驚いた。
大遅刻じゃないか!!
「今日は休みにした」
「何、そんな急に休みにとかしてるんですか!」
職権乱用しすぎである。
「まとまった休みを取れと上が煩かったんだ。君の休みも一緒に入れといた」
「どうしてそうやって何でも勝手にやっちゃって!」
伊織は全然何も聞いてなかった。
報連相をして欲しい。
本当に何度も言っているのに!
「一週間休みだ。のんびりと愛を深めよう。先ずは僕を名前で呼んでくれ僕のミントちゃん」
「誰がミントちゃんですか。伊織ですよ」
名前まで忘れちゃったんですか!?
どうりで今朝から別人の様におかしい。
「発情した君はとても香しいミントだったんだ」
「発情した香りがミントとか有るんですか?」
「君が放っていた」
「たまたまじゃないですか? ミントは薬草として使いますから」
ミントは胃のムカつきを抑えてくれたり、口臭を綺麗にしてくれたり、ストレス軽減にも使えるし、結構重宝する薬草である。
虫除けにもなるし。
伊織もよく使っている。
「そして僕は君のミントの香りで興奮した」
「俺の巴さんイメージがズタボロなんですけど今」
巴さんてこんな感じだったっけ? と、伊織はちょっとドン引きである。
急に本当に別人だ。
今までとは別の意味で怖い。
「取り敢えず朝ご飯にしようミントちゃん」
「ミントちゃんやめて下さい。変態さんって呼びますよ」
「やめろよ興奮するだろう」
「あぁ、本当に変態さんでした」
いつの間にか美人で高嶺の花である憧れの人が変態さんになってしまった。
ショックを禁じ得ない伊織である。
伊織は頭を抱えつつ、巴とキッチンに向かうのだった。
手際の良い伊織と巴は、何も話さなくても相手が何をどうしたいかが割と解る。
流れるように分担して朝食を作る二人。
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