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「い・け・な・いルージュマジック」 忌野清志郎、坂本龍一

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<タイトル>

い・け・な・いルージュマジック

<収録アルバム>

ベストヒット清志郎

<アーティスト>

忌野清志郎

坂本龍一

<解説>

「君がいなけりゃ夜は暗い」

 最初の歌詞でノックアウトされました。

 たったワンフレーズでひとりの人間を絶望の底から救い出すとは、表現の力とはすさまじいものです。

 忌野清志郎さんと坂本龍一さんがコラボした作品ですが、実質的にこの曲が清志郎さんのソロデビューシングルだということです。

 かけた瞬間、その不安定な調性から、「いったい何が起こったんだ」とビックリします。

 特有のコード進行、そしてBメロから始まるところにトリックがあるのかもしれません。

 のっけから教授のマジックにハマってしまうことうけあいです。

 歌詞はいちいち納得させられるものばかりで、わたしが生まれた年代にこんな未来予知のような怪物ナンバーが生み出されていたのかと思うと、戦慄すら覚えます。

 人間の営みなど、時代が変わっても本質はたいして変わらないのかもしれませんね。

 とにもかくにも、現在ヘビロテ中であり、聴くたびに号泣してしまいます。

 この世から去ってしまっても、のちの人を救い続ける。

 これが表現の力なのですね。

 清志郎さん、ありがとう!
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