異世界隠密冒険記

リュース

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第一部「六色の瞳と魔の支配者」編

VSヘキサアイズ3

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 クロトとカリスはヘキサアイズと戦っていた。


 クロトは戦闘開始前、アーティファクトを発動。

 名称、時の羅針盤。

 指定範囲の時間の経過を、約百分の一にする。

 天使の迷宮で手に入れた物で、使用制限回数は五回。


 これにより、時間制限のある効果を長続きさせることが出来る。

 神界突破の効果時間はスキルレベル1につき三十分。

 それが十倍になり、三百分。

 すなわち、体感で、五時間は発動可能。


 光輪と闇輪の効果も、同じくらい。

 元々十五分程しかもたなかったが、グレンに大至急、強化してもらったのだ。

 使用素材は、赤結晶と緑結晶を中心に色々。




 そして現在、戦闘開始から二時間が経過している。


「黒天神八奏連閃・龍絶!」

「「二重合成魔法・天地邂逅!」」

「魔王神剣・滅亡!」

「&%$%#!#$%#$%”$%!?」


 たった今、ヘキサアイズが吹っ飛ばされた。


 ここまでの戦い方は、前衛がクロトとカリス、分身一体で、後衛が分身二体。


 後衛は、用意してきた合成魔法陣を湯水のように使用。

 複製した大量の模倣の鏡にコピーした、天魔神法術の地落世界。

 それと自前の天神法術による天落世界。

 この二つを合成し、天地邂逅を発動。

 ヘキサアイズの行動阻害に専念。


 前衛は、連携しながら戦っていく。

 カリスとクロトは、不思議と息が合った。



 そして、ヘキサアイズが吹っ飛ばされた方向には、クロトがもう一人。

 発動を待機させていた剣技を叩きつける。


「黒天神十六夜連閃・龍絶!」


 クロトは永久機関による無限のエネルギーを込めている。

 これが、能力値の差を埋めた秘密。

 圧倒的過ぎるエネルギーは、力の差を埋めて余りある。


 ゲイザーすら一撃で塵にする攻撃は、敵に確かなダメージを与えた。

 隠密していたクロトに全く気づけなかったヘキサアイズは、再び吹き飛ぶ。


「魔王神剣・破滅!」

「「天地邂逅!」」


 天地邂逅で行動を封じられたヘキサアイズに、カリスの剣技が放たれる。

 ヘキサアイズは六本に束ねられた巨大な触手で迎撃。


「「黒天神三華閃・龍絶!」」


 再隠密していたクロトと分身が間に割り込み、触手を弾き飛ばした。

 カリスの剣技はヘキサアイズの瞳に直撃し、ダメージを与えた。


 見ての通り、神を相手にしながら、クロトたちが優勢。

 ダメージを与え続けている。

 しかし、敵のHPは膨大。

 約一千万のHPからすれば、中くらいのダメージでしかない。


 現在までに、半減させることには成功したが、制限時間はあと三分の一。

 そろそろ、リスクを冒して戦う必要がありそうだ。


「カリス、分かってるよね?」

「ああ、理解している。」

「「「流石カリス。理解が速いね!」」」

「やめろ!同時に話すと気色悪い!」


 叫びながらも、行動に移るカリス。


「魔王神剣・絶望!」


 カリスが地面に剣を刺して、技を発動。

 浮遊するヘキサアイズの下方から、亡者の手のようなものが伸びてくる。


 これは、直接間接を問わず、カリスが殺してきた者の手。

 殺してきた者が多いほど威力の増す、罪深い技。

 大量の手は、ヘキサアイズを雁字搦めにする。

 発動中、カリスは動けなくなるが、それを差し引いても十分な効果。


「「二重合成魔法・天地邂逅!」」


 更に、逃れようとするヘキサアイズの行動を封じる。


 そしてクロトは、神の瞳の効果を発動。

 敵の触手の中で、一番弱い部分を調べた。


 向かって右から二番目が一番与しやすいと判断。

 神の瞳のもう一つの効果を発動。


「「神瞳加速ゴッドアイ・アクセラレーション!」」


 クロトの周囲の動きが、ゆっくりになった。

 これは一種の時間操作であり、クロトの速力は、ほんの一瞬だけ十倍に。

 しかし、他の者には一瞬でも、クロトにとっては長き時。


 触手の弱っている箇所に、全ての攻撃を一瞬で叩き込む。


「「黒天神無限連閃・龍絶!」」


 数えきれないほどの攻撃が同じ箇所に炸裂。


 加速が終了した瞬間、触手は斬り飛ばされた。

 これで、残る触手は五本。


 クロトは地面に膝をつく。

 神瞳加速の副作用で、クロトを激痛が襲っている。

 あの痛みに耐性のあるクロトが、膝をつくほどの激痛。

 常人であれば、自滅前提の切り札となるのだろう。


 その隙は致命的であり、ヘキサアイズの触手が、クロトに襲い掛かる。


「そうはさせん!魔王剣術・拒絶世界!」


 再度カリスが地面に剣を刺し、技を発動。

 自分が敵とみなす者を、自分を基点とした円状に、吹き飛ばす。

 ダメージ自体はゼロに近いが、この状況では有効。


 ほんの僅かにヘキサアイズの体勢を崩す。

 その機会を逃さず、クロトと分身は、激痛を堪えて距離を取る。


「ぐっ・・・ありがとう、カリス。危うく死ぬところだったよ。」

「・・・・・・今この状況で貴様に死なれては困るだけだ。」


 クロトは思ったことを率直に言ってみた。






「・・・カリスって、ツンデレ?」

「意味は理解できんが、愚弄されていると認識した。」

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