異世界隠密冒険記

リュース

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第二部「創世神降臨」編

青の主

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 アンコウの能力で近寄ってきた魔物が全滅したことを確認して、渦潮を消した。


「クロトさん、先に進みましょう。」

「了解。そろそろ半分は超えると思うんだけど・・・。」


 クロトは、星の大きさなどから最大深度を推測していた。

 そしてそろそろ、その推測で言う中間地点なのだ。


 二人は泳ぎながら、更に潜水していく。




「・・・泳いでいると、微妙に服が乱れて、色っぽいね?」

「ク、クロトさんっ・・・!」


 アクアは、はだけている部分を魔法で押さえながら泳ぐようになってしまった。


 そしてクロトは、創世神クラリアセレスのことを思い出していた。


(そういえばクラリスも、似たようなことをしていたのかも?)


 あの、見えそうで見えない感じは、何となく、何かしらの力が働いている。

 今にして思えば、どうにかして押さえていたとしか考えられない。


(あっちのプロジェクトも着実に進んでいるけど、まだまだ時間が必要、かな。)


 未だ、全ての材料を集める算段もついていない上、足りないピースも多い。



 クロトがクラリスのことを考えていると、アクアから声が掛かった。


「あの、どなたの事を考えていらっしゃるのですか・・・?」

「ん?クラリスのことを考えていたよ?」


 見抜くアクアもアクアだが、堂々と答えるクロトもクロトだ。


「クラリスさんというと、以前伺った、創世神、ですね。」

「そう、創世神クラリアセレス。とても健気で、度の過ぎた努力家だね。」


 クロトは既に、アクアへ、クラリスについての大部分を話していた。

 勿論、恩返しの為にも、クラリスに幸せになって貰おうとしていることも。


「ヴィオラさんとマリアさんの恩人ですから、幸せになって欲しいです・・・。」


 アクアも、クロトの意見に賛成しているようだ。

 ミスがあったにしても、もう許されてもいいのではないか、と。


「まあ、気長にやって行こう?丁度、必要材料を持ってそうな敵も来たことだし。」

「・・・はい。」



 そう言ったクロトとアクアが見据える先には、天種・青の主が存在していた。




 ユニークスキル「青の支配者」を保持しており、レベルは99。

 スキルを断ち切るエメラが居ない以上、苦戦は必死。


 ・・・いや、実はそうでもない。


 色系主が厄介なのは、そのユニークスキルの能力が原因である。


 ユニークスキルの優先度で、問答無用に体内を破壊する。

 まともに戦っては勝ち目など無いような敵だ。


 だがしかし、今回はアクアが居る。

 敵に捕捉される前に捕捉し、遠方からしとめてしまえばいいのだ。


「水神魔法・神氷絶波!」


 アクアの魔法は数キロ先を高速で移動していた青の主へ向かっていく。

 青の主は、レベル99の面目躍如で、直前で反応。


 だがしかし、アクアの青い魔法を操ろうとして、失敗。

 同じユニークスキルであったため、操りきれなかったようだ。


 アクアの神氷絶波による、大量にある氷と空間の刃は、そのまま青の主へと命中。

 威力が弱まっていた為、絶命には至らなかった。

 寸前で臨界突破の行使が間に合ったのも、生存できた理由だろう。


 もっとも、そんな抵抗は無意味であったわけだが。


「水神魔法・連鎖神氷絶波!」


 青の主の傷口へ意図的に宿らせたアクアの魔力が反応。

 そこを基点として、神氷絶波が多重発動した。


 自分の体から発生した魔法を認識する時間すら無く、青の主は細切れに。

 生きていられるはずも無く、青の主は絶命した。


 圧倒的過ぎて、クロトの出番は無かったようだ。


 アクアの魔力は、4500ほどであり、相当高い。

 そこへクロトの光輪とアクアのピスケスの鱗の効果で、三倍。

 13500を超える魔力になっていた。


 臨界突破と闇輪の効果を含めて、青の主の能力値は6000ほど。


 魔力7500差による超絶技を喰らっては、初撃で死ななかっただけでも上出来。

 初撃と同じ神速の追撃など受けたら、とても生き延びることなど出来ない。


「予想通りとはいえ、あの主が秒殺とはね・・・。」


 流石のクロトも、背筋が寒くなる。

 自分とて、二体以上相手にするのは危険すぎるというのに。


 アクアの魔力の最大値は、橙の瞳と限界突破も合わせて、更に四倍になる。


「クロトさん?どうかなさいましたか?」

「うん?アクアはいい女だな、と思っていただけだよ?」

「っ・・・!?」


 唐突に頭を撫でられて照れている姿からは、とても想像できない強さだ。


(既にアクアは、僕と同じ領域。あとは・・・レベルだけだね。)


 クロトはアクアがレベル100を超える日を、今か今かと楽しみにするのだった。

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