妻が妊娠したが俺の子ではなかった冒険者の俺が転生してレベル1の村人になったから、人生やり直す

三毛猫

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アスレ編

募集失敗

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『リュウの遣い』

「なんだ?この変なパーティー名は?」

ヴァラスティアの街にはギルドという組合がある。ギルドでは冒険者の登録や冒険者に依頼を斡旋仲介する役割を担っている。その為、ギルドはいつも依頼を求めて冒険者で溢れ返っていた。
ギルドの掲示板に貼られた新規のパーティーとメンバー募集の広告を見た冒険者の男は変なパーティー名だと独り言を呟いている。

「俺がパーティーのリーダーだ」
と独り言を言った男の前に出てきた俺を見て冒険者の男は吹き出して笑った。

「ガキじゃねーか!ガキは帰った帰った」

「ガキじゃない。レベル7になったアスレだ。パーティーに入りませんか?」

「なんだよ!俺はゼナスってパーティーに入るのが決まってんだ!失せなガキは」


俺はフィオナ達が待つギルドの二階に上がった。
「駄目だ!全然パーティーの新規勧誘集まらない!」

フィオナは爆笑し腹を抱えてテーブルを叩いた。

「そりゃ『リュウの遣い』って変なパーティー名にしたからじゃないか?」

「変じゃない!リュウ・・・ベンバーグ家のリュウと龍を掛けて、お遣いを合わせた格好良い名だ!」

「全く意味が分からない」
呆れるフィオナ。

俺、ペリシア、ガロンにロキにフィオナとさらに新しいパーティーを求めたが誰も集まらなかった。

「仕方ない。時間の無駄だ。早速依頼を受けに行こう」
フィオナが立ち上がると全員で下の階の依頼掲示板から討伐の依頼の紙を剥がし受付に置いた。

ギルドの受付は判子を2回軽快に押した。
「気をつけてな」

「無愛想な男だ」
フィオナが依頼の紙を受け取るとギルドを出た。
依頼は隣村に出没した魔物トリーナとフォッグという低級の魔物の討伐。

隣村に着いた俺達は村の周囲を歩き、魔物を討伐し終えた時、背丈ほどの草が生い茂る草原の中から悲鳴が聞こえた。

俺達は悲鳴の方に駆け寄ると魔人ドグアラが冒険者3人と戦っていた。
ドグアラは全身灰色で胸の中心に第三の赤い目が光る。二刀流で剣を巧みに操っていた。

「剣技!一閃!」
俺の突きは弾かれた。
続け様にガロンがパンチをドグアラの額に当てる。
二歩後退するドグアラの胸な向けて矢を放つペリシア。
矢は一直線に胸の目に刺さりドグアラの叫び声が響いた。

持っていた剣を投げたドグアラ。剣はペリシアに向けて飛んでいったが、ロキの防御魔法で白く透けた魔法障壁に阻まれ当たって落下した。
ロキの魔法で草の根がドグアラの足に絡み付き、身動きを防いだところで俺が一閃をドグアラの喉に打ち込み、ドグアラは果てた。

「いいコンビネーションだったぜ!助けてくれてありがとな」
俺達のパーティーが助けたのはさっきギルドで俺のパーティー名の貶した冒険者達だった。

「稽古した甲斐があった」
稽古を20日した後の新たなパーティーの初依頼は成功に終わった。

「危ない!」
ロキが瞬時に俺達の周りに防御魔法を発動した直後に弓矢が魔法障壁に当たって落ちた。

「いてぇー!」
少し離れた場所にいた冒険者の肩に矢が刺さり苦痛で顔を歪ませる。

「早くこの中に!」
冒険者はロキが張った魔法障壁に滑り込むように入った。

「草原に向けて一斉に弓を放ってきやがった!ちくしょー!いてぇよ」

「草原を抜けましょう!」

草原を走って抜けて村に戻るとフィオナは冒険者に刺さった矢を抜いた。
激痛に悶える冒険者にロキが治癒魔法を放ち、傷は一時的に癒えた。

「この矢は魔王の…」

「フィオナ、分かるのか?」

「ああ。魔獣バハテルから抜けた漆黒の羽を使った矢はこの大陸では魔王の国だけだ」

「西に位置するヴァラスティア。何故遠い魔王の国が此処に侵攻している?」

全員が俺を見て不思議な顔を浮かべた。








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