王城のマリナイア

若島まつ

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五十三、オルカの矢 - le frecce dell'Orca -

 カノーナスのガレオン船だけでなく、その周囲に布陣していた海賊船も既に連合軍が乗り込んで乱戦になっていた。
 小柄な指揮官は先頭で自ら剣を振るい、既に五人に致命傷を負わせている。この勇猛さに海賊は奮い立ち、果敢に戦ったが、よく訓練されたバルカ隊は動きに無駄がなく、屈強だった。
 ガレオン船に乗っていた海賊の半数以上が討たれ、或いは捕縛されて海賊の戦意が衰えた頃、サゲンはいつの間にかカノーナスの姿が無いことに気付いた。
「カノーナスはどこだ」
「死体の中にそれらしき者は見当たりませんね」
 ゴランがカノーナスの捜索を部下に命じた。
(逃げたか)
 そんなことが有り得るだろうか。大洋を跋扈する海賊団を仕切るほどの男が尻尾を巻いて逃げるなど。
(いや、有り得ない)
 望遠鏡のレンズ越しに見せたあの挑戦的な目は、逃げる者の目ではなかった。
(あれはまるで――)
 皆殺しにしてやるとでも言っているようだった。
 何かがおかしい。
 そう感じた時、サゲンの鼻腔を微かなにおいが掠めた。これが、弾けたように行動を起こさせた。
「退け、退け、退け!海に飛び込め!」
 空気が破れるような大声だった。何がそうさせたのか考えるよりも前に、気付いた時には叫んでいた。ほとんど本能だった。ゴランや他の兵士も次々に同じことを叫び、交戦中の者は相手を押し退けてその場を離れ、へりへと飛ぶように駆け、海へ身を投げた。もはや訓練された軍人たちの反射的行動と言っていい。が、当のサゲンは一瞬躊躇し、視線を巡らせた。側にいたゴランがその腕を引っ掴むようにして海へ飛び込んだ。
 直後、ガレオン船は耳をつんざくような轟音を上げて爆発し、黒い煙を昇らせながら炎上した。
 サゲンは海水の中で鈍く響くその衝撃音を聞きながら浮上し、海面に顔を出して周囲を見渡した。煙と硝煙の臭いが鼻を突き、外側のデッキは吹き出したような火炎と煙に覆われている。ガレオン船に乗っていた兵たちの多くは海へ飛び込んだらしいが、姿が見えない者も少なくない。
「アルテミシア…!」
 生まれてこのかたこれほど恐怖したことはない。アルテミシアを最後に見たのは、船尾の方からイグリたちとガレオン船に乗り込んで来る姿だった。彼女を失えば、自分の人生も共に終わる。アルテミシア・ジュディットに伝え、与えたいものがまだ山ほどあるというのに、ここで終わるなど有り得ない。
「アルテミシア!」
 サゲンは救助のために近付いてきた味方の船に乗ろうとせず、炎上する船へ向かって泳ぎ始めた。
「将軍!」
 ゴランが海中でサゲンの腕を取り、叫んだ。
「船に乗ってください!」
「アルテミシアはどこだ!」
 悲痛なほどの叫びだった。サゲンは腕を掴んで引き戻そうとするゴランの手を物凄い力で振り払い、尚も炎上する海賊船へ戻ろうとした。サゲンは我を失っていた。
「上からの方が探せます!早く船へ!」
「…くそ!」
 サゲンは副官に半ば押し上げられるように別のカラヴェラ船に乗り、ほとんど怒号のような声をあげながら海に浮いている兵たちの救助と姿の見えない者の捜索を命じた。
「リンドさんたちは、僕の部下が引き受けますから、あなたは指揮を執ってください」
 ゴランが海水に濡れた上衣を脱ぎ捨てて言うと、サゲンは拳を船の縁に思い切り打ち付けた。
「俺は、彼女なしでは帰らないぞ!」
(これは…)
 本当に自分が指揮を執ることになるかもしれない、とゴランが考え始めた時、彼らの船へ近付いてきた小さな船が見えた。
 ゴランは警戒したが、同時に目の前から上官の姿が消え、次の瞬間にはサゲンが小船へ飛び降りていた。同時に大きく安堵した。上官が悪鬼になるか廃人になるかという心配は杞憂だったようだ。
「サゲン!」
 とアルテミシアが泣き叫ぶようにしてその名を呼び終わるよりも先に、サゲンは目の前の愛しい女を骨が軋むほど強く抱き締めた。
 サゲンは無言だったが、身体が小さく震えているのがアルテミシアには分かった。
「よかった…!サゲン…」
 アルテミシアの声もひどく震えた。今にも大声を上げて泣き出しそうだったが、堪えてサゲンの背に腕を伸ばし、きつく抱き締めた。
 サゲンは部下の目も構わず、生命の温度を確かめるようにアルテミシアに口付けをし、アルテミシアもサゲンの頬を両手で挟んでそれに応えた。
「怪我はないか」
「わたしたちは大丈夫。爆発の前に船を移ってたから」
 小船にはイグリと二人の部下も乗っている。彼らは海を泳ぐ数人の仲間を小船へ引き上げようとしていた。
 サゲンはアルテミシアの頬に飛んできた灰を払ってやった。
「カノーナスは?」
「消えた。恐らく爆発は奴の仕業だ」
「仲間も巻き添えにするなんて、なんて奴だ」
 イグリが怒りを滲ませた。
「でも、負けそうだったからって海賊が自分の船に火を点けたりする?しかも、一番大きくて装備の厚いガレオン船に。誇りを捨てるようなものだよ」
「カノーナスが、財産を灰にするか」
 アルテミシアの問いに、サゲンは問いで応えた。腑に落ちない。ずっと感じ続けてきた違和感の正体が、まだ掴めない。
「…一番大事な財産は、他にあるのかな」
 アルテミシアは口を開いた。
「例えば、一番小さいカラヴェラ船とか」
 サゲンは物見からの報告にあった小さな船のことを思い出した。
「何故そう思う」
「あのおじさん、最期に教えてくれたの。娘が一番小さいカラヴェラ船にいるって。他にも囚われてる人たちがいるはずだよ。わたしたち、それを探すためにこの船に移ったんだ。もし、‘商品’の他にももっと大切なものを載せているなら…」
「カノーナスもそこに向かったんじゃないですか?」
 イグリが言うと、サゲンは無言でゴランの乗るカラヴェラ船を見上げ、縄梯子を下ろすよう合図を出した。
「露払いをする。君たちは捕虜の救助に専念しろ」
 サゲンはカラヴェラ船に戻ってから、ものの数分で海へ飛び込んだ者の救助部隊と爆発の混乱に乗じて発砲に散った他の海賊船の追跡部隊を組織し、無傷の兵士達を動員した。
「見つけました!入り江の東に向かっています!」
 物見が声を上げた。
 船は入り江の東側へと舳先の向きを変えて進んだ。既に陽が傾き始め、陸地の奥を夕闇が群青に染めようとしている。
 サゲンのカラヴェラ船が捕虜が乗っていると見られる船を追い、アルテミシアとイグリの部下が海賊から奪った小船でそれに追随した。
 カラヴェラ船は岩の柱の間を器用に抜い、敵の船から飛んでくる矢を躱しながら一番小さな海賊の船に近付いた。
 この時、後方のアガタ隊は、波の間を泳ぐ人影が‘アリスモス・トリア’率いる海賊であると気付くのに遅れを取った。辺りが暗くなり始め、先程の爆発で海に避難した仲間と見分けがつかなかったためだ。
「敵だ!」
 とイグリが声を上げた時には既に海賊たちが鉤状の器具を鷹の爪のように引っ掛けて船上へとよじ登っていた。物凄い速さだった。船上から矢を射たれて海に落ちる者もいたが、ほんの一握りだった。
「サゲン!」
 アルテミシアが後方からカラヴェラ船へ向けて叫んだが、同時にこちらの船にも侵入者が現れた。三人いる。彼らは小船の縁を掴み、海から軽々と甲板へ降り立った。全員仲良く長い髪をべったりと顔に張り付け長い爪のような器具を手に持つ姿は、海底からやってきた怪物のような不気味さだった。
「こっちもか」
 イグリが舌を打って腰に差した剣を抜き、アルテミシアを下がらせ、二人の部下たちも剣を抜いた。この小さな船の上で六人の大男たちが派手に暴れ回れば、転覆するかもしれない。アルテミシアの目はイグリの腕越しに相手を観察し、頭の中は目まぐるしく働いていた。――イグリが相手と剣を交えたら相手の脇を突ける。そのまま武器を奪って海に落とし、部下の一人と対峙する隣の男の腱を斬れば、あとの仕事は簡単になる。
 夕陽を背に目をギラリと光らせて海賊が腰から短剣を抜いた。アルテミシアも破けたドレスのスカートの裾に隠した短剣をそろりと抜いた。と、ほとんど同時に目の前の男が後ろへぐらりと倒れ、事態を理解する前に隣の海賊も倒れ、次いでもう一人は横ざまに海へ落ちた。海賊の額と側頭部には矢が刺さり、絶命している。海に落ちた海賊の頭にも刺さっているのは容易に想像できた。
 アルテミシアが反射的にカラヴェラ船を見上げると、その船尾で鬼のような形相のサゲンがこちらに弓を構えていた。近くに他の射手がいないから、サゲンが三本の矢を射たことになる。驚くべき速さと精度だ。
(しかもあの距離から。さすがオルカ)
 などとゆっくり感嘆する間もなく、サゲンの背後に黒い影が迫った。
「後ろ!」
 アルテミシアが叫ぶよりも、サゲンが動く方が速かった。
 サゲンは背後から振り被ってきた太刀を簡単に躱した。――だけに見えた。が、どうやったのか、敵は意識を失い頭から海へ落ちた。遠目ではサゲンが何をしたのか分からなかった。
 サゲンは何事も無かったように小船を見下ろし、叫んだ。
「賊は引き受ける!船を追え!」
「でも――」
「承知しました」
 躊躇したアルテミシアを遮るようにしてイグリが敬礼した。
「あの人は大丈夫だ」
 イグリはアルテミシアの背をポンと叩いて船を進ませた。アルテミシアは不安を押し殺すように唇を噛み、小さく頷いた。
「うん」
 アルテミシアは自分の頬をバシッと叩き、乱れた髪を解いて結い直した。
「そうだね。行こう」
 胸がざわざわする。武者震いとは違う。

 既にカラヴェラ船の上では乱戦になっている。先程海賊のガレオン船で混乱のなか戦線離脱し、海に潜んだ者たちが何人もいたのだろう。
 敵を何人か片付けた後、サゲンが対峙したのはカノーナス――‘アリスモス・トリア’だった。
 読みは外れたが、寧ろ好都合だ。アルテミシアたちの仕事が容易になる。
 カノーナスは長い毛皮の腰巻きと如何にも重そうなベルトを身につけたまま、船上での戦闘には不釣り合いな、一・二メートルはあろうかという長剣をこちらへ向けている。あまつさえ全身海水でずぶ濡れだというのに、この男の身軽さはそれが嘘のようだった。隙がなく、先が読めない。サゲンの剣は既に血と脂で刃の具合が悪くなっている。不利だ。この機を待っていたのだろう。
「俺はお前を知ってるぞ。お前はどうだ、でかいの」
 ‘アリスモス・トリア’は黄色い歯を見せた。小柄な体格に似合わず、声が恐ろしく低い。
「知っているさ、’アリスモス・トリア’。自分の軍団を持つようになったとは、出世したものだな」
 カノーナスはガラガラと笑い声を上げた。
「そいつはお互い様だ。前に会った時お前は髭の男の次だったじゃないか。それが今はプロトス一番目だ」
 サゲンの左腕がじりじりと灼けるように疼いた。あの時もそうだ。こんな顔で笑いながら目の前の男は腕を斬った。昔と変わらず大胆な奇襲が好きなようだ。
 カノーナスは尖った犬歯を剥き出しにした。あたかもその獣性がこの男の全てを表しているようだった。
「俺は、殺し損ねたやつは忘れない」
 動く。――
 と思った次の瞬間には、相手の刃がサゲンの首を掠めていた。速い。サゲンは一歩後ろへ跳び退き、相手の第二撃を剣で受け、激しく押し返した。カノーナスは驚くべき速さで体勢を立て直すと、長剣を横に薙いだ。サゲンは今度も避けたが、刃は軍衣のボタンを壊して腹部の布を裂いた。
 長剣を振るっているというのに、カノーナスには隙が出来ない。曲芸師のようでもあった。
 サゲンは四度目に刃が振り下ろされた時、それを柄で受けた。骨が削れるような嫌な音を立てながら、手の甲が切れた。柄と湾曲した鍔で刃を挟んで上へ押し上げ、相手の懐に入り、相手の鳩尾を肘で激しく打撃した。サゲン自身も岩に思い切り体当たりしたような衝撃を受けた。カノーナスは吹き飛び、船の縁に後頭部を強打して目を回した。サゲンは空かさずカノーナスから武器を奪って海へ投げた。同時に意識を取り戻したカノーナスが憤怒の形相でサゲンに飛び掛かり、今度はサゲンを甲板へ押し倒した。物凄い膂力だった。サゲンは顔に二発拳を受け、三度目はそれを手で止めて頭突きをした。敵が鼻から血を流してよろけ、サゲンが剣の柄頭を下から突き上げるように顎を打撃した。カノーナスは甲板に崩れ落ちた。
 サゲンは肩で息をしながら血の混じった唾をベッと吐き捨てて口を手で拭い、‘カノーナス’を見下ろした。身体はその小柄な体格に似合わず岩のように堅く、大胆な奇襲を好み、船上では不利な長剣を嬉々として振り闘う男。――それが、目の前で昏倒している。
(なんだ)
 これまで長いこと追ってきた相手を倒したというのに、頭に霧がかかったような気分だった。違和感が拭えない。
「上官!」
 近くで交戦していたレイがサゲンの背後に迫った海賊の胴を背中から剣で貫き、討った。更にもう一人が奇声を上げながら横から現れ、今度はサゲンが肩から脇へと剣を薙いで斬った。
 レイは倒れた海賊から剣を蹴って離し、身体を端へ寄せた。
「無事ですか」
「大事ない。助かった」
「アガタ隊の船が目標と接触したようです」
 レイがもたらしたのは、物見からの情報だった。
「捕虜の安全が確保でき次第、バスケ隊の火砲で総攻撃を掛ける。一隻残らず駆逐しろ」
「承知しました」
「カノーナスを捕縛する」
 と振り返った時には、昏倒していたはずのカノーナスの姿は消えていた。悪態をついて船の下を覗き込んだサゲンが見たものは、海を漂う人影だった。既に距離が開いている。
 即座にレイが矢を向けたが、狙いを絞る前にカノーナスは波に呑まれて青く黒い海の中へ姿を消した。
「沈んだ…?」
 海を泳いで奇襲を掛けてくる男だ。逃げを打ったのか、次の攻撃のためか定かではないが、このまま海の藻屑となって朽ちることは有り得ない。
「俺が救命艇で追う。ここの指揮はゴランが執る」
 もしもカノーナスが目指す場所があるとすれば、一つだ。
 サゲンは軍服の上着を脱ぎ捨て、その場を後にした。
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